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綺麗にきみをあいしてたい/SHE IS SUMMER
「ごめん、仕事でトラブル対応しないといけなくて…映画、来週の土曜日でもいい?」
金曜日の夜、明日のデートに備えて顔パックをつけながら入念にボディクリームを塗り込みストレッチを始めた時に鳴った電話だった。
付き合って一年。付き合い初めの頃は、休日出勤なんて建前で浮気をしてるのではないかと疑い、かと言って指摘する度胸もなく、消えないモヤモヤがいつまでも渦巻いていた。休まらない気持ちのまま月曜日を迎
夜に溶けないように/SHE IS SUMMER
「今日もよく呑んだな〜。」なんてご機嫌で高原が隣を歩く、深夜2時。徒歩20分の帰り道。
仕事終わりの金曜日、特に約束はしてないけど、残業終わりの大体21時頃にはいつものお店で一杯目のビールを飲み干す。「お前また華の金曜に一人で呑んでんのかよ〜」からかう隣の彼もまた一人豪快にジョッキを空けていた。同じ会社の違う部署に所属する彼と話すようになったのは、このお店が始まりだった。
マスターと私が九州の
Virtual Luv feat.tofubeats/VaVa
「はぁ〜〜今日もマコちゃん先輩尊すぎるぅ〜」
水曜日のごった返した社員食堂で一際目立つ185センチの手足の長いスーツ姿。アーモンドアイにスッとした鼻筋。女子顔負けのきめ細かい白肌。爽やかな笑顔に視線がいかない女子はいない。
彼のチームが毎週水曜日に社員食堂でランチミーティングをしてることは周知の事実。普段は社外のカフェでランチしたりテラスでお弁当を食べる女性社員が一目彼を拝もうと食堂を利用する
Blue in Green/kiki vivi lily×SUKISHA
華金にしっかり残業をして最寄り駅に着いた頃、電車が遅延しなかったのが嘘みたいな土砂降りだった。すっかり梅雨は明けたと油断しきっていたところで、残業疲れにコンボして湿度の不快感が身にまとわりつく。
大きくため息をついた瞬間、「先輩、おつかれさま。」改札を出たところで傘を差し出したのは、普段は大人しく隣の席に座っている後輩だった。
タクシーに乗り込み、軽く一駅分離れたホテルへ向かう。今夜は酷い雨だ
アルプスへGO!/YONA YONA WEEKENDERS
今年で28歳。分母が大きくなるにつれて、時の流れが早くなるって本当なのね。周囲は家庭を持ったり、仕事に精を出したり、趣味に生きたり。私はひとり、何も選択できないまま、今夜も氷で薄まった黒霧島をちびちびと飲む。
居酒屋の小さなトイレに貼ってある海外渡航へ背中を押すポスター。学生の頃、自分探しに旅立つ連中を心の底では薄ら笑っていたが、まさか今更自分が行きたいと思うようになるとは。結局小心者の自分が選