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『しらなみのかげ』

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こは、日々つらつらと念ひしことのとみに濫れてはすぎゆくに、浦によする沖つ白波の八重をりて、ささなみの下にあまたうたかたの浮かぶがごとく、そのかたちの成りては千々に消ゆるさまを、よ…
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#哲学

【しらなみのかげ】「自然化」と「歴史化」の中で「人間」から/を問うこと―19世紀ドイツ思想哲学史概観 #36

【しらなみのかげ】「自然化」と「歴史化」の中で「人間」から/を問うこと―19世紀ドイツ思想哲学史概観 #36

18世紀後半のアメリカ独立革命、そしてイギリスの産業革命とフランス大革命に端を発した「近代」という時代は、一言で言えば、常に「人間」が問題となる時代であった。この時代においては、あらゆる問いが「人間とは何か」という問いと共に問われていた。「「人間」は波打ち際の砂の表情のように消滅するだろう」と『言葉と物』(1966)の末尾にミシェル・フーコー(1926-1984)は書いたが、絶えずその内容を問い続

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【しらなみのかげ】近代の本質とは「宗教」への問いである #33

【しらなみのかげ】近代の本質とは「宗教」への問いである #33

初めに述べておきますが、この記事は考えている問題の核心に一通り触れながら書いている内に大部となりました。





この「しらなみのかげ」を桃の節句に久々に更新してから、又暫く時間が経った。





前回書いた如く、一昨年より我が抱負を一事業とせんとして走り続けてきた私の人生は、一月の末から二月の頭に掛けての間に共同事業者の一人、しかも立場上の責任者の背信行為に遭い、唐突なカタストロフを

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【しらなみのかげ】 神を救い出す南仏の宗教哲学者 #11

【しらなみのかげ】 神を救い出す南仏の宗教哲学者 #11

昨日の分を今日のお昼に出すことにする。

昨日はお昼ずっと、哲学の勉強に費やし、夜は飲みながら別の作業をやっていた。その後YouTubeで今日仕事に必要な映像を幾つか次々と観て、作業が終わりに差し掛かったのでそのままジャルジャルや中川家のチャンネルなどをテレビに映して観ていたら、そのまま書くのを忘れて又もやホットカーペットの上で就寝してしまった。

どうでも良いことだが、昨晩は地元福岡を中心に展開

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