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完全オレ流障害観45「発達障害者が旅行をすることについて考えること」



北海道の函館に2泊3日で旅行した



オレは車を運転するが、行き先が北海道というのもあり、新幹線で向かった。

新幹線を旅行目的で利用したのは約10年ぶりであり、観光スポット等への移動は、1人旅をたくさんしていた20代は車での移動が主だった。

今回車を家に置いてきて旅行したのは、障害者手帳を取得してからは初めてであり、オレは旅行を楽しみつつも、様々なことを考えた。

函館山からロープウェイに乗って見下ろした夜景はとても綺麗だった。


障害者手帳を提示すると割引または無料になる


改めて再認識したのが、記念館や美術館的なな入場料がかかる場所にて障害者手帳を提示することにより、本人または付き添いの人が割引または無料になる点はお得でありがたいと感じた。

よって旅行するときは障害者手帳を所持してるに越したことはないと思った。

ロープウェイは800円ほど割引されたり、その他五稜郭タワーなどの記念館的な場所も、大人500円のところを無料にしてもらえたりした。

障害者であることを証明することにより割引され、浮いたお金を他に回せることもあるので、事前に色々調べてから観光することも大事だと再認識した。


情報量が多いと聞き漏らす


例えばホテルのチェックインのとき。

フロントのスタッフの人が口頭で説明してくださる場面があるワケだが、これに関しては障害特性ゆえに「情報量が多いのが苦手」、「聞き漏らしが多い」という方は苦労する可能性があるなと、というよりオレ自身がそうだった。

障害特性上、情報量が多いことにより苦しさを感じる場面は多々ある。

他にも新幹線の車内アナウンスも、一度に複数の情報が入ってくる。

そのような情報を完璧主義の特性の人などは、聞き漏らさないようにしないといけないと考えて緊張してストレスを感じたり、聴覚情報が苦手な人とかだと特性上途中で説明がわからなくなり、

「カードキーはどう使うんだっけ?」

「大浴場は何時までだっけ?」

となる。


わからないことを確認すること


その都度わからないことを自分で確認できれば、多少聞き漏らししても問題ない場合もある。

内線電話または直接フロントに行きスタッフの人に聞くとか、看板等で確認するとか自分で出来るなら良い。

ただそういった自分で対処していくことが難しければ介助者、支援者、付き添いの人が同行していると安心かもしれない。


急な予定変更や想定外の出来事


また旅行というのは急な変更や想定外の出来事、思っていたのと違うことがつきものである。

それによって発達障害者はときに、パニックになることもある。

事前に調べた写真と違う、大浴場の露天風呂が工事中で宿泊中は使用不可だった、電車が踏切事故等で遅延してスケジュールが狂うなど。

旅行にはそういったハプニングや想定外はどうしても1つ以上はつきものなのだ。

それに直面したときに障害の有無に関わらず、

「なんだよ折角来たのに!」

「ホテルの夕食の時間18時なのに間に合わないじゃないか!」

と不安になる人はいるだろう。

発達障害者には拘りが強い方もいらっしゃる。

夕食は絶対に18時に食べなきゃならない、大浴場は絶対に露天風呂に入る、自分が考えてきたスケジュール通りの電車に乗らなきゃならないから遅れてきたら苛々するなど人によって様々であろう。

オレもそういうとこはあるが、オレの場合はたくさんやってきた1人旅の少なからずの経験から様々なことを想定できるので、 

「こうすればこうなるからこうしよう」

「こうなったときはこうしよう」

と見通しを立てるようにしている。

たくさんの想定外や予定の変更を経験することで、対処する力は増えていくし、このような障害特性もゼロにはできないまでも軽くしていくことは出来ると考える。


感情のコントロール


あとは旅行には様々な観光客の方がいらっしゃる。

有名な観光スポットほど、来訪されるのが日本人だけとは限らない。

函館には外国人観光客の方々を多数お見受けした。

人が多い=その分価値観の違う人同士、知らない人同士が密集することになる。

それが苦手な方にとっては苦しい場面になることがある。

例えば新幹線の座席のシートを倒して良いかを後ろの人に確認してくださる乗客の方とそうでない方がいる。

「シートを倒して良いですか?」

オレの前には外国人の方が座っており、これを聞かずにシートを倒してこられた。

オレは少し苛々した。

しかし同時に冷静になり考え直し、「ご本人の在住の国では聞かないのが普通なのかも」と考えて、許すことができた。

何も言わずに倒してこられることを想定していなかったことが、オレが苛々した原因だったかなと今では振り返っている。


トラブル対処力と柔軟性


今回の旅行で再認識した、そもそも旅行というのは普段行かない場所、なかなか行けない場所に気持ちをリフレッシュする為に行くものである。

普段行かないところに行くということは、土地勘が無ければ風習もわからない、自分の住んでるところとのルールや暗黙の了解の違いもわからないワケである。

いかに事前に調べて行けるか、現地でわからないことがあったときに対処できるか、障害の有無に関わらずその力が自分にどれだけあるかが重要だと思った。

勿論障害特性上そういった力が弱いだったり、難しいという方を批判するつもりは毛頭無い。

オレ自身が、旅行は楽しめたものの、「こういう点は苦労したな」、「こういう点はこういう特性の方はこういう場面では苦労するかもしれないな」と感じ考えた事柄をただ単に記事にしてみた。

以上です。

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