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ホンモノをみた④(岡本太郎記念館)


           (文中敬称略)

ちょうど一年ほど前に、上野の東京都美術館で開催された岡本太郎展を見て触発され、ちょっと前になりますが、川崎の岡本太郎美術館を訪ねました。

今回は、南青山の岡本太郎記念館を訪ねてみました。

都心は、不動産の価格が、バブル期に匹敵するような場所が出てきたらしいです。ここはどうなんだろう。

平米単価はいくらだろうなどという邪推、邪念を振り払いながら、表参道にほどちかい、閑静な高級住宅地の館に入ることとしました。

デビルマン?吐き出されているのは、エネルギーのほとばしりのようなものなのでしょう。
僕も月曜日からこんな感じでバリバリ仕事か?
いや、無理することはない………


サロンという打ち合わせ場所のようです。茶の間にも見えました。天才と、天才を誰よりも理解していた方が、どんな生活をしていたのでしょうね。きっと退屈しなかったことでしょう。このテーブル多分実際に使ってたよ。


【アトリエ】

一番の目的は、アトリエを見ることでした。多分、20畳は軽くあったのではないかと。天井は天高く、とても開放的な空間で、サラリーマンの僕からすると、羨ましい限りでありました。
平米いくらなんだっけ…………

棚に収納されているのは、書きかけの作品なのでしょうか。売ったり、巡回展示しても稼げるだろうに………

写真には映ってはいませんが、沢山の本が本棚に入っていました。読書家でもあったのですね。
「なんだこれは」
「芸術は爆発だ」
コピーにセンスを感じます。

こんなアトリエ、ガレージ、書斎みたいなやつが欲しい。安月給の俺じゃあ、単管パイプやコンパネ使ってDIYで作るしかないが………。


自宅のアトリエだったからか、都心にもかかわらず、小さな庭がある。

庭から家の方を眺めると、川崎にあった股裂け大根のような巨大作品のミニ版があった。

実際に、当時も庭に置いておいたのだろうか。訪れる人は、入口で、家のなかで、度胆を抜かれたことだろう。出されたお茶までおそらく太郎式なのだから。

落ち着かないなかで、太郎の見開かれた眼をみながら拝聴、お茶を頂き、庭を眺める。

太郎の講演会などあったら、是非行ってみたかったなあ。

「芸術は爆発だ」のコマーシャルはリアルタイムで見たし、上野の展示で初めて知ったのだが、太郎デザインだという近鉄バッファローズの帽子も被ってたし、テレビに出まくってイジられてる姿も見てる。
今は、尊敬の念ばかり。

旅費をケチらず、どんどんホンモノを自分の眼で見に行きたいと改めて思いました。

【おまけ】
意外に思ったことがありました。
庭から建物を眺めたときに、結構コンクリートブロックが使われていました。

普通、ブロックなど、裕福な家では使わないイメージがあったので、岡本太郎宅に使われているのを不思議に思い……

そこで、Wikipediaで調べてみました。以下は私の推測込みです。

○コンクリートブロックは、太平洋戦争後、アメリカから製造機が導入され、難燃性に優れることから、一気に全国に広まった。
○青山の岡本家も、空襲で燃えたらしく、インフレの影響もあり、安価で難燃性に優れたコンクリートブロックを使用するほかなかった。

建物も、庭も、自宅をベースにした美術館(記念館)はあまたあり、時を経ると味わいを増すようですね。



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