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詩のようなもの

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#現代詩

ある夏の朝

澄んだ路地

光がこぼれる高架下

誰かの咳の音

カーブミラーのやつれた顔

私の歩む草履がぺったんぺったん

何も知らない風の湿度

秋はすぐそこにあるみたい

貨物列車にそよぐ穂と

ゆうべを知らない鳩の子ら

私の日

ありがとう。ごめんね。

私は大人になれないかも。

たくさんの祝福に囲まれてうれしいのです。

でも、赤いリボンはいつまでも外せなかった。

ずぅっと、ピエロにしかなれません。

私が私であるために、私はそれほど強くない。

ブルを貫く瞬間とみんなの笑顔の一瞬で必要なだけ幸せで、必要なだけ考えて

あとは、なにもできないよ。

無敵の今日が終わってく。

今日は明日、明日は明日と続いてく。

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喫茶店のナポリタン

毎日はいらないけれど、いつでも落ち着けるようなそんな人になりたかったの。

チープでわかりやすい、愛嬌のあるそんな人になれたらよかった。

自慢にはならないかもしれないけど、ふと思い出して帰りたくなるそんな愛され方できないかな。

別に、お高くとまったイタリアンなんかじゃないんだよ。

君が思ってるよりずっと、いい意味でも悪い意味でもきっと安い。

うちの店はこれ一本でやらせてもらってます。

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ギター

ギターは素敵だ。
ベースも、ドラムも何もかも楽器は素敵である。

お金を貯めたらギターを買いたい。
これは「夢」なのだ。

あなたが私の元へ帰ってきたらギターを教えて。
あなたにギターを教わりたい。

1人で始めることはできるけれど、あなたが帰ってきたらギターを始める。

これは賭けかもしれない。

逆に言えば、ギターへの気持ちはそれくらいかもしれない。

それでもあなたがいるなら私は楽器を始める

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【手紙】永遠のあこがれへ

拝啓
永遠のあこがれ様

寒くなってきてまいりましたが、いかがお過ごしですか。

夢に向かってじんわり進んでいますでしょうか。

進んでいらっしゃらなくてもいいんです。お元気ならばそれで。

わたしは、ほんの少しですが夢へ近づいて行っていると思います。でも、あなたへ顔向けできるような生き方はできていないと思います。

思えばあのころ、わたしの夢はあなたでしたね。

尊敬と憧れときらきらしたものが

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熟れた実

食べ頃のフルーツ
浮気な視線が果実に刺さる

熟れているの
食べ頃は人それぞれね
わたしって美味しそうでしょ?

瑞々しさも甘さも、見た目も
今だけ、今だけ。

どうか摘み取ってくださいな
あなたが摘んでくれるなら

どうせいつかは朽ちていく
うれのこってしまうもの

癖のあるフルーツ
食べ方にはコツがあるの

毒があるわ気をつけて
熟れ切るまでがいちばん美味しい
あなただけにこっそり教えてあげる

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6号艇

昨夜の夢に覚めるギリ午前
ボートレースを見ているの

2Rスタートまだ眠たいわ
ルールはしらないこれだけは

まさぐる指先これにはルールはないのよ

夢が覚めたら11R
転覆したら失格らしいわ

寒いキッチン煙越しに背中とテレビを眺めてる

内枠有利か逆転劇がないなんて
つまらないわ、つまらないわ

もう1レース雨が止んだらここを出よう
ここも外も冷えきってる

ゆらゆらゆらゆら
ゆらゆらゆらゆら

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たつとり

忘れさせた情熱を今思い出せ。
生を受けた実感に溶けたあの日々を今。
ゆらゆらと今でも肉と肉の隙間で揺れる炎があるから、それに身を投じることに全てを捧げたから幸せだったのだ。私は幸せでした。

己の正義が未来を潰すことになってもそれを追いかけた己を愛すこと、つまり美学であるというのか。

私よ私、なぜ悔いる、己を憎むのが怖いのか、その信念を貫き通せない弱さを知っているのか。