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月経が運動やスポーツにどれだけ影響するか

これを調べるきっかけになったのは
 東京オリンピック・パラリンピック。

 男性も女性もコンディションのピークを
 あわせて最大限のパフォーマンスを発揮していました。

そんな中
 女性アスリートのインタビューを見てみると
 “生理と重なってしまった”
 “減量もあり周期が乱れている”

 など女性ならではの問題も多々あるようです。

 どうしても
 統計上で考えるのと
 その対象となっているひとりひとりの女性
 コンディションも
 意見の違いもあると思います。

 我々男性は
 個別の違いを理解しながらも
 多くの人に当てはまる傾向として
 いろいろな事を知れる機会に
 なればなーと思います。

まずは初めに
 世界中の女性アスリートと月経に
 ついての報告です。


 週4回以上スポーツをする
 女性アスリートを対象として
 『月経周期が運動パフォーマンスに影響を与えるか』   
 について
 の自覚的な感覚をまとめてみました。


その前に
 パフォーマンスに影響する月経周期として
 ☆卵胞期―Follicular
      ・・・エストロゲンの分泌が多い時期
  ・Early 初期卵胞期(EF)・・・1~5日目
  ・Late  後期卵胞期(LF)・・・6~12日目
 
 ☆排卵期-Ovulation
     ・・・卵子の排卵時期 13~15日目

 ☆黄体期-Luteal
      ・・・プロゲステロンの多い時期

  ・Early  初期黄体期(EL)・・・16~19日目
  ・Middle 中期黄体期(ML)・・・20~23日目
  ・Late  後期黄体期(LL)・・・24~28日目

 にわかれています。

今回はこの時期による影響を自覚的に確認してみます。


①トルコのバレーボール選手 130人  平均年齢23.5歳


  月経周期の影響がある・・・84.6%
  特に生理中のパフォーマンスの低下は45%と
  約半数のアスリートが自覚していました。

②オーストラリアのアスリート 124人  平均年齢 29歳


  ここでも生理中の痛みは82%にあり
  パフォーマンスの低下を50%が自覚しています。

  75%がトレーニングプログラムの変更がなく
   コーチとの話し合いもないようです。

③国際的なラグビー選手15名 平均年齢24.5歳


ここまでの研究を確認してみると
 ・月経周期での疼痛など何らかの問題は80%の
  アスリートに生じている

 ・特に生理前後の時期でのパフォーマンスの低下や
  試合への影響を50%のアスリートが感じている

 ・その問題に対して75%のアスリートが
  コーチとの対話がなく
  メニューの変更がないようです。

  では、女性が自覚的に感じる不調と
   実際のパフォーマンスでの不調
   が統計学的に一致するのかについてを

   次回の投稿で報告します。
 
総勢
 約1193人の女性アスリートから得られた
 メタアナリシスというエビデンスレベルの高い
 報告となります。

そして最終的にはマラソンへの影響なども報告しますね。

それでは、ここからの続きをお楽しみに!!

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