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B2B企業におけるブランディングとマーケティングの違いや優先順位と進め方

終止符を、ブランドとマーケ、その違い。
おはようございます。「いま、すぐ、やる。」の
クリエイティブディレクター矢野まさつぐです。

今回は、B2B企業におけるブランディングとマーケティングの違い、そしてそれぞれの優先順位と進め方について、2500文字程度で解説します。どっちが大切なのか、どうやって進めるのか、ずっとこの悩みが解決されずに、いつまでもプロジェクトが前に進まない企業のために書きました。今回の記事も、経営者、部長クラス、そしてB2Bブランディングに興味のある方々を対象としています。簡潔にまとめていますので、最後までお付き合いください。


ブランディングとは

ブランディングは、企業や製品、サービスに対する顧客の認識や感情を形作る一連の活動を指します。ブランドは、顧客にとって意味や価値を持つものであり、単なる識別子ではありません。企業のビジョンやミッション、価値観を顧客に伝えることで、ブランドは企業のアイデンティティを形成します。

ブランディングの目的

1. 差別化
市場での独自性を確立し、競合他社との差別化を図る。

2. 信頼性の向上
顧客との信頼関係を構築し、長期的なロイヤルティを高める。

3. 価格競争からの脱却
ブランド価値に基づいて価格を設定し、利益率を向上させる。

4. 企業文化の強化
社内外に一貫した価値観を示し、企業文化を醸成する。

マーケティングとは

一方、マーケティングは、製品やサービスを市場に送り出し、顧客に届けるための戦略と戦術のことです。マーケティング活動は、製品の開発からプロモーション、販売、アフターサービスまで多岐にわたります。目標は、顧客のニーズを満たし、企業の売上を最大化することです。

◎マーケティングの目的

1. 需要の創出と拡大
顧客のニーズを喚起し、製品やサービスの需要を増やす。

2. 市場シェアの拡大
市場における企業のシェアを増やし、競争力を高める。

3. 顧客満足の向上
高品質な製品とサービスを提供し、顧客満足度を高める。

4. 売上と利益の最大化
効果的な販売戦略を通じて、売上と利益を最大化する。

ブランディングとマーケティングの違い

◎視点の違い

ブランディング:長期的な視点で企業の価値や信頼を築く活動。ブランドのアイデンティティやメッセージを明確にし、顧客との感情的なつながりを強化する。

マーケティング:短期的な視点で売上や市場シェアの拡大を目指す活動。製品やサービスのプロモーションや販売戦略に焦点を当てる。

◎アプローチの違い

ブランディング:ストーリーテリングやビジュアルアイデンティティ、ブランドエクスペリエンスの創出などを通じて、ブランド価値を高める。

マーケティング:市場調査やターゲット設定、プロモーションキャンペーン、デジタルマーケティングなどの具体的な戦術を駆使して、顧客の関心を引きつける。

◎成果の測定方法

ブランディング:ブランド認知度、顧客ロイヤルティ、ブランド価値の向上など、定性的な指標で測定することが多い。

マーケティング:売上、マーケットシェア、リードジェネレーション、コンバージョン率など、定量的な指標で測定することが多い。

優先順位と進め方

◎優先順位

1. ブランディングの確立
理由
ブランディングが企業のアイデンティティを形成し、全てのマーケティング活動の基盤となるからです。強力なブランドが確立されていれば、マーケティング活動の効果も高まります。

ステップ
ビジョンとミッションの明確化、ブランドパーソナリティの定義、ビジュアルアイデンティティの設計。

2. マーケティングの展開
理由
明確なブランドが確立された後、そのブランドを市場に広め、売上を拡大するためのマーケティング活動が効果的に機能するからです。

ステップ
ターゲット市場の設定、プロモーション戦略の策定、デジタルマーケティングの実施。

◎進め方

1. ビジョンとミッションの明確化
• 企業の存在意義や目指すべき方向性を明確にし、それを社内外に共有します。経営陣がリーダーシップを発揮し、全社員が共有できる理念を策定します。

2. ブランドパーソナリティの定義
• ブランドが持つべき人格や特徴を明確にします。これは、顧客との感情的なつながりを築くための重要な要素です。

3. ビジュアルアイデンティティの設計
• ロゴ、色彩、フォント、デザインなど、視覚的な要素を統一し、ブランドの一貫性を保ちます。これにより、ブランドの認知度が向上し、顧客の記憶に残るブランドとなります。

4. ターゲット市場の設定
• 市場調査を行い、最も効果的にアプローチできる顧客セグメントを特定します。ターゲット市場を明確にすることで、マーケティング活動がより効果的になります。

5. プロモーション戦略の策定
• ターゲット市場に向けた具体的なプロモーション戦略を策定します。広告、セールスプロモーション、パブリックリレーションズなど、多岐にわたる手法を活用します。

6. デジタルマーケティングの実施
• ウェブサイト、SNS、メールマーケティングなど、デジタルチャネルを活用したマーケティング活動を展開します。デジタルマーケティングは、ターゲット顧客に対して効率的かつ効果的にリーチする手段です。

7. 成果の測定とフィードバック
• マーケティング活動の成果を定量的に測定し、その結果を元に戦略を見直します。ブランド認知度や顧客ロイヤルティの向上、売上の増加など、様々な指標を用いて評価します。

まとめ

B2B企業におけるブランディングとマーケティングは、それぞれ異なる役割を持ちながらも、相互に補完し合う重要な活動です。ブランディングが企業のアイデンティティを形成し、顧客との信頼関係を築く一方で、マーケティングはそのブランドを市場に広め、売上を拡大する役割を果たします。

ブランディングを先行して確立し、その後にマーケティング活動を展開することで、両者のシナジー効果を最大化できます。具体的なステップとしては、ビジョンとミッションの明確化、ブランドパーソナリティの定義、ビジュアルアイデンティティの設計、ターゲット市場の設定、プロモーション戦略の策定、デジタルマーケティングの実施、そして成果の測定とフィードバックが挙げられます。

これらの取り組みを通じて、B2B企業は強力なブランドを構築し、持続的な成長を実現することができます。

B2Bブランディングは一朝一夕には達成できない「年輪」のようなものですが、継続的な取り組みと戦略的なアプローチにより、企業の成長と成功を支える強力な「幹」を作り上げます。是非、社内でプロジェクトチームを立ち上げて、取り組んでみてください。

もしB2Bブランディングには取り組みたいけど、進め方がわからないという方がいらっしゃればいつでも相談に乗りますので、弊社WEBサイト(株式会社レンズアソシエイツ)からお気軽にお声かけください。

それでは、今日もピントのあった1日に!
合言葉は、いま、すぐ、やる。

矢野まさつぐは、「4つの質問でピントを合わせる」の著者であり、B2Bブランディング専門のデザインファーム、株式会社レンズアソシエイツの代表兼クリエイティブディレクターです。このnoteでは、経営者として、またクリエイターとして日々戦う中での学びを、惜しみなくリアルタイムで発信していきます!次の記事もお楽しみに!

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