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読書で集めた情報を「自分のデータベース」にする方法

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
読書で集めた情報はできるだけ記憶しておきたいのは、誰もが望むことではないでしょうか。ただ、読んだ直後は覚えていても、次の本を読んだらすっかり情報が上書きされてしまい、前に読んだ本の内容をなかなか思い出せないという状況になってしまうことも多いですよね。そこで、「読書記録」をつけるという方法があるわけです。あなたはどんな読書記録をつけていますか?
 
これまでに4800冊超を読破し、Instagramでも人気の読書案内人として知られ、Voicyのパーソナリティもしている、人気の読書系インフルエンサーの「名もなき読書家」さんは、Instagramで読書記録をつけることをおすすめしています。それには3つのメリットがあるようです。今回は、名もなき読書家さんの新刊『失敗しない読書術』の中から、その該当箇所を一部編集して全文公開します。


読書で集めた情報を「備忘録」として残す

 ここまで一貫して「読書では情報をとることが何よりも大事」だとお伝えしてきましたが、情報をとることと同じくらい大事なのは「読書記録」をつけること。集めた情報を備忘録として残しておくことです。
 読んだ直後は覚えていても、次の本を読むと情報が上書きされて、前の本が思い出せなくなるのが人間の性。感動や記憶を、永遠にとどめておくことは難しいものです。だからこそ、忘れたときにタイトルや内容をあとから検索できる「自分のデータベース」のようなものがあると安心ですよね。
 そこでオススメしたいのが、Instagram で読書記録をつけることです。
 実際にInstagram には、「#本 #読書 #読了 #読書記録 #読書ノート #読書メモ # 読書感想文 # 本が好き # 本が好きな人とつながりたい」「# book #bookstagram # bookpic # bookphotography # booklover # instabook # reading」など、読書にまつわるハッシュタグがたくさん存在していて、日本だけでなく、世界中の人々が読書記録として利用しています。
 私もInstagram で「読書記録専用」のアカウント(@no_name_booklover)を開設していて、ここにはひたすら読んだ本の情報だけを投稿してきました。このアカウントの運用を通して実感した、Instagram の利点を3つ挙げてみます。

Instagram で読書記録をつける「3つのメリット」

①スマホの中に本棚をつくれる

 まず1つ目は、スマホの中に「本棚」をつくれることです。現実の本棚と違って場所をとらない上に、持ち運びもできます。書店や図書館に行って、「この本は前に読んだことがあるかも……」と迷ったときは、その場でスマホを取り出してInstagramを見て確認すれば、同じ本を買ったり借りたりすることもなくなるでしょう。
 また、読書記録を投稿する場合、「写真=本の表紙」になると思いますが、暇なときに自分の過去の投稿をさかのぼると、「好きな本のコラージュ」を見ているみたいで純粋に楽しいのです。部屋にお気に入りの写真(好きな芸能人、風景、ペットなど)を飾ると、それを見るたびにちょっとテンションが上がりませんか? その「本バージョン」のような感じです。
 最近は、表紙がカラフルだったり、見出しや各章のまとめが正方形になっていたり、明らかに「インスタ映え」を意識してつくられた本も出てきました。「読書×Instagram」の親和性を、だんだん出版関係者も気づいてきているように思います。

②著者から直でリアクションがある

 2つ目は、著者から直でリアクションがあることです。今はSNSで話題になってナンボ、という「S N Sファースト」の時代。作品の評判を気にして、エゴサーチをしている著者がとても多くいます。
 私は「著者の名前」を必ずハッシュタグに入れているのですが、エゴサーチをして辿り着いたと思われるベストセラー作家の方々から、「読んでくださりありがとうございます」「ご感想ありがとうございます」というコメントをいただいたり、海外の著者から「‑is is my book. ‑ank you for sharing!」と英語のメッセージが届いたこともあります。
 まさか、自分に向かって著者が声をかけてくれるなんて夢にも思わないかもしれませんが、「突然すみません、著者の◯◯です」とご本人から丁寧なお礼の言葉をいただくのは、実際によくあることです。
 この場合、いただいたコメントに対して「いいね」を押して終わり、ということは絶対にしません。著者と交流ができるまたとないチャンスは、最大限に生かさないともったいない! 「◯◯さんの著作は今までに◯冊読みました」とアピールしたり、以前に小説家の方からコメントをいただいたときは、「登場人物のその後が気になるので、続編を希望します!」と書いたら、「続編……もしかしたらあるかもしれません」といううれしい返信が届いたこともありました。
 ひと昔前までは、本の著者といえば「雲の上の人」「遠い存在」というイメージがあったと思いますが、今はSNSで直接やりとりができるようになりました。一度でもこういうことがあると、その著者との距離感がグッと縮まって、「過去の作品を全部読もう」「これから新作は必ず買おう」などと、新たな読書欲がムクムクと湧いてきます。
 私も著者として、1冊目の本のタイトルである「#情報吸収力を高めるキーワード読書術」というハッシュタグがついている投稿にお礼のコメントを書き込んでみました。主な反応は、①素直に喜んでくれる、②まさか著者本人からと驚かれる、③フル無視、という感じでした。③はちょっと残念でしたが、①はうれしかったですね。本書のタイトル「#失敗しない読書術」もこまめにチェックするつもりです。

③ユーザーとの交流が励みになる

 3つ目は、ユーザーとの交流が励みになることです。別に人から評価をされたくて読書記録をつけているわけではないのですが、やはり自分の投稿に対してリアクションがあるとうれしいものです。
「いいね」を押してくれたり、わざわざコメントを書き込んでくれたり、フォロワーになってくれる人がいると、本当にうれしくて励みになります。リアルな知り合いではないけれど、そこには1冊の本を通した「確かな共感」があります。読了報告をすればするほど、ユーザーからのリアクションも増えていくので、ますます熱心に読書をするようになります。
 ちなみに、私のフォロワーは本が好きな人ばかり。読書記録のアカウントをわざわざフォローしてくれるんですから、当然といえば当然かもしれません。ユーザーネームにも「book」「reading」「library」「hon」というスペルが入っている人が多くて、「◯◯さんがあなたをフォローしました」という表示が出るたびに、どんな人なのか気になってアカウントを見に行くと、本の表紙の写真がいっぱい、ということがよくあります。
「本棚を見れば、人柄がわかる」という言葉がありますが、フォロワーの過去投稿を見ると、どんな人なのかがだいたいわかります。「ミステリーが好きなんだな」とか「ミニマリストに憧れているな」とか、本人と面識はなくても、おおよその人柄が想像できます。「好きな本」がわかるというよりも、「人間そのもの」がわかるのです。自覚はなくても、「読んだ本の投稿をする=自分自身の内面を公開する」ようなものなんですね。
 本が好きなフォロワーは、人生に前向きな人が多いように思います。プロフィールにも「今年中に◯冊読むのが目標です」「もっと語彙力を上げたい」「いろいろな人の人生や知らなかった世界を知りたい」など、意欲的な言葉がたくさん並んでいて、「人としてのエネルギー」を感じます。
 今は中学生や高校生で、読書記録専用のアカウントをつくっている人も多くいます。「通学電車でいつも本を読んでいます」「本を買うためにアルバイトを始めました」「オススメの本を教えてください」と書いてあったりして、「なんて意識が高いんだろう!」とオバちゃん(私)はただただ感心しています。
 以上のように、Instagram に投稿すれば、便利なことやうれしいこと、励みになることがたくさんあります。これらは「手書きの読書ノート」では実現できないことばかり。ぜひあなたも、読書記録をインターネット上で可視化させてみてください。

【著者プロフィール】
名もなき読書家(なもなきどくしょか)

情報クリッピングマスター。京都市生まれ。立命館大学産業社会学部卒業。2005年から現在まで、クリッピング業務(=新聞・雑誌から必要な記事を見つけて切り抜くこと)に従事。「文章を読むプロ」として17年間、毎日朝から晩まで「アンテナを立てて、情報を漏らさず、大量の活字を読みまくる生活」を送り、クライアントに25万点以上の記事を提供してきた実績を持つ。プライベートでも“無類の本好き”で、これまでに4,800冊を読破。読んできた文字数の合計は、公私を合わせると「35億字」を超えている。これまでの経験・知識・知恵から導き出したノウハウを「キーワード読書術」として完全体系化。
◎Instagram:「名もなき読書家」(@no_name_booklover)
◎Voicy:「名もなき読書家のホントーク!」(https://voicy.jp/channel/2972

いかがでしたか?
 
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