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【ハンドメイド】売れっ子作家がやっている「価格」の決め方

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
物販において、自分の商品やサービスの販売価格をいくらにするか?
 
多くの人が悩む、上位にランキング入りする悩みの1つでしょう。相場や市場の平均価格など、あらゆるデータを集めながら決めていく人も多いのではないでしょうか?
 
実際に売れる作家はわずか1割ともいわれているハンドメイドの世界で、売れっ子作家はどのような基準で価格を決めているのでしょうか?
 
月商100万円超の人気ハンドメイド作家にして、数々のハンドメイドクリエイーターを輩出してきたbon bon cherryハイジさんは、「新刊『「ハンドメイド」で稼ぎたくなったら読む本』の中で、自身の商品に対する価格のつけ方を交えながら、価格の決め方、つけ方について詳しく解説しています。今回は、該当箇所を一部編集して公開します。

価値を感じれば、高価格でも「手に入れたい人」がいる

 こだわりが強い人ほど、その物事には惜しみなくお金を使う傾向があります。
 隙のないメイクにこだわる人は、値段が高くても自分の肌色にぴったりのファンデーションを、履き心地にこだわって靴を選ぶ人は、オーダーメイドの専門店やハイブランドを選びます。ひと口にアクセサリーといっても、宝石を使った指輪だけに焦点を置く人、手の込んだ刺繍ブローチしか身につけない人など、十人十色のこだわりがあります。
 そういう人たちは、常にアンテナを張り巡らせ、特別な逸品を探しています。
 私自身、そうした方にご来店いただき、お話を伺うのがとても楽しみです。そのこだわりの理由やこだわり度合いをお聞きするたびに“人生を楽しむ仲間だ!”と思うからです。
 このようなお客様は、価値を感じれば、値段にとらわれずに買い物をする傾向があります。私の店でも「楽しい、楽しい!」と言いながら次々とお買い求めいただくことは少なくありません。
 このように、強いこだわりを持つターゲットとより多く巡り合うことが、商売を軌道に乗せる秘訣の1つでもあります。

価格は「ターゲット×作れる量」で決める──ハイジの松竹梅

 月商80万円を目指すのであれば、8,000円〜10万円以上という価格帯でお買い物する人たちをターゲットにしましょう。
 この場合、8,000円から3万円くらいはフロント商品になります。この数字を見て、「自分はこんな値段はつけられない!」と思ったクリエイターさんが多いのではないでしょうか。しかし、現実には、この価格帯で買い物をする人は確実に存在します。
 私の店でも、一度に4、5万円、ひと月に何度も来て買ってくださる顧客もいらっしゃいます。その他、ジュエリーではないのに14kgfを使った9万円のピアス、3万〜6万円のビーズのブローチも人気があります。
 松竹梅で表すと、梅が8,000円~、竹が5万円~、松が10万円~といったところでしょうか。
 このように、この層に訴えるブランディングができれば、このくらいの値段の商品は確実に買われていきます。
 この価格帯で買い物をする人は、「適当なものは欲しくない」と考える層。こだわりが強く、はなから低価格ものには意識を向けない場合もあります。
 金銭的余裕があり、質を求め、精神的な満足感を優先するこの層の人は、「高価=質が良い=自分の価値を上げてくれる商品」と考える傾向があり、安いから飛びつくというタイプではありません。あなたのブランドがこの層の方たちに求められたら、クリエイターとしてもうれしいですし、金額的にも余裕が出ますよね。

自信があるのなら、それに見合った価格を。そのために必要なのが「ブランディング」

 なので、恐れることなくこの層に向けて商品展開し、広告宣伝していきましょう。
 ブランドコンセプトもセールスコピー(販売文章)も、とにかく彼らに刺さるものにします。必ずしも量産をしなくても十分に狙える数字です。また、マイブランド販売で勝負したいクリエイターなら挑戦するべきだと考えます。
 この層の人たちの真逆が、私たちが顧客にしたくないタイプです。金銭的な余裕がなく、質の悪さには目をつぶり、とりあえず使えるものを買ってやり過ごすタイプ。
 ハンドメイド作家の多くは、「良いものを作れば売れる」「クオリティが低いから売れない」と考えがちですが、残念ながら、それでは物販での成功は難しいのが現状です。
 なぜならば、消費者動向がそのようにはなっていないから。「お客様は作り手の力や思いに目を向けてくれるはず」と考えるのはまったくの独りよがりなのです。
 お客様の視界に最初に入るのは、「目の前の商品」と「値段」だけ。その商品の質がどれほど高いのか、技術的にどれほど難しいことをして作られたものなのかは、パッと見ただけではわかりません。
 だからこそ良いものを作れば売れるという幻想を捨て、まずは知ってもらうこと、足を止めてもらうことの大切さを知ってほしいのです。
 あなたの作るものが本当に良い商品だと思うのであれば、値段に1つ「0」をつけ加えましょう。
 たったそれだけのことで、あなたの思いも、お客様の思いも納得させることができます。
 しかし、99%のハンドメイド作家さんはそれをやりません。その結果、多くの優良なお客様を取りこぼしてしまっているのです。

〈著者プロフィール〉
bon bon cherryハイジ(ボン ボン チェリー ハイジ)
bon bon cherryハイジ合同会社代表取締役。アクセサリーデザイナー兼ハンドメイド販売プロデューサー®︎。戦略インサイトの吉祥天女®︎。マイブランド販売コンサルタント®︎。
1967年生まれ、神奈川県川崎市出身。幼少期は、客人をもてなすのに忙しい両親の傍ら、ひたすら絵や服のデザイン画を描いて過ごす。芸術に親しむ家庭環境があったものの、両親は保守的かつ支配的で、デザイナーへの夢を反対される。洗足学園短期大学英文科卒業後、株式会社バンダイに入社。企画、デザインを志望するものの、総務部に配属。プライベートでは、ひたすらマンガを描き続ける。25歳で寿退社。40代でハンドメイド販売を始めたところ、作品が周囲の女性に大好評。2015年(48歳)のとき、「NYマダムのおしゃれスナップ展~Advanced Style~」に強くインスパイアされ、強烈な個性を放つ「日本一邪魔になるアクセサリー」作りで本格的に起業する。「bon bon cherry ハイジ」は、水玉、牛、豚、カエルや蜂などの生き物をモチーフにした個性的なデザインが特徴のアクセサリーブランド。主にヨーロッパ製のパーツを使用し、大人に向けた楽しいアクセサリーづかいを提案している。代表作に「#ボンボンリング」「#シャカシャカドームリング」がある。ネット通販からスタートし、幼少期より育んできた、独特の世界観が反映された著者の作品は、多くの著名人や富裕層のコアなファンを獲得し、各百貨店や人気ショップでの催事出店やメディア出演多数。2019年4月目黒区に開店したオリジナルブランドを販売するリアル店舗「ボンボンチェリーハイジの店」は月商100万円超。その売るノウハウを生かし、ハンドメイド作家や年収1000万円を目指す講師、コンサルタント、「売上加算したい1人起業家」向けにコンサルティングを行なっており、数カ月先まで予約待ち状態。

いかがでしたか?
 
売れっ子ハンドメイド作家、ハイジさんの新刊『「ハンドメイド」で稼ぎたくなったら読む本』では、自身が売れっ子作家であり、そのノウハウを同業者にコンサルティングしているという徹底的に現場主義だからこそ言えること、伝えられることを余すことなく公開しています。「ここまで書いちゃっていいの?」と思えるぐらい徹底的に「自分のハンドメイド作品をどのように売っていくか」にコミットした思考法&実践法を凝縮して解説をしています。趣味レベルを超えたい、副業として、本業として、本気でハンドメイド作家として稼ぎたいと思ったら、必ずお役立ていただける内容が満載です。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

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