『ビジネスパーソンの未来をつくるリスキリングの本 キャリアアップに向けた「社会人基礎力」のススメ』第1章・無料全文公開
9月21日発売の書籍『ビジネスパーソンの未来をつくるリスキリングの本 キャリアアップに向けた「社会人基礎力」のススメ』から、第1章「『デキるビジネスパーソン』ってなんだろう?」を全文公開!
1.変わり続ける「評価される」ビジネススキル
あなたの職場で「評価が高い人」とは、どのような人でしょうか?
若くして役員になった上司、どこの職場でも重宝されて重要な仕事をまかされている先輩、最も早く管理職に昇格した同期のエース、などさまざまなタイプの「デキる人」が社内にいると思います。
ですが、「その人たちの共通点は?」と聞かれると、「これっ!」といった決定的な定義を導き出すことは、意外にもむずかしいように感じます。
もちろん、評価されている背景や、キッカケみたいなものは、それぞれにあるかもしれません。高い業績を維持してきた実績、新しい商品・サービスの開発に貢献した、大きなプロジェクトを成功させた、社内の太い人脈といったこともありえるでしょう。
ただ、それらの背景は一時の栄光であり、部署や職務が変わるなど環境が一新されれば、ゼロからのスタートとなります。従って、その人が「常に評価が高い」「常に高いパフォーマンスを出し続ける」ことの絶対的な定義には、なり得ません。
では、会社内で「評価が高い人」の定義とは何か?
それは時代とともに大きく変化しています。
日本経済は戦後からバブル経済の崩壊までの長期にわたり(その間の紆余曲折はありますが……)、世界にも類を見ないスピードで高度な成長を続けてきました。
少し大雑把な分析であることはご容赦いただきたいのですが、長期にわたる高度成長時代は「モノ不足の時代」と捉えることができます。需要に対して供給が足りていない、そういった経済情勢のなかで購買力がどんどん上がり、消費が進み続けることで経済もますます活性化し、発展していきました。
この時代を企業側(働く側)の視点で見ると、「モノを作れば売れる時代」と捉えることができます。いわゆる大量生産の時代です。こうした時代の働き手には、「とにかく多くのモノを作るチカラ」が求められてきました。「作れば売れる」のですから、「多く作る」能力が最も重視されるのは当然です。
「24時間戦えますか。」という、バブルを象徴する有名なCMのキャッチコピーがあります。
「多く作る」ことは、「多く働く」こととほぼ同義となり、より多く働ける猛烈なサラリーマンが最も「デキる」と評価されてきた時代が長く続いたのです。
この時代の大半のサラリーマンは、入社して配属された職場において必要なテクニック(実務)の訓練を積み、着実にスキルアップし続けることで、一歩一歩(年功序列で)社内での昇格を果たし、社会的な地位を手に入れ、少しずつ(ですが確実に)給与を上げながら、定年まで勤めあげる人生を歩んできました。
しかし、時代は大きく変わりました。バブルは終わり、成熟した社会にはモノがいきわたっています。「作れば売れる(同品種大量生産)時代」から、「売れるものを考えて作る(少量多品種生産)時代」に180度転換したのです。当然、働き手に求められる役割も変わります。「多く働く時代」から「深く考えることが求められる時代」に進化したのです。
さらに、この変化に拍車をかけたのが「DX(デジタルトランスフォーメーション)」です。インターネットの普及は働き方のみならず、私たちの生活そのものを激変させました。身近な例を挙げれば、電話やFAXなどの通信手段。それまでは受信者の都合に配慮し、相手の状況に合わせて通信していた連絡は、メールやスマートフォンの登場により、発信者の都合でいつでもどこでも発信でき、それは同じく受信者の都合で、いつでもどこでも受信できます。
いまとなっては当たり前となっているこのような大きな変化によって、あらゆる市場は24時間・365日、休まず機能し続ける時代を迎え、これが同時に世界の市場距離を一気に縮めました。超グローバル時代の到来です。
世界中のあらゆる情報が瞬時に拡散する時代。DXを起爆剤とした革命的ともいえる変化は、決められたやり方、決められた作り方、決められた売り方、決められた働き方、などといったいままでの常識を、あらゆる分野でことごとく覆していく、劇的な変化をもたらしています。
しかも、この時代変化は、まだまだとどまることを知らず、さらにそのスピードは加速し続けるでしょう。3年後・5年後の社会が、私たちの働き方が、どのように変わっていくのかは、誰にも予測できません。
それはすなわち、「どんなスキルが評価される時代がくるか予測できない」ことを意味しており、同時に「どのようなことをリスキリングするべきかの判断が難むずかしい時代」であることを示唆しているのです。
2.働き手と会社に起こるズレ
あなたのまわりに、このような人はいませんか?
「Aさんは、○○の分野の商品知識はピカイチだよな。その世界で、あの人の右に出る人はいない。さらに、よく勉強もしている。それはそれで大きな価値だけど、それだけじゃなあ。○○分野のシェアはジリ貧だし、そもそも説明がマニアックでわかりにくい……」
社会には、「ある特定分野」の高いスキルをもった人材が多く存在します。
特定分野というと、職種や業種などを思い浮かべるかもしれませんが、ここでは「ビジネススキルにおけるすべての分野」を指しています。営業力、企画力、マーケティング力などを含めた、広義な意味として捉えてください。
とくに勤勉な人材が多い日本の企業には、自分の就いた職務に関連するスキルアップに前向きに取り組む人も多く、分野ごとにプロフェッショナルな人材がたくさんいます。
しかし、冒頭のAさんのように、特定分野のスキルアップだけに注力し続け、それを発揮するためのスキルや新たな分野に視野を広げられないことで、「評価が止まってしまう」といったケースが数えきれないほどあります。
では、なぜAさんは特定分野のスキルアップに注力し続けてしまうのでしょうか。
なぜ社会には、特定分野のプロフェッショナルな人ばかり数多く存在するのでしょうか。
答えは簡単です。組織がそれを求めているからです。
「え? なんかおかしくないですか? 組織がプロを求めているのに、組織からの評価が止まるなんて……」と思った方もいるでしょう。
そうです。いま社会では、会社に求められて習得した専門能力が評価につながらない、といった事象がたくさん起きています。
これは、時代とともに変化しているはずの、「働き手に求めるスキル」を組織(場合によっては上司)が十分に理解していないことで発生します。
あなたの上司が入社した時代の社会では、自分が就いた仕事のスキルを上げることが最重要課題でした。多くの企業(とくにシニア世代)の意識のなかには、こうした高度成長期の成功体験を伴う思い込みが刷り込まれ、「1つのスキル」を重視しようとする文化が根強く残っているのです。
ところが、現在の社会では、そうした特定のスキルが長く必要であり続けるほど、時代の流れがスローペースではありません。もちろん、習得した1つひとつのスキルは、貴重な財産となって残るでしょう。ですが、それだけでは足りません。
「スキルをアップデートすること」「そのスキルを有効に活用できるスキルを付加すること」「関連する分野に視野を広げて競争力を高めること」など、もっているスキルを生かすために、プラスアルファの工夫が必要な時代になっているのです。
しかし、会社や上司から、そのような細かい指示はいちいち出ません。
会社も上司も、自分たちが生きてきた時代に比べ、何倍ものスピードで変化する時代の流れについていくことで必死なのです。
「いま何が求められているのか?」を、組織全体がリアルタイムで模索しながら仕事に向き合っている状態になっています。
こうした変化への対応が後手にまわっている組織では、「指示」と「求めるアウトプット」に微妙なズレが起き、そこで働く人にモヤモヤを感じさせることになります。
あなたからすれば、「指示された仕事」のスキルをマジメに習得し、「指示されたとおりに」取り組んできた業務のアウトプットに対して、急にプラスアルファの結果を求められ……
「もっと広い視野で仕事に向き合ってくれないと、通用しないんだよね」
「いくら実務に精通していても、わかりやすく説明できなければ意味ないから」
そんなこと、聞いていませんけど……と、理不尽にハシゴを外されるようなことが起こるのです。
さらに、仕事上のコミュニケーションでもズレが起きます。
指示どおり仕事を進める時代には、進捗状況を細かくチェックする文化が根付いていました。しかし、スピードが求められる現代では、一人ひとりが主体性を発揮し、独自の判断で仕事を進めなければ、競争相手に後れをとってしまいます。
こうした変化についても対応できていない組織では……
「こまめに報告してくれないと、わからないだろ」
「そのくらいのことは自分の判断で行動してほしい、主体性が足りない」
どっちなんだよ……と、コロコロ変わる真逆の要求に、辟易とするようなことが起きてしまうのです。
あなたの職場には、このようなモヤモヤするやりとりが飛び交っていませんか?
こうしたモヤモヤが解消するまで、ただ組織が変わるのをじっと耐えて待つのはつらく、そして時間がかかります。
一部のリーダーだけがモノゴトを考え、民衆がそれに従う時代は、もう終わり。全員の知恵と工夫を結集することで進化する時代になります。
あなた自身がこうした時流を読み切り、「いま必要とされるスキル」を見極めてリスキリングし、みずから進化し続けることで、前向きにモヤモヤを解消していくことを、私は本書を通じて強くお伝えしたいのです
3.いま求められる「トータル力」
では具体的に、どういったスキルを磨くのか。その答えは「トータル力」(どういう意味かは後述します)です。
ずいぶん曖昧な答えだな……と思うかもしれません。ですが、「トータル力」の中身について真剣に考え、追及している人は、あまりいません。
実際にあなたが自分のビジネススキルを強化して会社に貢献したい(評価されたい)と考えたとき、どのような行動を起こしますか?
「よし、トータル力を上げるぞ!」とは、なりませんよね。
営業職の方であれば、営業に必要な知識やスキルアップを。専門職であれば、関連する資格の勉強を。といった具合に、大半の人は「いま就いている職務」に関連するスキルアップを目指します。
当たり前ですよね。「トータル力」などという、雲をつかむような「曖昧なチカラ」を上げることに注力するのは、現実的にむずかしいからです。
もちろん、目先の職務に関するスキルアップをすることは、とても有意義なことです。絶対ムダにはなりません。今後も積極的に取り組んでください。ただし、「それだけでは足りない」ことも忘れないでほしいのです。
高度成長時代に、「多く作る」ことを評価されてきた時代が生んだ弊害があります。
そのひとつが「考える意識の低下」です。「作れば売れる」「多く作る」となれば、「考える」時間はムダになります。余計なことは考えずに、与えられた仕事をこなせばよいのですから。
この時代には、「一部の天才的なリーダー(たとえばカリスマ経営者とか?)」だけが「考える役割」を担い、それ以外の「労働者」は決められたものを決められたとおりに作る、それが最も大切なスキルとされてきました。「1つのスキルを磨き上げ」「より多く働く」ことが、この時代に求められるサラリーマンの働き方となり、一方で、それが働き手の「思考停止」につながってきたのです。
その結果、みずから考え、みずから工夫し、みずからの知恵で、みずからのやり方で、自分が最もよいと思うことを提案するチカラ。「みずから」に関する、すべての能力が置き去りにされてきたのです。
これを本書では「社会人基礎力」と定義し、変化の激しい時代を生き抜く現代のビジネスパーソンが、いまあらためて鍛えなおすべきスキルとして提案します。
「トータル力」とは、いま目の前の仕事に必要なスキル(実務遂行力)と、みずからの考えで行動するスキル(社会人基礎力)の両方を、バランスよく習得しているチカラのことです。
あえてもう一度いいますが、特定分野のスキルを強化する取り組みは有意義なことです。続けてください。
ただし、急ピッチで変化し続ける現代の社会において、高いアウトプットを出し続け評価を勝ち取るためには、みずからの武器を時流に合わせて使い切るための、基礎スキルの鍛錬が同時に求められるのです。両方のスキルを磨きあげて「トータル力」となります。
バッティングフォームは完璧なのにホームランが打てないのは、筋力が足りていないからです。だとすれば、バッティングの練習を一時止めてでも筋力トレーニングをしなければ、選手として進化していかない、いま以上のステージには進めないのです。
4.必要なスキルを「OS(基礎)」と「アプリ(機能)」に分ける
前節で、いまの社会で求められるスキル「トータル力」は、【トータル力 = 実務遂行力 + 社会人基礎力】であると述べました。
ここで「スマホ」を思い浮かべてください。
私たちがスマホを利用するとき、毎日使うのが「アプリ」ですよね。ネット検索アプリ・天気予報アプリ・乗り換えアプリ・ゲームアプリ、いろいろあり、その時々の目的に応じてアプリを選択し、「機能」を利用しています。
それらのアプリは機能をより高度化させるために、定期的なアップデートをおこないます。変化の激しい時代に、常に便利で高性能なアプリであり続けるために進化し続けなければ、すぐに代替えのアプリが登場し、とって代わられてしまうからです。
スマホを利用するとき、「意識はしていないけど、なくてはならない」重要なものが、もうひとつありますよね。それは「OS」です。
毎日使っているけど、使っている意識はあまりない。毎日使うというよりは、ずっと使い続けている「アプリを動かす」基本性能です。これも定期的にアップデートしています。アプリがアップデートをし続け高性能化していくなかで、それを円滑に機能させるには、OSもアップデートし続けなければ、うまく動かなくなるからです。
ただし、アプリとの大きく異なる特徴がひとつあります。それは、「代替えのOSにとって代わる」のがむずかしいことです。
私たち社会人のチカラも、これと同じ。毎日使うアプリにあたるものが「実務遂行力」です。私たちは毎日の仕事のなかで、いまもっている実務の力を発揮して、目の前の仕事を進めていきます。営業力・企画力・マーケティング力・プレゼン力・事務処理力、など多岐に渡るでしょう。
仕事が思うように進まない、組織の期待に応えきれない、などと感じたときは、なんとか実務のスキルを上げる努力をして推進力を上げ、評価にもつながるよう考えるでしょう。
一方、毎日使っていても意識をしていないチカラ、つまり、実務遂行力を円滑に機能させるOSにあたるものが「社会人基礎力」です。
しかし、仕事が思うように進まないとき、組織の期待に応えられないと感じたとき、などに「基礎力が足りていないかも」とは考えません。
スマホがうまく機能しないときは、アプリをチェックし、ほかのアプリもうまく動かなければOSの問題を疑います。そしてOSに問題が見つかれば、アップデートを試行します。
ところが、私たち社会人のスキルをアップデートしようと考えるとき、アプリばかりをアップデートしようと試みてしまうのです。しかし、OSが老朽化していて、最新のアプリ機能についていけていないとしたら、この試みは逆効果となり、さらなる機能不全に陥ります。
最新のアプリは最新のOS、最新のスキルは最新の基礎力がないと、正しく機能しないのです。
本書では、「実務遂行力(=アプリ)」については触れません。このスキルについては、会社ごと、組織ごと、あなたの仕事によって異なるものです。ただし、時代の変化とともに求められる実務遂行力も急ピッチで変化します。
いま必要とされるスキルは何か、数年後に必要とされるスキルは何か? を見極めながら、適時アップデートに努めてください。
また、現代社会のなかで重要なのに意識が低い、「社会人基礎力(=OS)」について解説していきます。
詳しくは第2章から述べますが、どのような環境・組織・仕事でも必要となるメンタリティ、思考力、コミュニケーション力といった「基礎のスキル」を理解し、それをアップデートし続けることで、実務遂行力をうまく機能させ、「トータル力」を上げることでキャリアアップにつなげる方法について考えます。
そのなかで、現代社会を生き抜くビジネスパーソンの皆さんが「いま、本当に必要にリスキリングすべきこと」を理解していただきたいと思っています。
5.必要な時期、必要なリスキリングで進化し続ける
A 実践練習 = アプリ =実務遂行力
B 基礎体力づくり = OS =社会人基礎力
ここまで、AとBの両方をアップデートし続けることが進化には必要だと述べてきました。ここでポイントとなるのは、「し続ける」というワードです。これは理屈でいうほど簡単なことではありません。
スポーツの場合には、AもBも毎日の練習メニューに組み込まれていて、自然に両方をアップデートし続けていく仕組みができています。スマホの場合も、適時自動的にアップデートの案内がきます。
しかし、私たち社会人のスキルは、アップデートのタイミングを自分で見極め、みずからアクションを起こすことが必要なのです。とくにその見極めがむずかしいのが、「社会人基礎力」のアップデートです。
「実務遂行力」は日々の仕事のなかで、チカラ不足を実感できます。何かうまく進まない場面で、「このスキルが足りていない」と感じることは誰にでもあるでしょう。こうした場面に遭遇すると、「がんばって実力を上げなきゃ」となるわけですが……(前向きなあなたなら)。
ここで思い出してください! 社会人に必要なチカラは「トータル力」であることを。【トータル力 = 社会人基礎力 + 実務遂行力】であることを。
実務遂行力を上げる必要があるときは、社会人基礎力も上げる必要があるのです。
このことを思い出せるだけでも、本書を読んでいただく価値があるでしょう。
仕事がうまく進まない、組織の期待に応えきれない、評価が上がらない、などと感じ、いま就いている職務のスキルを上げるために努力しよう(リスキリングに取り組もう)という場面が来たら、「OS(基礎力)のほうは大丈夫かな?」と考えてみてください。
実務遂行のスキルが足りないだけではなく、そのスキルを発揮するためのベースとして、仕事に対する取り組み、姿勢や思考の深め方、関係者とのコミュニケーションの取り方、などに起因して課題が起きている可能性を疑うのです。
そして、その両方をバランスよくアップデートすることを試みてみましょう。
前置きが長くなりました。社会人の「基礎スキル」などという曖昧なスキルの定義と、その重要性を正しく理解していただきたい! との想いから、少々まわりくどくお話しさせていただきました。
次章から本題に入っていきます!
「社会人基礎力のリスキリング」OSのアップデートをはじめましょう!
* * *
第1章はここまで!
続きを読みたい方は、各電子ストアにて9月21日より随時発売になります。ぜひお買い求めください。
下記リンクはAmazonストアでの商品ページになります。書籍の詳細と目次もこちらからご覧になれます。
書籍『ビジネスパーソンの未来をつくるリスキリングの本 キャリアアップに向けた「社会人基礎力」のススメ』
■ペーパーバック版(紙)
■Kindle版(電子書籍)
■書籍情報
激変する環境を生き抜くために
「いま、本当にリスキリングするべきこと」を説いた指南書。
急速に変化する時代の中では、働き手に求められるビジネススキルも急ピッチで変わる。これまで積み上げてきた職業能力が、ある日突然「無」になることもあり得る時代。こうした環境の中では、普遍的な「基礎スキル」を鍛えることで、どんな変化にも対応できるチカラが求められる。
成果を出し評価を上げていく人との差は何か? それは「実務」だけでなく「基礎力」を磨いてきたこと。そして、そのスキルを発揮し、素早くアジャストできるチカラを習得していること。
その具体的な「解」のひとつが、経産省が提唱している「社会人基礎力」。ここで求められるスキルについて、その一つひとつをバラバラに説いた研修や著書などは存在するが、学ぶべき順番や相関性など「全体像」を理解できるものは少ない。
現代を生きるビジネスパーソンが中長期的なスキルアップにより進化し続けていくためには、その時々に必要なチカラをバランスよく磨き、「トータル力」として求められる人材であり続けることがカギとなる。
本書は、こうしたビジネススキルの全体像を把握し、必要な時期に必要なチカラを正しい順序で学ぶことで「基礎スキル」を磨き続けるための本である。
リーダー、管理者クラスの人。仕事に充実感を求め、進化(出世)を目指している人。思うように評価が上がらず悩んでいる人。何をリスキリングするべきか考えている人などにオススメの1冊!
【目次】
第1章 「デキるビジネスパーソン」ってなんだろう?
第2章 いま、キャリアアップに必要なチカラ「社会人基礎力」
第3章 「前へ踏み出す力」 能力発揮のベースとなる主体性を鍛えよう
第4章 「考え抜く力」 考える力が実行につながる
第5章 「チームで働く力」 働きかけ力でチーム(組織)を育てる
第6章 さあ、実社会で生かそう!
【購入特典】
あなたの「やりたい(WILL)」を理解する! キャリアアンカー診断シート
■著者プロフィール
渡辺博之
経営と人事のコンサルタントオフィス「ミライストラテジー」代表
大手老舗百貨店出身(1992年入社/勤続29年)。人事キャリアの中で延べ1万人以上の従業員面談(面接)を経験、進級判定や評価に関わり「デキるサラリーマン」の極意(共通点)を体感。43歳でグループ会社の代表取締役社長に抜擢、売上100億、従業員1500名のトップマネジメントにおいて「企業の価値は従業員のモチベーションで決まる」と確信。2021年「より多くの社会人のスキルアップに貢献したい」という野望(無謀)を胸に独立。仕事が入らず無収入の日々が続いたが「研修講師」に出会い開眼。現在は年間100本超ペースで登壇し「デキるサラリーマン術」を伝授。経験に基づく「実社会で活用できる講義」が好評。
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