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パーティー荒らしの夜

パーティー荒らしに出会いました。そもそもパーティーってなんか苦手なので、あまり行かないんですよ。

たまたまその日のパーティーはこぢんまりしたもので、いろいろその場で打ち合わせ的なことも必要だったので出かけました。こぢんまりとはいっても、パーリ―がふつうに出来ちゃうセレブ邸宅なんですが。

そこの関係者は奇跡的に人間らしい人たちが揃ってるので、まあなんとか安心な僕らみたいなパーリーピーポーじゃない人間でも、いつもあたたかく接してもらえるんです。ありがたや。

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で、いろいろお世話になってる人たちに挨拶したり、面白い話を聞かせてもらったり乾杯したりなんやかんやしてたら、なんか関係者の人たちがピリついてるんですよ。僕と目が合っても若干目が笑ってないし。

え、なんかやらかしたっけ? と考えつつも何も心当たりがない。まあ、久しぶりだし、そういうこともあるよなと気にするのをやめました。すると、僕の隣にスーッとド派手なニットのワンピースを召されたおばあさまが登場。

いかにも上客のような振る舞いで、僕にもいろいろ話しかけてきました。最初は当たり障りのない話(ふつうのお茶漬けにわざわざ金粉をふりかけるぐらいどうでもいい話)をしてたんですが、なんか噛み合わない。


かなりお年を召されてるので、そういう噛み合わなさかというと、それとも違う。なんだろう。意図的に強引に違う方向もっていこうとされてるような感じなんですよ。

まあクセのある感じっちゃ感じで、途中からは話しかけられても適当に返事する方向に。たまにこういう人いるよなと思って、お手洗いに立ち、ホールの横にあるお手洗いから出てくると関係者のひとりがそっと僕を呼び寄せるんです。


「ふみぐらさん、あのふみぐらさんの横に座られたおばあさん、大丈夫ですか?」
「え、大丈夫って?」
「あのおばあさん、パーティー荒らしなんです。前も、うちのパーティーに来て酔っぱらって大変だったんですよ。とりあえず、あのおばあさんの前からお酒のボトルは下げたので。僕らは注意して見てますから」


どうやら以前も、パーティーに出された料理(ケータリングじゃなく、ここの邸宅のお手伝いさんたちの手作りで、いつもおいしいんですよね)を持ち帰るとか言い出して揉めたらしく。お客さんのものを盗むとかそういう手合いではないらしいのですが。

僕がテーブルに戻ると、そのあばあさんはターゲットを変えたのか、別の人のところに。手には、すでにたくさんの名刺が……。

だんだんお酒が回ってきたっぽくて、おばあさんは空になった器を見つけては「それ、何の器? わたしのところにはなかったわ」とか言い出し、いろいろ面倒くさいことに。


それでも、お客さんたちが帰り出すと、その中に自然に紛れて捌けていきました。

ようやくホッとした空気になった関係者の人たち。じゃあ、僕らもそろそろと思ってたら「まだお料理残ってるし、食べて行きなさいよ」と、なぜか関係者の人たちとお客さんが引けたダイニングで一緒に晩御飯と飲み直しをすることに。

そこでも、パーティー荒らしのおばあさんの話になったわけですが、どうも生態が謎らしい。

いろんな情報を寄せ集めると90歳を超えてることが確定。なのにスタスタ歩いてて、この前も青山のスパイラルホールで行われてたイベントに出没してた目撃情報があったり、そもそもどうやって今日のパーティーの情報を知って時間ぴったりに現れたんだろうと。

意外におばあさんがネット使い倒して、いろんなパーティー情報を集めてるんじゃないか説も出ましたが。

         *

ツマの推理では、あのおばあさんだけじゃなく、他にもマークされてない仲間がいてそいつが手引きしてるんじゃないかと。で、おばあさんを使ってセレブ客の情報を聞き出させてる。そういえば、ちょっと謎な若手二人組がいたよな。

真相はよくわかりませんが、どちらにしてもなんかせつない。この刹那さの正体は何なんだろう。


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