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小島一郎の写真 雪国生まれの共通感性
北海道は札幌に生まれ、冬は荒天の多い石狩で育った私は、故郷から遠く離れた今でも風吹き荒ぶ風雪や、夜にはしんと静まり返り、オレンジ色の街灯が辺りを優しく照らす夜を容易に思い返すことができる。
それほどに雪国の冬とは印象的なものだ。
小島一郎という青森出身の写真家を知ったのは、恥ずかしながらここ数年のことで、いつも展示でお世話になっている押上のアウラ舎さんの本棚に備えつけてある復刻版の津軽 詩・文
クリスマスクッキーの思い出と遺す事の葛藤
10年そこそこ、クリスマスには縁がない。
そんな私も、子供の頃はクリスマスを待ち望み、家族とお祝いしていたものだった。
年末に帰省した際に、母と一緒に祖母宅に立ち寄り、いつ以来だろうか、新聞に挟まるチラシをみんなで眺めた。
ロイズのチラシが挟まっていた。
ロイズは北海道の菓子メーカー。かつて父が勤めていたこともあり、創業期からたくさんのロイズのお菓子を食べて育った。
クリスマスクッキー、よく
仕事か趣味か、人生か
自分にとっての写真とは。
こんな問答は、これまで何度も繰り返してきたように思う。
仕事では決してない。
昔は趣味だと言っていた。
今は、今はどうだろう。
元々人嫌いで、人との折り合いもつかず、写真以外に興味がない私だから、ふとした拍子に交友関係が生まれたとしても、数回会うと自分の懐の狭さというか、人間性の希薄さを感じ取られてしまって長続きしないのはいつものことだったりするのです。
会社とS
目を背けている過去の追及
一体自分が行なっている写真撮影という行動の正体が何なのかと聞かれた時、「Hokkaido」は自身の過去との紐付けであり、「山岳独行」は登山という現在の感情を表現した写真である。
今のところはそのように結論づけている。
山岳独行は良いとして、Hokkaidoにおける過去への紐付けは、未だかなり弱い部類にある。
目を背けている過去が数多く存在するからだ。
これまでの撮影は、自身の審美眼を信じ、
私にとっての写真、その断片。
自分はどの様な人物だろうか。
そんなことは私自身が一番理解しているし、なんのために、どのような目的で写真を撮影しているのかも明白で、目の前にある結果のみが真実だ。
そんなふうに根拠もなく確信していたものですが、実際は、そんなことはないようです。
自分自身の真実や真相に最も近しいものは、無意識だと考えています。無意識を知覚することで、これまでの行動を強固に意味付けられるのではないでしょうか。
過去を想い、現在を見つめる
先日、第44回船橋市写真展に応募した写真集”Hokkaido”で北井一夫賞をいただきました。
写真集の後書きとして記載した「過去を想い、現在を見つめる」の内容を一部修正、加筆し、私の写真観をここに残します。
窓から遥か下を覗き込んで望む景色が大海原から海岸線へと変わり、雪景色の中に整然とした黒く細長いラインが認められ、自動車が走っていることがわかるまで地上に近づくと、帰ってきたことを実感する。
そこにあるということ
失われても残り続けるものがある。
当たり前に思えることだが、祖父の死をきっかけに、初めて正しく理解できた様に思う。
昨年亡くなった祖父は多くを語らない、昭和の男のイメージそのものの人物だった。
そんな祖父が遺した多くを目の当たりにして、父でさえ意外な一面に驚き、今更になって祖父の本当の一端に触れた様に思えた。
祖父は物を捨てない人物だったから、どうでもよいと思えるものから、大切なものまで、何
良いと思える写真の条件
※個人の意見です
前回の投稿で今後の写真の在り方についてある種の未来視を試みました。今回は、SNSやその他の機会で写真を見つめる時に、評価している、良いと思える写真の条件をお示ししたいと思います。
結論から申し上げますと
①内向きの表現であること
②独自性があること
この2点に集約されます。
内向きの表現であること
写真を撮影するという行為を分解すると、
・被写体を決める
・構図を決める
陽の当たる日はきっと来ない
陽の当たる日はきっと来ない。
私の体の奥底に流れている感情。諦観と言い換えてもいいでしょう。
でも、きっとその感情は悪いことだけではないはず。
転ずれば、きっといい見方が出来ると信じて、ここに書き残しておきます。
過度な期待をしないこと。
そして、他人に期待をしないこと。
他人に期待をしてしまうと、裏切られた時の感情の落差はとても大きくなってしまう。
そのような体験はこれまでに数えきれないほ
あなたの日常、わたしの日常
最近のTwitterでは、「日常写真」が投稿されていますね。
この言葉を初めて目にしたときに真っ先に考えたことは、この言葉の位置づけをどう捉えるか、定義をどう位置付けるか、でした。
そんなことを考えていると、狙い澄ましたかのように公式アカウントから告知があり、その内容にとても感心しました。
募集テーマは日常です。と言われると、
その定義を教えて欲しいと思うかも知れません。
しかしこのプロジェ
いい写真ってなんだろう
いい写真ってなんだろう。
SNS全盛の昨今、「いい写真」を撮影するためにカメラを持って出かけていく人は星の数ほどいることでしょう。
一際輝くためにインパクトや彩度を高く設定し、現実とはかけ離れた世界を創り上げる写真が世の中には溢れているように思います。
それらがいい写真だろうか?と問われれば、全然違うよと答えます。
私が好きな、いい写真ってこんな感じです。
作家のこだわりを感じることができる写