見出し画像

【ARマーケティングの得意と不得意】週刊小売業界ニュース|2024/5/27週

2024年5月25日~5月31日のアメリカの最新ニュースから、
最近の小売り業界について紐解いていきましょう。

今週のおさらいに、ぜひどうぞ!


AR技術が、パッケージを用いたマーケティング手法の領域を”拡張” | Marketing Dive

<記事の要約>
店舗の棚にただ置かれた商品として消費者に見られることに販促の余地を見出す企業にとって、拡張現実は魅力的なマーケティングツールとなっている。調査によると、こうしたスマートフォンベースの視覚体験は、特にターゲット顧客が限定されている小規模ブランドにとって売上を伸ばすのに役立つ可能性が高い。 ジョーンズソーダなどの企業は、携帯電話のカメラでアクセスできる画像が買い物客の関心を引き、知識を広めることができることを発見した。

ポケモンGOの普及とともに急速に認知が広まったAR。

同アプリがリリースされた2016年は「AR元年」とも呼ばれ
業界を超えてARを活用したサービスが勢いを増してきています。


そもそも、AR(Augmented Reality)技術とは
現実世界を立体的に機械に認識させる機能を通じて、
画面の現実世界にARコンテンツを投影することをいいます。

近年はAppleやMeta社からヘッドセットが発売されVRも人気ですが、
バーチャル世界のみ表示されるのがVR、
現実世界にバーチャルコンテンツを投影するのがAR
といった分け方で考えてもよいでしょう。
(もちろんAR↔VRの間でバーチャル率のグラデーションはあります)

ポケモンGOにより大多数のスマホユーザーが
日常生活にAR体験を持ち込めることが実証されたおかげで、
AR技術を利用したマーケティングも様々展開されています。

AR体験がマーケティングにもたらす効果として、

  1. 従来のパッケージやポップ等の販促物に比べ記憶に残りやすい

  2. マーケが体験型となるため顧客エンゲージメントを高めやすい

  3. 視覚的に工夫すればバズりやすく、SNSマーケティングと親和性が高い

  4. 「こんなはずじゃなかった」といったクレームに事前対処できる(試着等の機能がある場合)

などがあり、既存の手法でできなかった効果を生み出します。


特に1点目、記憶に残りやすいという点については、
視覚や聴覚に対し脳がどう反応するかを基にマーケティングを考える
オーストラリアのNeuro-Insight社が行った調査によれば、

  • ARコンテンツは、脳に「驚き」型の反応を起こさせる

  • AR は、脳の視覚的注意を集める(ARでないコンテンツの約2倍の効果)

  • AR体験は記憶に残る割合が、ARでないコンテンツに比べ70%増加


一方で、次のような課題・制約条件は意識する必要があるでしょう。

  • 消費者の消費者のスマートフォン環境に依存することが多く、表示領域と通信容量に制約を受ける

  • 屋外向けやアクティビティ用だと歩きスマホを助長するケースが発生


加えて、マーケッターとして重要な費用対効果の側面についても、
従来のWEBマーケコンテンツとはやや異なる考え方が必要です。

ARコンテンツ自体が、クリック単価や購買率が測定できる
短期的なマーケティング施策として活用できるとは限りません。

前述のように、顧客エンゲージメント・SNSがARの利点ですから、
UGC創出数やリピート購入数をKPIに設定することを視野に
中・長期的な視点で施策を組み立てる必要があると言えます。


最後に、日本や諸外国で行われたARマーケティングをいくつか紹介します。

【株式会社ニトリ】

NITORI AR 家具試し置き


【株式会社資生堂】

「Beauty AR Navigation」


【株式会社やおきん】

ARうまい棒で画像、動画を撮影して投稿しよう!


【TISSOT】


【Zara】


【Pizza Hut】


<担当者からの一言>
スマホが登場し出した頃は、買い物の際、どの店が安いんだと調べたり、ポイントカードアプリを提示したりといった度に、ポケットから出し入れすることをとても面倒に感じていました。 しかし現在では、スマホをずっと手に持っている人を街中で見かけることが多くなってきたように、アプリや機能を使ってできる事がとても多く、スマホ利用しながら何かをすることが当たり前となり、気づけば私もQRの読取やLINE Payなどスマホに頼った購買行動が習慣になっております。 これからは通信速度が各段に向上し、特集記事にもあるようなARといった今までと全く異なる購買体験が生活のいたるところに介在する時代がすぐそこまで来ているように感じます。


★今週のアメリカ注目記事★

  1. Instagramで人気だった調理器具はもうオワコンか? - The New York Times

  2. Biden大統領が、中国からEVを買ってほしくないと思っている理由 - The New York Times

  3. CVSをドラッグチェーン大手にまで育て上げたStanley Goldstein氏が89歳で亡くなる - The New York Times

  4. JPMorganとオーストラリアのCommonwealth銀行が協力し、Anti-scamのセキュリティ体制を強化 - WSJ

  5. 倒産により空き店舗は増えるはずだが、テナント空室率は記録的に低い - WSJ

  6. Google、検索エンジンシステムの変革の一環として、AI要約欄に広告を統合してゆく仕組みを発表 | Retail Dive

  7. Walmart、リワードプログラムにペット向け遠隔医療サービス特典を追加 | Retail Dive

  8. 米Target、1,000点もの夏季節商品をお手頃価格で販売開始 | Retail Dive


▼▼▼その他の記事も是非!▼▼▼


#AR #VR #MR #XR #バーチャルリアリティー #パッケージ #マーケティング #WEBマーケティング #デジタルマーケティング #リテール #ブランディング #SNSブランディング #販売促進 #販促 #小売り #小売 #小売業 #グロースエンジン

この記事が参加している募集

#オープン社内報

22,509件

#企業のnote

with note pro

12,365件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?