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『しらなみのかげ』

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こは、日々つらつらと念ひしことのとみに濫れてはすぎゆくに、浦によする沖つ白波の八重をりて、ささなみの下にあまたうたかたの浮かぶがごとく、そのかたちの成りては千々に消ゆるさまを、よ…
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2024年4月の記事一覧

【しらなみのかげ】「自然化」と「歴史化」の中で「人間」から/を問うこと―19世紀ドイツ思想哲学史概観 #36

【しらなみのかげ】「自然化」と「歴史化」の中で「人間」から/を問うこと―19世紀ドイツ思想哲学史概観 #36

18世紀後半のアメリカ独立革命、そしてイギリスの産業革命とフランス大革命に端を発した「近代」という時代は、一言で言えば、常に「人間」が問題となる時代であった。この時代においては、あらゆる問いが「人間とは何か」という問いと共に問われていた。「「人間」は波打ち際の砂の表情のように消滅するだろう」と『言葉と物』(1966)の末尾にミシェル・フーコー(1926-1984)は書いたが、絶えずその内容を問い続

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【しらなみのかげ】エイプリルフールの翌日に #35

【しらなみのかげ】エイプリルフールの翌日に #35

昨日は一年で一回嘘を吐いても良いエイプリルフールであったが、結局、一日の殆どを勉強に費やしていたら、一つたりとも嘘を吐かずに一日を過ごしてしまった。何よりもまず、勉強は必ず自分の血肉になるので、決して自分に嘘を吐かないのである。





「「近代」の本質は「宗教」への問いである」という記事には、note上の「スキ」やX上でのポストにおいて沢山の反響を頂いており、誠に有難いことに投げ銭をなさっ

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