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南イタリア プーリアを巡る旅 〜不思議の城、カステル・デル・モンテ〜

え? デルモンテ? 

ケチャップの? 

という、書くのも憚られるレベルのボケが普通のリアクションだと思うし、ワタクシもそうでした。

ちょくちょくイタリアへ、特にプーリア地方を訪れるようになってからは、ずっと気にはなっていた。今回は念願叶って、立ち寄ることができたのだ!

イタリア語でカステルは城、モンテは山(ちなみに、デルはdi(前置詞)+il(定冠詞)が短縮されたもの)。

つまりは、山あいのお城なのである。デル・モンテ城、モンテ城などとも日本語で表記されるが、山城とは決して表記されない。

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不思議ですねえ。

この城は、13世紀に、その明晰な頭脳、後年ニーチェにレオナルド・ダ・ヴィンチに喩えられたほどの多才さのために、時の教皇派から疎まれたフェデリコ2世により設計されたという。

その不思議な外観、未だに解明されない用途など、謎めいた要素が多いこと、世界遺産であることなどから、ご存知の方も少なくないと思う。

トラーニから車で1時間15分程度。駐車場から城の入り口までは登り坂で、1kmくらいはある。そこそこ車通りがあるうえ、見晴らしが良いわけでもない。

歩いて楽しい道でもないので、駐車場と城を往復しているバス(有料)の利用を激しくオススメする。

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入口から少し登っていくと、城の全景が見えてくる。小高い丘の上に位置していて、他の建造物は視界に入ってこないため、城が青空に浮かびあがってくるような錯覚を覚えた。

八角形の各頂点に、八角形の塔が配置されているという、あの独特の建物が目の前にある・・・ 

非常に珍しい構造だが、均整がとれているため決して異様さは無く、むしろ神秘的な印象だった。

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内部では、中庭から見上げる空が、鮮烈に記憶に残った。

青空が八角形に切り取られているさまは、やはり不思議だったが、美しくもあった。

切り取られている青空の中を、ゆっくりと雲が流れていく。13世紀に建造されたこの城の悠久の歴史と、わずか数分の間に視界を横切って消えて行く雲。

縁あってこの城に辿り着き、ぼんやりと切り取られた空を眺めていると、少しの不条理と、さらにわずかな感傷が入り混じったような、不思議な心持ちとなったことを、昨日のことのように思い出せる・・・

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あれ!? 

オヤジの感傷など、どうでもいいですか。 

そうですか

中庭以外の内部は、八角形の頂点の塔を巡ることになり、基本的には同じ構造が繰り返されることになるため、方向感覚を失いやすく、これまた不思議な感覚に陥ることになる。

設計したフェデリコ2世は、アラブからの知識・技術の吸収にも熱心であったためなのか、アーチや交差ヴォールトが多用された建築様式は、イタリアの建築物ではあるが、イスラム的な印象も受けるものだった。

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内部観賞後は、城の周りをぐるっと回ってみることをお勧めする。見渡すかぎりなだらかな平野が広がり、城が小高い丘の上に建てられたことが実感できる。

カステル・デル・モンテ 身も蓋もないまとめ

見どころ

城の外観

内部では

・[ハイライト]中庭から見上げる八角形に切り取られた空を見て、不思議な気分にひたる!

・先進技術の吸収にも意欲的だったフェデリコ二世による設計を堪能する

注意点は、駐車場から城の入り口まで距離があること。

ちなみに、城の外にトイレがあるが、利用した時には

紙が無かった!神よ!(最低) 

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イタリアあるある?なので、要注意!個人的には、旅行時には流せるタイプのウェットティッシュは必需品と思っている。

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