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ミッション達成のための行動を重視する

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークあるいはその要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーの質問から、経営幹部のリーダーシップについて見ていきます。

 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーでは、「1.1経営幹部」(p7)で、経営幹部がどのように組織を導いているかについて、質問します。

 質問の5番目、「(5)経営幹部は、組織のミッションを達成するための行動にどのように焦点を当てていますか?」についても見ておきましょう。

 経営幹部が、組織のミッションを達成するための行動に焦点を当てるとは、経営幹部が
・組織のパフォーマンスを向上させる行動に焦点を合わせること
・そのために必要となる行動を特定すること
・組織のパフォーマンスの予測においては、顧客やその他の利害関係者のために価値を創造し、それらのバランスをとることを重視すること
・組織的な行動に対して責任(accountability)をもつことを示すこと
を言います。

 「行動に焦点を当てる」は、一生懸命やっている人を評価する日本的経営にもつながる、と受け止められるかもしれません。またこの反対は「結果に焦点を当てる」が近いと思われるかもしれません。

 しかしこれは、根底に「成功とイノベーションに焦点を当てる」という価値観を置いて、一緒に考えるべきものです。
 期待した結果が出ないことであきらめてしまったり、失敗を恐れて行動に出なかったりすることをなく、小さな失敗を積み重ねながらもやり抜くことを重視します。それが成功やミッションの達成につながります。

 経営幹部は、顧客やその他の利害関係者にどのような価値を提供するか、利害関係者間でバランスするように予測し目標設定し、その実現のためにどのような活動を行うかを特定します。実際に行動するのは組織のメンバーですが、結果責任は経営幹部が持つことを示し、メンバーが失敗を恐れず行動することを重視して、最終的に組織目標の達成につなげます。

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 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーは日本語で読むことができます。
 「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトから無償でダウンロードできます。
 ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。


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