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ネット販売で、最適な商品ラインナップ数は?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
ネット販売において、ユーザーニーズが多様化するなか、できるだけ多くの選択肢を用意したほうがいいと考えがちです。ユーザーからしても、例えば同じTシャツでもさまざまな色のバリエーションがあるほうが、より自分に合うものが見つかるかもと期待してしまうものです。
 
ところが、月商100万円超の人気ハンドメイド作家にして、数々のハンドメイドクリエイターをコンサルティングして、売れるクリエイターを輩出してきたbon bon cherryハイジさんは、選択肢が多ければ多いほどいいわけではない、と言います。
 
では、ネット販売において、最適な商品ラインナップ数は、どれくらいなのか?
 
ハイジさんは、新刊『「ハンドメイド」で稼ぎたくなったら読む本』の中で、ネット販売における最適なラインナップ数について詳しく解説しています。ハンドメイドに限らず、ネットで商品やサービスを提供しているひとりビジネスの方にも参考になる内容となっています。今回は、その該当箇所を一部編集して公開します。

 年間100名以上のハンドメイド作家さんと対面しますが、多くの方からネットショップに関して次のように尋ねられます。
「商品のラインナップが少ないから開けません。商品点数は最低15点以上ですよね?」
「毎週のように新商品を出せないので、ネットでは売れません」
 言葉は多少違っても、だいたい皆さん、このような内容です。
 判で押したように同じ質問を受けるのでソースは同じなのかもしれません。逆に私から皆さんに質問させてください。そのやり方で毎月何十万円も何百万円も継続的に売り上げている人はどれくらいいますか?
 商品数が15アイテムと20アイテム、15アイテムと10アイテムでは、どのくらい売上に差がありますか?
 その方法はあなたもできる方法ですか?
 ネット通販の世界で成功している人、マーケティングの本質を知っている人なら、「商品数が多くないと売上が上がらない」とは言いません。なぜなら、ネット販売でしっかり売り上げているショップやハンドメイド作家さんたちの商品点数、バリエーションは、皆さんが想像するよりはるかに少ないからです。
 これは 「ジャムの法則」 と呼ばれる販売方法です。
 遠目から見て売り場にたくさん並ぶカラフルなジャムの瓶は、人を惹きつけます。でも実際、近づいてきたお客様は、何種類も並ぶジャムの瓶を見て困惑してしまうのです。選択肢が多いとお客様の脳は疲れて「また今度にしよう」「他も見てみよう」になりかねません。ジャムの法則が別名【決定回避の法則】とも呼ばれる所以がこれです。詳しくは、米コロンビア大のシーナ・アイエンガー教授の著書『選択の科学』をどうぞ。
 
 ワクワクさせる品揃えは、「客寄せ」はできても、実際はお客様を迷わせるので、逆効果になることもあるのです。
 そして、ハンドメイドに限らず、他の分野を見てもわかるでしょう。
 たとえば、店頭では何十種類ものケーキを販売している街のケーキ屋さんでも、ネット販売ではバームクーヘンだけ、季節のタルトだけで大きな売上を上げています。さらに、漁港にある魚屋さんが全国発送しているのは、サンマだけ、帆立だけ、牡蠣だけの場合も多いでしょう。他にも、街の小さな中華そば屋さんで、ネットで餃子だけを販売して億単位の売上を上げているケースもあります。
 このように、商品数が少ないからこそ、大きな売上を上げることに成功しているネットショップはたくさんあります。

 ただ、残念ながら、ハンドメイド作家さんはものづくりをすることに時間はかけても、販売戦略を考えていない人がほとんど。さらに、自分のセンスに自信を持っている人が多く、感覚で物事を捉える傾向があります。
 私が「では、ネット販売で商品点数が多いと言われるのはいくつくらいだと思いますか?」と尋ねると、30点くらい、100〜300点くらいと答える人が大多数です。理由を聞いてみると、特に根拠はなく、なんとなくの雰囲気で答えているようです。実際にネット通販の世界で「商品点数が多い」と言われるその数は1万点だそうです(これはネット通販業界で110億円の売上があり、有名企業にも稼ぎ方を指南している人から聞いた数字です)。もし、数の多さで呼び込むとしたらこのくらい必要だということです。
 個人のハンドメイド作家が1万点は不可能ですので、商品点数の少なさは気にする必要はないでしょう。

 バンダイに勤務していたときも、店頭に商品を陳列するプロである営業の先輩に、同じようなことを教わりました。
【お客様を迷わせずに買わせるバリエーション数】
【買われなくても並べておくべき[捨て色]】
 などがあるそうです。
 これは、ネットショップでも同じことが言えます。つまり、商品数が多ければ多いほど良いというのは、根拠のない考え方なのです。

 少ない商品数でもきちんと売上を上げるために、私が提案したいのは、先にお伝えした「ステップマーケティング」 です。
 まずは、お客様が買いやすいフロントエンド商品であなたのブランドを認知してもらいます。そして、高単価のバックエンド商品を買ってもらうのです。たとえば、3万円の布バッグを買ってもらうために、先に8,000円のポーチや小物などの買いやすいものを提示します。
 私の【お試しコンサル】も同じです。まずは、お試しでハイジを利用していただき、良さを感じてもらえたお客さんは、毎月の顧問コンサル契約につながります。

〈著者プロフィール〉
bon bon cherryハイジ(ボン ボン チェリー ハイジ)
bon bon cherryハイジ合同会社代表取締役。アクセサリーデザイナー兼ハンドメイド販売プロデューサー®︎。戦略インサイトの吉祥天女®︎。マイブランド販売コンサルタント®︎。
1967年生まれ、神奈川県川崎市出身。幼少期は、客人をもてなすのに忙しい両親の傍ら、ひたすら絵や服のデザイン画を描いて過ごす。芸術に親しむ家庭環境があったものの、両親は保守的かつ支配的で、デザイナーへの夢を反対される。洗足学園短期大学英文科卒業後、株式会社バンダイに入社。企画、デザインを志望するものの、総務部に配属。プライベートでは、ひたすらマンガを描き続ける。25歳で寿退社。40代でハンドメイド販売を始めたところ、作品が周囲の女性に大好評。2015年(48歳)のとき、「NYマダムのおしゃれスナップ展~Advanced Style~」に強くインスパイアされ、強烈な個性を放つ「日本一邪魔になるアクセサリー」作りで本格的に起業する。「bon bon cherry ハイジ」は、水玉、牛、豚、カエルや蜂などの生き物をモチーフにした個性的なデザインが特徴のアクセサリーブランド。主にヨーロッパ製のパーツを使用し、大人に向けた楽しいアクセサリーづかいを提案している。代表作に「#ボンボンリング」「#シャカシャカドームリング」がある。ネット通販からスタートし、幼少期より育んできた、独特の世界観が反映された著者の作品は、多くの著名人や富裕層のコアなファンを獲得し、各百貨店や人気ショップでの催事出店やメディア出演多数。2019年4月目黒区に開店したオリジナルブランドを販売するリアル店舗「ボンボンチェリーハイジの店」は月商100万円超。その売るノウハウを生かし、ハンドメイド作家や年収1000万円を目指す講師、コンサルタント、「売上加算したい1人起業家」向けにコンサルティングを行なっており、数カ月先まで予約待ち状態。

いかがでしたか?
 
売れっ子ハンドメイド作家、ハイジさんの新刊『「ハンドメイド」で稼ぎたくなったら読む本』では、自身が売れっ子作家であり、そのノウハウを同業者にコンサルティングしているという徹底的に現場主義だからこそ言えること、伝えられることを余すことなく公開しています。「ここまで書いちゃっていいの?」と思えるぐらい徹底的に「自分のハンドメイド作品をどのように売っていくか」にコミットした思考法&実践法を凝縮して解説をしています。趣味レベルを超えたい、副業として、本業として、本気でハンドメイド作家として稼ぎたいと思ったら、必ずお役立ていただける内容が満載です。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

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