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デリカシーの欠片すら持たない、ぼくが僕になるまで

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ぼくが僕になるまでの物語です。ありったけの魂を込めましたので、ぜひお読み下さい。
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#日記

デリカシーの欠片すら持たない、ぼくが僕になるまで

デリカシーの欠片すら持たない、ぼくが僕になるまで

「今日の夕食はなんだ」
「カレイの煮つけ。真が作ってくれているわ」
「あとは何がある」
「そうねえ。小松菜のおひたしと納豆ぐらいかしら」
「おいおいたまには身になるものを食わしてくれよ」父さんはぼくの後ろから鍋の中をのぞき込んできた。「せめて濃い味にしてくれよ。薄いと何を食っているのかまるでわかりゃしない」
 ぼくはお客の要望を聞き入れ、砂糖としょうゆを酒の分量をほんの少し多くする。煮汁が黒いのは

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ぼくが僕になるまで(少年期④)

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★自分の世話は自分で見れると思っているうちは、まだガキだ。

 協定その四: マンションの他の住人にはちゃんと目を見てあいさつする。

 爪先で探り、扇風機のスイッチを入れた。弱のボタンの上に赤いランプが点き、扇風機はゆっくりと稼働し始める。首が動き、空気の流れを部屋に作る。三十度ほど首を回転させて、また元の位置へ戻る。古いのか、常にカタカタと何かに擦れる音がする。
 甲野さんは窓際に立ち、オーガ

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ぼくが僕になるまで(青年期②)

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 ウエイターを呼んで、僕は最近ハマり出した辛めのスパゲッティ、ミユは僕がお薦めしたスパゲッティを――追加のトッピングで僕の理想とする形とはずい

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