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バブル時代にあった東京の差別意識

個人的に1980年代の東京にものすごく憧れまして、86年から92年まで、千葉県に住んで東京の会社に通っていました。
何かをしたいからその会社を選んだというよりも、東京にあったから選んだという感じです。
不純な動機ですよね。最初から東京ありきの就職でした。

東京の人って、側から見てると面白いんですよね。
東京の人って、人種が2つに分かれていて、

  1. 代々東京に住んでいる人(江戸っ子)

  2. 集団就職などで移り住んできた人とその末裔

それぞれに面白いんです。

ま、それはさておき、バブル時代に感じた東京の差別意識について書いてみましょう。

シナナン・ハマナン

クルマが欲しい人たちが沢山いた時代で、とにかく男子はクルマに乗ってないと女子にモテないという思い込みに苛まれていました。
モテモテ男子でもクルマから降りるとタダの人なんですよね。(アッシー)

ナンバープレートに陸運局の所在地が書かれていますが、東京では「品川」が最もカッコいいとされていました。「シナナン」です。
その次は「横浜」ナンバー。「ハマナン」です。

車雑誌に載るグラビアの写真に許されるのは上記2つのみ。

練馬ナンバーなんて「ダッセー」とか言われていました。
でも練馬ナンバーはよく見るので、別にダサくないと思いますけど。普通だと思いますけど。

別に東京じゃないから言わなくてもいいのに「袖ヶ浦ダッセー」とか言われてて・・行ったことないのになんでダサいって分かるんでしょうかね。

チバラギ

なんでこれが差別用語に認定されないのか分かりませんが。
東京の人って、千葉とか埼玉とか茨城をコケにしますよね。
同じように田舎でも(笑)神奈川は違うんですよね。不思議です。

群馬・山梨になると行楽に行くせいか、割といいイメージだったりするんですよね。トシちゃんは山梨出身でしたし。

僕は茨城県に出張に行っていた時期があるのですが、茨城の人って気さくで面白かったですね。結構、バシッと本音を言いますし。
なんとなく大阪にいるような気持ちになりました。

千葉の海

東京の人が海に行くときは、湘南か、三浦海岸か、千葉の九十九里あたりなんですよね。
湘南は「湘南」と呼ぶのですが、九十九里は「千葉の海」なんです。
まあ別にその通りだから悪くはないのですが。

カッコいい町とダサい町

ものすごく小さな、街角のようなエリアを、大々的に取り上げて、そこばっかり持ち上げるとか、突っつくとかするんです。

代官山とか白金とかはトレンディーだったのですが、僕もあの頃、試しにクルマに乗ってその辺りを見に行ってみましたが、特にどうということはない町に見えました。
まあ、クルマで通っただけで分かるようなものではないですけどね。

竹下通りも、なんであそこばっかり人が集まるのか不思議です。

東京にはそういう、みんなが憧れるような町があちこちにあって、メディアではそういう所ばかり良いように紹介されるんですね。

雑誌社の人々の思い込みかもしれないのですけどね。

ブランド意識

ブランド = 差別化 なのですが、あの頃は「DCブランド」全盛だったこともあり、ブランドに対する関心が高かったと思います。

ブランドはどういう形で認識されるかというと、ロゴであったり、商標(単語)であったり、コピーであったりするのです。

つまり、言葉を聞いて、ブランドをイメージできるわけですが、東京の場合は「区」の名前や「町」の名前までブランド化していたのですね。

そして、どの町(ブランド)が良くて、どの町(ブランド)が悪いというような認識をしていたと思います。

みんながなかなか持てない、あるいは、詳しい人でないと知らないブランドは、憧れの対象となりましたが、ミーハーは詳しく理解するところまで行かないから、結局は高価なブランドを手に入れて「おまえらこんなの持てないだろー??」とアピールすることになったんだと思います。

それがいわゆる「高級ブランド」というものですね。
今のセレブブームに通じるところがあると思います。

町に誇りを持っていることの裏返し

  • 自分が住んでいる町

  • 自分の郷里

  • 同郷のグループ

と誇らしく思うことは大事ですが、他の町や地方をコケにする必要はないと思うのですね。

と言いながら僕はいま、東京をコケにしているのですが💦

さらに、自分が関係する町のことを棚に上げて、他の町についてアレが良いとかコレが悪いとか言うのは、もっと意味不明です。

余談です。関西について

関西にも、そういう傾向が無いとはいえませんが、例えば「京都」「大阪」「神戸」については、昔から街の役割や特性がはっきりしていたので、比較対象ではなかったのですね。
九州や四国から移り住んできた人も多く住んでいますが、とくに自己主張するわけでもなく、穏やかに暮らしています。
県人会はひっそりと集まって(?)楽しんでいます。

大阪のなかでも上町、下町みたいな感覚はあるかもしれないですが、それは住む人のルーツに関わることなので、言ってもどうしようもない感じです。

関西のお笑い

昔の関西のお笑いは、相手をコケにする突っ込みは評価されずに、ボケている側が評価されました。
ボケている人が、面白い、賢い、偉い、という風に見られました。

対して関東のお笑いは、突っ込む人がウケるのですね。ボケて突っ込まれている人は、嘲笑の対象のようになってしまいます。
そういうのって、なんか、いじめのように見えてしまって、いじめている人が評価されるとか、いじめる人にみんなが味方するみたいな感じに思ってしまうのですね。

古い関西人なので、とくにそう思ってしまいます。

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