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売れっ子ハンドメイド作家がやっている「世界観」のつくり方

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
約2000万人のクリエイターが存在するといわれる「ハンドメイド」の世界。その中で売れている作家は1割といわれているなか、売れる作家に共通する点があります。
 
それは、「独自の世界観」です。
 
月商100万円超の人気ハンドメイド作家にして、数々のハンドメイドクリエイターを輩出してきたbon bon cherryハイジさんは、

「嫌われない世界」より「賛否両論の世界」を追求すべき

と言います。
 
今回は、ハイジさんの新刊『「ハンドメイド」で稼ぎたくなったら読む本』の中から、その真意と理由を解説している該当箇所を一部編集して公開します。

マニアックなものこそ最強の世界観をつくる
「嫌われない世界」より「賛否両論の世界」

 ショッピングの最中に「これ、かわいい!」「買いたい!」と心が動く瞬間があります。そのとき、あなたは商品の「どの部分」に心を動かされていますか?
 人の好みは十人十色。コンサヴァティブなデザインのアクセサリーを好む人もいれば、マニアックで奇抜なデザインを好む人もいます。
 しかし、本書では、あえて 「マニアを狙う戦略」 をおすすめします。これは、スモールビジネスで成功したいときに、一番利益を狙いやすい考え方だからです。
 たとえば、私が取り扱っているアオムシやイモムシといった虫のモチーフは、好き嫌いがはっきりと分かれる類いです。奇抜なデザインがゆえに、来店されたお客様によっては叫んで逃げていく方もいます。
 一方では、積極的に商品を手に取り、まるで標本を見るかのようにあらゆる角度から観察する方もいます。
「こういうお店をずっと探していたんです」と、店内をグルグル回り、嬉々として過ごされる方もおります。
 このように、好みは人それぞれであることを踏まえると、誰からも好感を持たれるような商品が売れるとは限らないのです。
 逆に、マニアックなものにこそファンが集まり、末永く愛されるブランドになる可能性もあると言えます。
 事実、私の商品を好んでくださるお客様は、マニアックな方ばかり。私の好きなものを同じように好んでくださる方ですから、ひとたび立ち話になるといつまでも話題は尽きません。また、新しい作品も温かく受け入れ、喜び、購入してくださいます。
 私が考える商品づくりにおいて大切なこととは、誰かに嫌われないものを作ることではなく、個性を尖らせ、ターゲットを絞ること。そして、ターゲットの心に、あなたの商品が深く刺さるように戦略を立てることです。
 スモールビジネスオーナーであるハンドメイド作家さんは、「嫌われない世界」より「賛否両論の世界」 のほうが、熱烈なリピーターを獲得できます。売るほうも買うほうも楽しいといった、良好な関係が築きやすいと考えています。
 ですから、ご自身の中にあるマニアックな個性こそ、どんどん作品に反映していきましょう。
 現代では、自分が欲しいものはたいてい商品として存在し、インターネットなどを通して気軽に購入することができます。日用品を選ぶ際には、値段の安さや定番の商品を選択する方も多いでしょう。
 しかし、嗜好品においては、そのような世間一般の基準よりも、個性が重要視されます。これだけものがあふれている現代だからこそ、「特別感のあるもの」が売れるのです。まわりとは違った個性が光る商品をつくりたいと考えている方は、ぜひこの思考を大事にしてください。

勝ちパターンは1つではない

 売れる商品をつくるために、決まった勝ちパターンというものはありません。先ほど、「個性は強みになる」とはお伝えしましたが、とにかく売上が欲しいといったように目的によっては現在、流行っている商品をたくさん作り、販売するほうが良いケースもあります。
「特別な個性がないことが好まれる世界観になる」というケースもあるからです。
 その判断基準は、「収益が得られるのかどうか」で決めていきます。
「特別な個性がない」商品を売る場合、商品の希少価値が低いため、
「薄利多売」のビジネスモデルになることが多いです。
 商品を安く、早く、大量に製作することができる見込みがあるのであれば、ビジネスとして成り立たせることはできます。ただ、大手や著名な作家・メーカーとの勝負になりますので、かなり大変であることは間違いありません。
 つまりは、目標設定の仕方によって、採用する戦略はその都度、変える必要があるでしょう。
 他にも、商品を売って得られる利益は重視せずに、クリエイターとして個性ある商品を売りたいという方は、事業を継続しつつ自分のやりたいデザインに少しずつ移行させていくという手もあります。すなわち、大衆向けの作品を販売して利益を得ながら、今後メインとしていきたい個性的な作品を徐々に売り出していくという方法です。
 あるいは、製作者が自分であるという事実を伏せて、まったくの別ブランドを売り出していく方法もあるでしょう。
「商売として売上を立てる」のか、あるいは「ハンドメイド作家として人気を得る」のかを決めることが大切です。その理由は両者でやることが違うから。
 いずれにせよ、ハンドメイド作家として活動を続けていきたいのなら、タイミングや目的に応じて重きを置くポイントや、時には売るものを変化させながら作家として生き残る方法がある、ということを知っておくといいと思います。

〈著者プロフィール〉
bon bon cherryハイジ(ボン ボン チェリー ハイジ)

bon bon cherryハイジ合同会社代表取締役。アクセサリーデザイナー兼ハンドメイド販売プロデューサー®︎。戦略インサイトの吉祥天女®︎。マイブランド販売コンサルタント®︎。
1967年生まれ、神奈川県川崎市出身。幼少期は、客人をもてなすのに忙しい両親の傍ら、ひたすら絵や服のデザイン画を描いて過ごす。芸術に親しむ家庭環境があったものの、両親は保守的かつ支配的で、デザイナーへの夢を反対される。洗足学園短期大学英文科卒業後、株式会社バンダイに入社。企画、デザインを志望するものの、総務部に配属。プライベートでは、ひたすらマンガを描き続ける。25歳で寿退社。40代でハンドメイド販売を始めたところ、作品が周囲の女性に大好評。2015年(48歳)のとき、「NYマダムのおしゃれスナップ展~Advanced Style~」に強くインスパイアされ、強烈な個性を放つ「日本一邪魔になるアクセサリー」作りで本格的に起業する。「bon bon cherry ハイジ」は、水玉、牛、豚、カエルや蜂などの生き物をモチーフにした個性的なデザインが特徴のアクセサリーブランド。主にヨーロッパ製のパーツを使用し、大人に向けた楽しいアクセサリーづかいを提案している。代表作に「#ボンボンリング」「#シャカシャカドームリング」がある。ネット通販からスタートし、幼少期より育んできた、独特の世界観が反映された著者の作品は、多くの著名人や富裕層のコアなファンを獲得し、各百貨店や人気ショップでの催事出店やメディア出演多数。2019年4月目黒区に開店したオリジナルブランドを販売するリアル店舗「ボンボンチェリーハイジの店」は月商100万円超。その売るノウハウを生かし、ハンドメイド作家や年収1000万円を目指す講師、コンサルタント、「売上加算したい1人起業家」向けにコンサルティングを行なっており、数カ月先まで予約待ち状態。

いかがでしたか?
 
売れっ子ハンドメイド作家、ハイジさんの新刊『「ハンドメイド」で稼ぎたくなったら読む本』では、自身が売れっ子作家であり、そのノウハウを同業者にコンサルティングしているという徹底的に現場主義だからこそ言えること、伝えられることを余すことなく公開しています。「ここまで書いちゃっていいの?」と思えるぐらい徹底的に「自分のハンドメイド作品をどのように売っていくか」にコミットした思考法&実践法を凝縮して解説をしています。趣味レベルを超えたい、副業として、本業として、本気でハンドメイド作家として稼ぎたいと思ったら、必ずお役立ていただける内容が満載です。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

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