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そんな夜/enjoy music club

バイト帰り、自宅マンションの1階にあるファミマでほろ酔い3缶、甘いのとしょっぱいの1袋ずつ買って、帰宅するのは隣の部屋。「うーっす。準備さんきゅー。」「丁度鍋の準備できたとこ!」「腹減ったー!はやく食べよーぜ!」いつもの3人、ここ最近の定番キムチ鍋。


大学進学を機に田舎から出てきた学生で部屋が埋まるマンションの3階。たまたま同じサークルを見学してた子が、まさか隣の部屋なんて!と言うとロマンチックな展開だが、一目で互いにタイプじゃないと思ってる顔に気付き、笑ってしまった。そんなトモの部屋に半分住みつくように入り浸っているマサとは履修する授業がほぼ同じだった。緩い繋がりの3人だけど、22時以降の持て余した時間を過ごすには何故だかしっくりくるのんびりした空気感。



締めの雑炊を作ってる間、2人はウイイレに熱中。おかげで海外のサッカー選手を沢山覚えた。2杯目以降はトモの家に置きっぱなしの梅酒かウイスキーをウィルキンソンで割る。雑炊をつつきながら3杯目の梅酒に手を伸ばす。「たまには見てないでさ、ちょっとやってみる?」初めてやってみたウイイレでオウンゴールを決めてから私は自分から見る専門を貫く。二人の雄叫びが外に聞こえないよう、換気してた窓をそっと閉めながら、SNSを流し見しつつ勝負の行方を見守る。


夜更けすぎから駅前のTSUTAYAで借りた洋画鑑賞。大体マサの好みでサスペンスかミステリー。伏線についてうだうだ議論しながら、本日2回目のファミマ。お酒、スナック菓子を適当にカゴに突っ込んで、行き着くのは罪なハーゲンダッツ。もちろん男気じゃんけんは容赦ない。今日はトモが涙の男気。



録画したバラエティを流しながら、地元のツレのやんちゃ話、サークルのダルい先輩の愚痴、学部のあの子の噂話。気付いたら朝が近い。まあ明日の授業は昼からだし、そろそろ寝よっか。念のために起きたらライン入れといて。私は1人、隣の自部屋へ帰っていく。


半年後には就活が始まる。3人で時間も気にせず集まり続ける夜はいつまで続くかな。「今日も寒いし次はトマト鍋せえへん??」



ENJOY MUSIC CLUB

「そんな夜」

アニメーション、ドストライクに可愛い。

PS.最近宅飲みしてないから、久しぶりにどうでしょうか。


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