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2021年ファジアーノ岡山マッチレビュー

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#fagiano

続・これくらいはやれる~J2第34節 ファジアーノ岡山 VS 松本山雅FC~

続・これくらいはやれる~J2第34節 ファジアーノ岡山 VS 松本山雅FC~

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前半 シーズン途中で柴田氏が解任、名波氏の体制になってから明らかに後方からボールを保持して地上戦主体に運んでいくことを志向しているようになっている松本。試合の立ち上がりからGKの村山で始まるプレーで近くの選手に繋いでいく選択がほとんどだったのがその証拠だろう。相手方の事情なのであまり言うのもどうかとは思うが、J3リーグへの降格がちらつくJ2リーグの残留争い

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これくらいはやれる~J2第33節 東京ヴェルディ VS ファジアーノ岡山~

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前半 シーズン途中からの前体制の引き継ぎがどうのこうのというより、そもそも後方からボールを保持していこうとすることに抵抗のない東京V。この試合の前半では、CBのンドカと若狭をボール保持の始点に、SBの山本と深澤がサイドの低い位置にポジショニングして最終ラインの4枚を中心に左右にボールを動かしながら、アンカーのポジションを取る(⇒岡山の第一ライン、上門-山本

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全体的にはポジティブ~J2第32節 FC琉球 VS ファジアーノ岡山~

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前半    岡山と琉球のマッチアップでありがちなのは、ボールを保持して後方から前進させていこうとする琉球に対して岡山が4-4-2のブロックをセットして琉球のボールを引っ掛けてのカウンターを狙う、という展開。ただこの試合では、立ち上がりから攻勢を強めていたのはむしろ岡山の方であった。立ち上がりの岡山の攻撃の軸となっていたのは、スタートからの組み合わせと

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無為な1/4のツケ~J2第31節 ファジアーノ岡山 VS ブラウブリッツ秋田~

無為な1/4のツケ~J2第31節 ファジアーノ岡山 VS ブラウブリッツ秋田~

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秋田の超局地戦、岡山のCH↔️SHシャッフル    まずは秋田の極めて特徴的なサッカーについて見ていく。簡単に言うと「右サイドにロングボールを入れて局面で密集を作る→セカンドボールを回収する→直線的に前に運んでのクロス、または深い位置でのスローインなりCKなりのセットプレーで攻撃を終わらせる」このサイクルを延々回していこうとするチームと言っても良い。

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昇格圏との距離を見る~J2第30節 ジュビロ磐田 VS ファジアーノ岡山~

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前半 現時点でJ1昇格圏の2位以内にいるのは磐田と京都。個人的にこの2チームが3位以下をポイントで離している理由として、単純に「ボールを奪われない」、「ボールを奪える」、この2点の個人能力の高い(J2リーグ比)選手を多く抱えているためだと思っている。あとはチャンスを数字に繋げることができるFWを保有していること。ここが一番大切な部分だったりする。閑話休題。

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雑感~J2第29節 ファジアーノ岡山 VS 栃木SC~

雑感~J2第29節 ファジアーノ岡山 VS 栃木SC~

 途中で記事がブッ飛ぶという事態になってしまい、しばらくの間メンタルをやられてしまっていました。遅い&雑感ベースですがどうか勘弁ください。

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前半 全体的な試合の進め方、特に90分で勝ち点を獲得するという方向性から見たときに、岡山の前半の展開はそこまで悪いものではなかったと思う。それは、岡山がボールを持って攻めるときに栃木の守備を縦横に広げる意図を持ってプ

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試合の動かし方~J2第28節 ファジアーノ岡山 VS 愛媛FC~

試合の動かし方~J2第28節 ファジアーノ岡山 VS 愛媛FC~

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愛媛の前線を孤立させる岡山の守備 3試合続けて(試合開始時)20位台のチーム、つまりJ3降格圏内のチームとの対戦となっている岡山。こういう時に大切なのは、必要以上に相手の順位のことを考えないことだと個人的には思っている。降格圏内のチームを「勝って当然」と思う必要はないし、逆に「こういうチームが一番危険」と相手をやたら巨大に見る必要もない。ニュートラルにその

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型があるが故の~J2第27節 ギラヴァンツ北九州 VS ファジアーノ岡山~

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コバショナルプレー VS 4-4-2 岡山にとっては前節の大宮戦に続いて降格圏内のチームとの対戦。現状のJ2リーグ残留争いは一つの勝利で残留圏内、降格圏内が大きく動くような大混戦となっているので、ホームゲームでもある北九州にとっては勝ち点3が欲しいところである。なおこの試合は特に前半、岡山と北九州、互いにボールを持つ時間がハッキリしていたので、それぞれの振

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大外を巡る攻防~J2第26節 ファジアーノ岡山 VS 大宮アルディージャ~

大外を巡る攻防~J2第26節 ファジアーノ岡山 VS 大宮アルディージャ~

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大宮の保持を上手く狂わせた4-4-2の練度 アウェイの試合ではあるものの、J3降格圏という立場(⇒早い段階で降格圏から抜け出す勝ち点が欲しい)を考えると勝ち点3が欲しい大宮。オープニングから積極的に岡山の陣内にボールを送り込んで攻める形を見せてきたのは必然だったと言える。特に立ち上がりの10分程はかなりテンションを高くして試合に入っているように見えた。大宮

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雨でも普段着は着れるか~J2第25節 FC町田ゼルビア VS ファジアーノ岡山~

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中途半端なセーフティが生み出すリスク    岡山はデューク、町田は中島と、それぞれ前線に構える選手に長いボールを飛ばしていく展開で始まった前半。ロングボールを蹴って、そのボールがそのまま相手の最終ラインの背後を取ることができれば一番楽ではあるのだが、出し手と受け手の距離がかなりあるようなボールで綺麗に相手の背後を取るというのはなかなかできることではな

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方程式にしたい勝利~J2第24節 ファジアーノ岡山 VS レノファ山口~

方程式にしたい勝利~J2第24節 ファジアーノ岡山 VS レノファ山口~

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山口のビルドアップを狂わせた岡山の4-4-2守備 試合の構図としては、後方からボールを持って運んでいこうとする山口に対して岡山がそれを受けるという、戦前に予想されたであろう形で進んでいくこととなる。ここで強調しておきたいのは、岡山は決して「守ってカウンター」を狙っていたのではなく、まずは山口のビルドアップを抑えてボールを回収する流れを作って、そこから試合の

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悪くない、との向き合い方~J2第23節 ファジアーノ岡山 VS ザスパクサツ群馬~

悪くない、との向き合い方~J2第23節 ファジアーノ岡山 VS ザスパクサツ群馬~

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抑え気味の前半~非保持編~ 群馬は奥野前監督の体制時からJ2リーグの中でも後方からボールを繋いでいこうとする傾向の強いチームである。この試合でも立ち上がりから、後方からのビルドアップの始点になるCBの渡辺と畑尾からシンプルに長いボールを出すのではなく、岡山の第一ライン(齊藤と上門)の出方を探るようにボールを繋いでいこうとしていた。ただ群馬のビルドアップは、

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軽めの備忘録~J2第22節 ツエーゲン金沢 VS ファジアーノ岡山~

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相手を引き付け、大外から運ぶ ボールを持たないときの金沢の特徴としてあげられるのが、4-4-2のオリジナルフォーメーションから相手の立ち位置に応じてマンツーマン気味に選手を噛み合わせること。最初からマンツーマンではないのだが、4-4-2のブロックを組んでスペースを消すというのとも明らかに違う形で、J2の中ではかなりオリジナリティのあるやり方だと言える。

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ここが現在地~J2第21節 ファジアーノ岡山 VS ヴァンフォーレ甲府~

ここが現在地~J2第21節 ファジアーノ岡山 VS ヴァンフォーレ甲府~

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左右で色の違う甲府と岡山の対応 岡山は前節の京都戦を軽微なアクシデントで休んだ宮崎智と徳元がスタメンに復帰。新潟、琉球に連勝したスタメン、組み合わせに戻してきた。そんな岡山に対して甲府の立ち上がりは、前線のリラにロングボールをぶつけてCBの井上や安部と競らせる展開が目立った。岡山は前節の京都戦でウタカと自分たちのCB(濱田と安部)の質的関係性に多いに苦しめ

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