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【発達障害】こんなときどうしたらいいの?#10~会話のキャッチボールが苦手~

はじめに
 
発達障害を持つ子どもは、友だちとの会話や他人とのやり取りが難しいことがあります。彼らは、一方的に話し続けたり、自分の興味のあることばかりを話したりすることが多いです。このような子どもたちのコミュニケーションの難しさを理解し、サポートするためのポイントをご紹介します。


1.会話のキャッチボールをサポートする方法

①相手の話を聞く習慣をつける
 まず、親が良い見本を見せましょう。人の話を聞く姿勢を自然に身につけることは難しいものです。そこで、夕食の時間に家族と会話するとき、子どもの目を見て「今日は学校で何をしたの?」と聞き、子どもが話している間にうなずきながら「うん、それでどうなったの?」と続けます。このように、相手の目を見て話し、話を聞きながらうなずく姿勢を見せ、子どもにそのやり方をまねするように促しましょう。

②質問をする機会を与える
 例えば、子どもが今日学校で楽しかったことについて一方的に話し続けていたら、話が途切れたタイミングで「今度は何か質問をしてみてくれる?」と促します。子どもが「パパの仕事は今日はどうだった?」と質問してくれたら、「今日は会議があって忙しかったよ」と答えます。こうすることで、子どもが質問し、その答えを待つ経験を積み、相手の話を聞く習慣が徐々についていくでしょう。

③待つ時間を設定する
 
忙しいときは、子どもに待つよう伝えましょう。例えば、子どもが「ママ、今日の学校でね…」と言いかけたとき、「ごめんね、今はお料理中だから、夕食の後にゆっくり話を聞かせてくれる?」とお願いしてみます。これを繰り返すことで、子どもは自分の話を聞いてもらえるという安心感を持ちながらも、待つことを学ぶことができます。徐々に、待つ時間を少しずつ長くしていくと、より効果的です。

2.円滑なコミュニケーションのために

 子どもとのコミュニケーションは、日常生活の中で欠かせないものです。しかし、子どもが発達障害を抱えている場合、コミュニケーションが十分に成立しづらいことがあります。そのため、私たち大人が言葉の使い方やコミュニケーションのスタイルに工夫をすることが必要です。

①短く、簡潔に話す
 子どもが理解しやすいように、例えば「お片付けしてから遊ぼうね」といった短く簡潔な言い方を心がけます。親だけでなく、先生や友だちにも「簡単な言葉で話しかけてあげてください」と協力をお願いするとよいでしょう。

②繰り返しの質問には対応を工夫する
 同じ質問を繰り返す背景には不安があることが多いです。例えば、子どもが「明日、本当に遠足に行けるの?」と何度も聞く場合、まず一度は「そうだよ、明日はお天気も良さそうだし、遠足に行けるよ」ときちんと答えます。その後で同じ質問をされたときには、「さっきお話しした通りだよ」、「もう3回聞いているから大丈夫だよ」と伝えて、安心させるとともに繰り返しを減らすようにしましょう。

3.褒めることで自信を育む

 例えば、子どもが友だちに「おはよう」と挨拶できたときには、「すごいね、上手に挨拶できたね!」と褒めてあげましょう。このように、小さな成功体験を褒めることで、子どもは自信を持ち、さらにコミュニケーションを楽しむことができるようになります。

最後に
 
発達障害を持つ子どもとのコミュニケーションは、一方的になりがちですが、親のサポート次第で改善することができます。親が見本を見せ、子どもに質問する機会を与え、話を聞く習慣をつけることで、子どものコミュニケーション能力を育てることができます。忙しい日常の中でも、少しずつ取り組むことで、子どもは安心して自分の話を聞いてもらえると感じるようになります。親御さんも大変ですが、子どもの成長を支えるために、ぜひ参考にしてみてください。

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