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【中小企業経営】古い業界の慣習を打破するコツ

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
時代や社会の流れや変化が早い今、会社経営において臨機応変に対応していくことが求められるのはご承知のとおりです。ただ、業界全体の常識やルール、慣習が、その変化のスピードを落としていたり、さまたげになっていることが、業界によってはケースもあるようです。
 
そんな古い業界の慣習を打破するためにはどうすればいいのか?
 
自らも140億円の負債から自立再生を成し遂げ、1500社以上の中小零細企業の社長を救ってきた経営アドバイザーとして知られる三條慶八さんは、新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』の中で、古い業界の慣習を打破するコツについて、詳しく解説しています。今回はその該当箇所を全文公開します。

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老舗ブランドのジレンマ

 古くから続く伝統的な業界には、独特の商慣習があるものです。代々続く老舗のブランドは、その慣習のなかで商いを営んできたわけです。当然、馴染みもありますし、
愛着、居心地の良さもあって、大切にしたいと考えるのは自然でしょう。
 しかし、一方で商売のやり方は大きく変化しています。コンピューターが導入され、在庫管理や流通にも革命が起こりました。新しい業界であれば、すぐに最先端の仕組みを導入するところですが、古い業界は得てして遅れがちになります。
 着物業界は典型的な伝統産業です。着物をデザインしてつくるところから店頭に並ぶまで、業界の人でないとわからない複雑な流通が支配しています。
 たとえば、ある店で見た着物と同じものを別の店で買おうとしても、中間にいくつもの帳合いが存在して、自由に買うことができないのです。物の流れがスムーズではないということは、硬直化しているということです。
 こういう古い業界で革命を起こすのは容易ではありません。老舗であればあるほど、業界に愛着があればあるほど、支配する常識を破ることはできないでしょう。おかしなことをすれば、強い圧力がかかる可能性もあります。

根幹業務は伝統を維持しつつ、周辺業務で革命を起こす

 しかし、これを上手に打破した会社があります。
 その会社では、着物を売るという根幹の業務では、伝統的な流通に乗って老舗ブランドを守っています。大きく伸びることは期待できませんが、続けることに意義があるという考えです。
 伸びているのは、着物のレンタルや洗い、修繕といった周辺の業務です。
 うまくいった秘訣は、それを本業とは別会社にしたことです。特にITを駆使したレンタル業は大成功しています。古いブランドのままではできないことを、ガラッと違うイメージで成功させたわけです。
 大切なブランドを守りつつ、よく知っている業界で新規ビジネスを立ち上げる。これぞ社長のファインプレーといえるでしょう。

新規参入の余地がまだまだある

 古い業界ほど新規参入の会社にシェアを奪われています。
 そこには必ずITを駆使して、ネットを利用した販売をしています。
 農業においても、若い人が農業法人を設立して参入しています。ITを駆使して科学的に検証し、生産性を上げて成功を収めています。
 昔から携わっていないので、業界の特有のしがらみや固定観念もないので、新しい取り組みができます。
 日本は、昭和に高度成長を経験して、そこでかなりの資産形成をしてきたため、昭和から引き継いだローテクで、アナログな会社が山ほどあります。新規参入を考えている会社にとっては、まだまだ参入の余地があると言えます。
 古い業界の常識を打ち破るアイデアと行動力があれば、停滞した業界で成功できます。
 かつて、ダイエーなどが全国にスーパーマーケットを出店して流通革命を起こしました。メーカー直の仕入れをして、激安の商品を並べていったのです。そのように、業界の革命を起こすことができれば、大成功につながります。

【著者プロフィール】
三條慶八(さんじょう・けいや)
1960年、神戸市生まれ。“会社と家族を守る"経営アドバイザー。株式会社Jライフサポート代表取締役。負債140億円を背負った会社を自らの力で再生し、完全復活させた経験に基づき、悩める中小企業経営者に真の会社経営、会社再生法を伝授している。机上の空論ではなく、自らの体験から得た実践的な手法は多くの経営者から信頼を得ており、特に対金融機関との交渉法が、多くの顧客から評価されている。「もっと早く出会いたかった」「今すぐ指導してもらいたい」などの声が全国から寄せられている。これまで1500社以上の社長を救ってきた。中小企業経営者とともに、最後まであきらめることなく懸命に闘う姿勢が共感を得ている。今の中小企業制度では、失敗すると再チャレンジできない現状がある。そんな中小企業の再チャレンジ制度を改革するのが人生のミッション。

いかがでしたか?
 
今回紹介した新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』の著者・三條慶八さんは言います。
 
「失敗する社長ほど、この基本を軽視する」
 
そもそも経営の基本を知らない社長もいれば、知っているふりをしている社長、知っていても実践していない社長が失敗したり、再生できないと言います。
 
同書では、中小零細企業の社長なら絶対知っておきたい101の項目に対して、自らも140億円の負債から自立再生を成し遂げ、1500社以上の中小零細企業の社長を救ってきた経営アドバイザーとして培った経験・知識・知恵・テクニックから導き出した全ノウハウ【Q&A形式】でズバリ答えています。
 
どんなに厳しい状況でも、中小企業の経営者が生き残るために必要不可欠な「経営の極意」を厳選して詰め込んだ新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』は、好評発売中です。興味のある方はチェックしてみてください。

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