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子どもの発達支援とこれから

近年、子どもの発達障がいの早期発見・早期対応が求められ、障碍理解や支援が充実してきました。

障がいのある子どもの発達を支援する働きかけの総称として、療育という言葉も広く知れ渡り、日常的に使われています。

療育支援の場として、児童福祉法に基づく児童発達支援センターや児童発達支援事業所、放課後等デイサービスがあり、年々増加しています。

しかし、それらの施設が瞬く間に利用者で埋まり、
新規の受け入れが難しい状況も目立つようにもなりました。

申込が殺到し、待ち状態となる利用希望者が絶えません。
早期発見はできても早期対応の段階で
前に進めない親子が増加しているのです。
その待ちの時間が成長の機会を奪っていくのです。

その現状を打開するためにできることは何か。
私は数年前からそれを考え、開業し、
心理相談と学習支援の場を設けました。

療育の場に行けるようになっても、いずれはそこを卒業しなければなりません。
ですが、保護者にとって、支援の場が減るというのはとても不安なことです。
利用している間は、親も子も安心の場・育ちの場となっていたのが、
・一定の成長や目標に達して利用終了
・中学校に入ると学校から帰る時間が遅くなり、部活もしていると療育に行ける時間がとれなくなり利用終了
・年齢が高くなり利用終了
などの理由で療育を終了する日がやってきます。

これまであったサポートがなくなる…
それを不安に思う保護者は多くいます。

療育施設の利用終了後の行き先や、
アフターフォローの場ももっと必要なはずですが
現状はそれが乏しいのです。

次なるサポートスペースがあれば、
利用と終了のサイクルを円滑にすることができるはずです。

また、将来勉強ができて、就職できるのか。
保護者はそれを最も心配しています。

「放デイに入れたけど、学習の方は全然できない…」
とご相談に来られる保護者はとても多いです。

特性が何であれ、生きるために最低限必要な勉強は誰しもしなければなりません。

生活するにも、将来の夢を持って働くにも、
勉強はつきものです。

療育と同時にその子に必要な学習を身に付けること、
それが今後、社会がもっと力を入れていくべき課題です。

当たり前のことと思いつつ、
学習についてサポートが足りないのが実情です。

どんな子でも勉強したいと思えるような学習方法と
学習の機会を我々大人はもっと幅広く考え、
提供していかなければいけないのです。


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