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ボルドリッジに学ぶ ビジネスに効く11の価値観

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#ボルドリッジに学ぶ

将来を見据えたリーダーシップ

将来を見据えたリーダーシップ

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、組織のパフォーマンスを向上させ、持続可能な結果を得るための組織経営のフレームワークです。
 ボルドリッジは、組織が変化の激しい環境において、戦略をもとに成果を挙げることに焦点を当て、お客様と働き手のエンゲージメントを醸成し、統治と倫理、社会的責任、競争力、長期的な組織の持続可能性を向上させることを支援します。

 ボルドリッジ・フレー

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11個の「核となる価値観と概念」が組織経営の基盤です

11個の「核となる価値観と概念」が組織経営の基盤です

「核となる価値観と概念の役割」という図があります。原図は、Baldrige / Core Values and Concepts にあります。

図の中央の白丸とその一つ外の青丸の中にある11個の文言が核となる価値観と概念。その周りの灰色の部分に実際の経営の6つのプロセス、その周りの水色の部分に5つの結果があります。

核となる価値観と概念に基づいて、経営の6つのプロセスがあり、その実践が5つの結

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リーダーシップに求められる振る舞い

リーダーシップに求められる振る舞い

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは質問集です。質問に答え、その回答を評価し、改善に結びつけます。そして組織の将来の成功を確実なものにしていきます。
 その基盤にあるのが11個の「核となる価値観と概念」です。ボリドッジ・エクセレンス・フレームワークは、それらを組織経営に埋め込む仕組みとも言えます。

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、マルコム・ボルドリッジ国家品質賞の審査基

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視点をビジネスエコシステムに拡張する

視点をビジネスエコシステムに拡張する

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの核となる価値観と概念の筆頭に、システム的視点があります。

 システム的視点は、自組織を全体的なシステムとして捉えることを求めています。

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、さらに、自組織を含むビジネスエコシステムにまで、「システム的視点」の概念を拡張することを求めています。

 すなわち、システム的視点は、新しくかつ可能な限り革新的な関

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システム的視点を再考する

システム的視点を再考する

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの「核となる価値観と概念」は11個の価値観で構成され、その筆頭にあるのが「システム的視点(Systems Perspective)」です。

システム的視点(Systems Perspective)
システム的視点とは、組織のすべての部分を統一された全体として管理して、ミッション、継続的な成功、および卓越したパフォーマンスを実現することです。
(Bald

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成功とイノベーションに焦点を当てる

成功とイノベーションに焦点を当てる

 イノベーションを生み出す組織になることは、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークが目指す組織の一つの側面ですが、ボルドリッジでは、イノベーションを生み出すのが組織にとって特別の活動でなく、日常の業務に組み込まれているものとしています。

 オペレーションすなわち日常業務のカテゴリー6で、6.1(8)として、イノベーションの機会の追求について尋ねているのは、そのためです。

 ボルドリッジには

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多様性に加えて、公平性、包括性を重視にする

多様性に加えて、公平性、包括性を重視にする

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、組織のパフォーマンスを向上するための最も重要な質問集です。質問に答えることで自ら気づき、改善を繰り返していくことで、現在と未来の成功を確実なものにしていきます。

 5.2 働き手のエンゲージメントでは、すべての働き手が効果的かつ最高の能力で貢献することを可能にし、それを促すために、働き手のパフォーマンスを管理し、すべての働き手メンバーの能力を開発す

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高いパフォーマンスの組織

高いパフォーマンスの組織

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、組織のパフォーマンスを向上するための最も重要な質問集です。質問に答えることで自ら気づき、改善を繰り返していくことで、現在と未来の成功を確実なものにしていきます。

 5.2 働き手のエンゲージメントでは、すべての働き手が効果的かつ最高の能力で貢献することを可能にし、それを促すために、働き手のパフォーマンスを管理し、すべての働き手メンバーの能力を開発す

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ミッション達成のための行動を重視する

ミッション達成のための行動を重視する

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークあるいはその要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーの質問から、経営幹部のリーダーシップについて見ていきます。

 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーでは、「1.1経営幹部」(p7)で、経営幹部がどのように組織を導いているかについて、質問します。

 質問の5番目、「(5)経営幹部は、組織のミッションを達成するための行動にどのように焦点を当てていま

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2021-2022年版で「組織学習」の要点を改めて確認する

2021-2022年版で「組織学習」の要点を改めて確認する

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、高いパフォーマンスを実現するための「証明された」リーダーシップと経営の実践的な方法(プラクティス)を示したものです。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは2年ごとにその時代の最先端の実践を取り入れて改訂されています。
 最新の2021-2022年版では、「核となる価値観と概念」に「回復力」の概念が入ったことで、項目としては、2019-202

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「核となる価値観と概念」の変遷を振り返れば時代の変化が見える

「核となる価値観と概念」の変遷を振り返れば時代の変化が見える

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークにおいて、「核となる価値観と概念」は、組織運営の指導原理、行動規範として使うことができるものです。
 「核となる価値観と概念」は、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークと呼ばれる前、マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)審査基準書の時から存在し、その11個の項目およびそれぞれの意味するところは 、 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク改訂

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2021-2022から新しくなったこと(1)核となる価値観と概念

2021-2022から新しくなったこと(1)核となる価値観と概念

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは2年ごとにその時代の最先端の実践を取り入れて改訂されています。最新の2021-2022年版が2020年12月に改訂されました。

 改訂のポイントの1番目は、核となる価値観と概念に「レジリエンス(resilience、回復力)」が入ったことです。
 実際に、価値観全体の個数(11個)は変わらず、次のように組み合わせが変更されました。

核となる価値観と

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11の大切なことを理解する

11の大切なことを理解する

 ボルドリッジ・エくセレンス・フレームワークは、質問集です。質問に答て、その回答を評価することで、強みと改善の機会を特定します。強みを活かして改善に取り組むことで、組織は競争力を高めることができます。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの根底にあるのが「核となる価値観と概念」です。これらはこのまま、組織運営の指導原理、行動規範となります。
 これらが、審査基準(質問集)に反映され、評点シ

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結果を利用する

結果を利用する

 主要な利害関係者に価値を提供し、そのバランスを取ることにより、組織はロイヤルティを構築し、経済の成長に貢献し、社会に貢献します。

 顧客、働き手、株主、サプライヤー、パートナー、協働者、協力者などの主要な利害関係者、公共、および地域社会に提供する価値のバランスを取るために、結果を利用します。提供する価値とそのバランスを調整するために、結果を選択し、分析します。

 短期的な利益を確保するために

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