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2016年5月の記事一覧
おかしなことを堂々とやる世界とすれ違ったとき
「すみません、写真撮ってもらっていいですか?」
高速道路のサービスエリア(エキナカみたいなとこだけど)の通路で、突然、大学生っぽい男の子に声を掛けられた。
え、なんでここで? だって、ここただの通路だよ。背景だってお店とかごちゃついてるし。
そう思って周りを見ると、男の子の後ろに同じような大学生が十四~五人集まっている。何かのサークルでのツアーの帰りなのかもしれない。
何人かはスマホをいじ
パーティー荒らしの夜
パーティー荒らしに出会いました。そもそもパーティーってなんか苦手なので、あまり行かないんですよ。
たまたまその日のパーティーはこぢんまりしたもので、いろいろその場で打ち合わせ的なことも必要だったので出かけました。こぢんまりとはいっても、パーリ―がふつうに出来ちゃうセレブ邸宅なんですが。
そこの関係者は奇跡的に人間らしい人たちが揃ってるので、まあなんとか安心な僕らみたいなパーリーピーポーじゃない
おデパートのゾンビ接客が怖すぎる
デパートのエレベーターって、実はあんまり好きじゃない。
なんだろう、あの居場所のなさ。とくに、用があって行くのがだいたい平日ってこともあって、エレベーターの客層が子連れママたちか、おばさま方、あとぱらぱらと学生の子。
そこにカジュアルな感じの野郎がポツンと入り込むのが、なんか居たたまれないんですよ。かなりどうでもいいことですが。
*
で、この前もエレベーターではなくエスカ
わかりやすさの時代と悪童日記
「もっと、ここわかりやすくしたいですね」
「ですよね」
編集者とのよくあるやりとり。なのだけれど、ときどきその瞬間が「無」のような感覚に陥ってしまうことがある。宇宙のどこにも属していないような。現在からも過去からも未来からも切り離された・・・のような時間。
*
わかりやすさというのは魅力的なメッセージだ。人は、わかりにくいものよりわかりやすいものを選ぶ。中身が同じなら、よりわ
新入社員の心の声が短歌みたいだった
「稼ぎたいとかはべつにないです。困りたくはないけど」
この前、ある出版社の新入社員と話してて彼女が言ったこと。そうか、と思いました。
たまたま、これからの時代のお金についての考え方みたいなテーマ(ぼんやりしたテーマ表記なのは、今まさに進めてる企画だからですw)で打ち合わせをしてて、新人の勉強の一環で同席してたらしく編集者と一緒に聞いてみたんですよ。
そもそもお金稼ぎたいとか、今の子って思うん
演劇から文章を書くことを学ぶ理由
僕はここ何年か、演劇から「文章を書くということ」を学んでます。
なんでそんな話をというと、先日、演劇の舞台を観に行き、そのまま流れで打ち上げにも参加してまして。
『楽屋』という、おそらく日本でもっとも上演回数が多いとされる清水邦夫さんの作品を全18団体が61ステージに渡って、入れ替わり立ち替わり演るというフェスティバル。
女優の“業”を描いたこの作品。同じ小屋でこれだけ集中していろんな団体がつ
百年の雨の日に/ユメ十夜
最初は、ほんの雨やどりのつもりだった。
けれど、一時間が過ぎても一向に止みそうな気配がない。無表情な門番のように雨は我慢強く降り続いている。
僕はあきらめて、ビルの中でどこか座れそうな店を探す。妙に入り組んだ通路を進んだ先に映画館があった。フロア全体から昭和の匂いがした。
受付の古びたブースにいる女の子は、僕がチケットを差し出すと「本当に観るんですか?」という表情で面倒くさそうに半券を切り取
丁寧疲れという謎の現象について
丁寧な接客っていいんだけど、たまに疲れないですか? 普通に考えれば、雑な接客をされるより丁寧な接客をされたほうがいいはず。けど、そうとも限らないことってあるんですよ。
取材やなんやかんやで旅的な時間が続くと、どの町でも「よそ者」になります。
まあ、当たり前。その町が、いわゆる観光地力の高い土地だと余計にそうなります。よそ者オーラはわかりやすいですからね。
「ご旅行ですか?」
「まあ、そんな感じ
初対面の相手に「いい人そうで良かった」と言われた件
今日も今日とて仕事してましたよ。ゴールデンヌィークとやらの都心。
仕事ですけどなにか? 的なさっばーしたお姉さんやら、既に疲れたオーラを纏ってるお父さんやらに混じって、スーツケースをゴロゴロ引っ張った異国の観光客やら半裸の人やら(いません)もいて、なかなかシュール。
それでも打ち合わせは軽快に終わって、今後の取材スケジュールもほぼ確定できたので、まあ気分はいいです。なんだろう。人が休んでるとき