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【本選びのコツ】Amazonのレビューがまったく信用できない3つの理由

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
本を選ぶときに、あなたは何を参考にしていますか?
 
各メディアの書評はもとより、「書店のベストセラーランキングに入っていたから」「知り合いや著名な人、信用できる人が勧めていたから」など、さまざまな情報を参考にしている人は多いでしょう。
 
特に「読者レビュー」は実際に読んだ人の感想は貴重であり、重要な判断基準にしている人は多いと思います。そんな「読書レビュー」の1つに、「Amazonのレビュー」があります。対象書籍に対して、感想を入れて最大5つの★印をつけられる、アレです。
 
ただ、この「Amazonのレビュー」、少々問題があるようです。

これまでに4800冊超を読破し、Instagramでも人気の読書案内人として知られ、Voicyのパーソナリティもしている、人気の読書系インフルエンサーの「名もなき読書家」さんは、本選びにおいて、読者レビューは大事にしているものの、Amazonのレビューはまったく信用していないと断言しています。
 
名もなき読書家さんの新刊『失敗しない読書術』の中で、Amazonのレビューがまったく信用できない3つの理由を述べています。今回は、同書の該当箇所を一部編集して全文公開します。


 本を選ぶときに、Amazon のレビューや星の数を参考にされている方もいらっしゃると思います。私も以前は見ていたときもあったのですが、最近は信用できないのでほとんど見なくなりました。その理由を3つ挙げてみます。

①本を買っていない人でもレビューを書ける

 楽天市場は、購入した画面から「商品レビューを書く」というページに飛ぶシステムになっているため、商品を購入した人しか書けないのですが、Amazon は本を買わなくても、誰でもレビューを書くことができます。読まなくても本のレビューが書けるフォーマットになっている時点で、サイトの信憑性が低いと言わざるを得ません。
 実際にAmazon で本を買って、読んだあとに「つまらなかった」という感想を書くならまだしも、「私は未購入ですが、読まなくてもつまらないことはわかるので、この本はオススメしません」などと書いて、星1つをつけている人がいます。これは飲食店のレビューで、そこのお店に行ったことのない人が「行ってないけど、料理がまずいことはわかるからオススメしない」と言っているようなもの。こんなのは読んでも何の参考にもなりません。

②コメントを書かなくても星だけがつけられる

 本を読まなくても、コメントを書かなくても、星だけがつけられるとなると、星の数はいくらでも操作することができます。星5つをつけていて、レビューがその本しかなく、しかも発売日の直後に投稿してあったら、それはサクラの可能性が高いでしょう。実際に「星5つのレビューを書いてくれたらギフト券をプレゼント!」というようなキャンペーンが横行していたり、低評価のレビューは消すように依頼してくる人もいます。
 また、その本が売れたら不利益を被る人や、その著者のことを気に食わない人が、意図的に星1つをつけて、本の評価を下げることもできます。
 星1つをつける時期は、本が発売されてしばらく経ってからつけるのと、発売直後につけるのとでは全然意味が違ってきます。発売直後につけるというのは、明らかに狙ってやっていると捉えていいでしょう。
 他にも、「指定した時間に届かなかった」「表紙や帯が破れていた」という理由で星1つをつける人もいます。発送や梱包の不手際は著者の責任ではないので、本の評価とは関係ありません。
 こういった背景を理解すると、「Amazon で高評価だったから購入してみました」とか、「Amazon で星1つが多い本は避けるようにしています」というのが、いかにリテラシーの低い行為であるか、おわかりいただけるでしょう。

③どんな人が書いているかがわからない

 同じ本を読んでも、レビュアーのレベルによって評価は異なります。
 本書も、池上彰さんや佐藤優さんのような〝読書の達人〞が読むと、すでに知っていることばかりで、つまらないかもしれません。でも、読書歴が浅い人や、これから頑張って読書していこうと思っている人にとっては新鮮で、ためになることが書いてあるかもしれません。誰かにとっては「当たり前」でも、自分にとっては「ありがたい情報」だったりします。Amazon のレビューは、書いた人のレベルがわからないので、あまり真に受けないほうがいいでしょう。
 また、素性がバレないのをいいことに、著者への嫌がらせや、誹謗中傷としか思えないようなことを書いている人もいます。特に星1つのレビューには、面と向かってはとても言えないような、「読み始めて5分でゴミ箱に捨てました」「トイレットペーパーとして使いました」「枕代わりにして寝ました」など、口汚い乱暴な言葉があふれていて、とても本の感想を書いているようには思えません。
 職場や学校に、しょっちゅう暴言を吐いて他人を攻撃してくる人がいたら、なるべくかかわらないようにするでしょう。本選びでも同じように、罵詈雑言はサラリと読み流すことが大切です。
 
 以上の3つの理由から、今や「無法地帯」になっているAmazon のレビューは信用できない、わざわざ時間をかけて読む価値がない、というのが私の考えです。

【著者プロフィール】
名もなき読書家(なもなきどくしょか)
情報クリッピングマスター。京都市生まれ。立命館大学産業社会学部卒業。2005年から現在まで、クリッピング業務(=新聞・雑誌から必要な記事を見つけて切り抜くこと)に従事。「文章を読むプロ」として17年間、毎日朝から晩まで「アンテナを立てて、情報を漏らさず、大量の活字を読みまくる生活」を送り、クライアントに25万点以上の記事を提供してきた実績を持つ。プライベートでも“無類の本好き”で、これまでに4,800冊を読破。読んできた文字数の合計は、公私を合わせると「35億字」を超えている。これまでの経験・知識・知恵から導き出したノウハウを「キーワード読書術」として完全体系化。
◎Instagram:「名もなき読書家」(@no_name_booklover)
◎Voicy:「名もなき読書家のホントーク!」(https://voicy.jp/channel/2972

いかがでしたか?
 
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