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おデパートのゾンビ接客が怖すぎる

デパートのエレベーターって、実はあんまり好きじゃない。

なんだろう、あの居場所のなさ。とくに、用があって行くのがだいたい平日ってこともあって、エレベーターの客層が子連れママたちか、おばさま方、あとぱらぱらと学生の子。

そこにカジュアルな感じの野郎がポツンと入り込むのが、なんか居たたまれないんですよ。かなりどうでもいいことですが。

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で、この前もエレベーターではなくエスカレーターでだらだら移動してたら、ある階だけ明らかに空気が違ってたんです。妙にシーンとして人の気配はするんだけど、押し黙って何かを待ち受けてる感じ。

目の前には紳士服のマネキンが三体。その奥の通路では、どうやら年に数回ある「紳士服SALE」が催事場で行われてる様子。

あぁ、と思いつつ、その日はツマも一緒だったので「ちょっと見ようよ。流す感じで」ということになり足を踏み入れたわけです。


そしたら、もうわかりますよね。平日の中途半端な時間なので催事場は、あきらかに客の数より販売員の数の方が多い。しかも、その数少ない客もおじいちゃんとかなので、僕らはめっちゃカモネギw

入った瞬間、わらわらとおばちゃん販売員が寄って来るわ来るわ。ゾンビかよ! と心の声が出そうになります。

それにしても黒い服を着て、チリチリの髪を謎の色に染めてるおばちゃん販売員につぎつぎロックオンされて怖いんですけど。

こういう場所に派遣されてるプロ販売員だってのはわかるけど、こっちの好みも目的もおかまいなく、これがこうでと商品と一緒に身体ごと(!)ぐいぐい押し付けてくる。いつの時代の接客だよという感じ。


はっきり言うと、ただの押し売りですよね。21世紀になってもこんなゾンビ接客体験ができるなんて、ある意味すごいんだけどこれでいいのかな。

まあでも、それで成り立ってるんだとしたら、ゾンビ接客を何とも思わない人のほうが多数派なのか、むしろそのほうがテンション上がって買ってしまう人もいるのかもしれない。わかんないですよね。

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それにしても、あの異世界からやって来たとしか思えないおばちゃん販売員の人たちって、ふだんどこで何をしてるんだろう。まったく想像できないのがふしぎ。日常のリアリティがないというか。

ミツバチみたいに集団でどこかのおばちゃん販売員の巣で暮らしていて、毎日そこから一斉に飛び立って催事場に現れてるのだとしたら……。


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