経験になるから無料でやってくれない?
フリーランスなら、1回や100回は言われたことがあるであろう「経験になるから無料で(格安で)やってくれない?」というワード。
そりゃ、あります。
「経験になるからやりたい!」って思ったり、「予算がないけど面白そう、やる!」って思ったり、「お世話になったこの人が言うなら、(お金じゃなく)やろう」って思うことだったり。
でも、それは自分が判断することであって、初対面の誰かに言われたところで「はい、そうですね!」とはならないよなあ、と思った話です。
仕事における経験の価値って?
仕事における経験は、経験そのものに価値があるのではなく、後に稼ぐ機会や技術につながったり、あるいは得難い幸せを得たり、そういうものがあるから価値なんだと思うんです。
なので「経験になるからやって」という言葉は、相手が、どういう生き方をしたくて、何に興味があって、何に価値を感じて、どういう仕事をしたいかというのが分かってないと言えないのでは。
だから、初対面で、こちらが求めてないのに言われてしまうと、「私がどういう人間か、あなたは知ってるのか?」と急に頑固 & めんどさくいマインドが顔を出し、チベットスナギツネみたいな顔になってしまう。
多分悪意はない
多分、大多数の方に悪意なんかなくて、本当にそう思ってるか、交渉の一つとして言ってるだけだと思います。
でも、繰り返しになるけど、初対面の方に特に求めてないシチュエーションで言われると「その経験が価値になるかは私が決める!」とハシビロコウみたいな目つきになったり。
相手のメリットを無理やり作ろうとしない
予算の面で厳しい時は、相手のメリットを無理やり作ろうとせず、正直でいる方がいいなと経験から思います。
自分も、予算ないけど、この方とやってみたい!というような仕事はもちろんあって、そういう時はもう、最初に条件をテーブルに全部載せてしまう。
「こういう仕事で、こういうことをやってほしくて、多分これくらいの稼働になって、これしか予算ないです!でもあなたにやってほしいんです!」
と、もう言うしかない…。
そうやって「声をかけてくれたことが嬉しいから」と受けて頂けたこともあるし、もちろん無理だったこともあります。受けてもらったのに見通しが甘くて負担かけた失敗…!という経験もあるんですけど…。
お前がそう言うならそうなんだろう、 お前ん中ではな
「お金にはならないけど経験になる」ということ自体を否定しているわけではないです。実際にそういうことはあるし、自分もそういう判断をすることはある。
一緒に色々頑張ってきた人が自分もリスクをとりながらそう言ってくれて、素直にそうだな、やろう!と思った経験も、活動に本当に共感して、何が手伝いたい!って思ったこともあります。
でも、誰が、どんなタイミングで言うかで全然聞こえ方が違う言葉だとも思う。
私個人は、相互に信頼の成立してない状態では、無理やり「あなたにメリットがある」と言われるより「予算ないけどやってほしい」とか、「これをやりたい!けど予算なくて」とか正直に言われる方が良いんだけど、人によって違うのかな…。
先日冒頭の言葉を聞いた時、色々と振り返って考えてしまいました。
ニコニコがかわいいクアッカワラビーのように生きたいし、仕事したい。