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Guitar0926

Savage Gardenの2ndアルバム"Affirmation"に向き合ってみようシリーズ?
これまで(シングルカットされて既に知っていた曲は除き)タイトルで気になった曲は聴いたので、残っているシングルカットされていない&タイトルで嫌厭してしまった曲を確認していくことにした。今回は(収録順で)"The best thing"。

何故これをタイトル避けしてしまったかというと、私は"Best"という言葉が苦手だから。ベストって、いつどこでだれにとってのものなの?って思ってしまう。
未来永劫絶対的に正しいものなんてないはずなのに、それをあたかもあるように「思い込んでいる」のは危険。だって、戦前の「正しい」とか「あるべき姿」は戦後は否定されたし、それを最近はまた否定しているわけだけど、全ては、その大小はあれどそんな風に変わるもの。コロナだって、最初は突然学校も休校になったのに、今は逆にノーガードをしてわざわざクラスターを起こして学級学年学校閉鎖で休校状態を作り出している(どっちも政策由来)。
個人、自分の「Best」だって、時によって変わるよね。ずっと同じだとしたらそんなの呪いでしかない。
私は普遍的に言えることなんて「本人が希望していない場合に他人を殺してはいけない」くらいだと思うよ。他は、時代や場所、文化や個々人の差異によって一律には扱えないものであるはず。それなのに無理矢理何かを優先するのなら、別のものを否定することになる。そして実際そのようなことは多く起こっていて、特に力を持つものが(多くは自らの利権や利便性のために)恣意的に決める。そういう理不尽を私は嫌うから、「正しい」とか「ベスト」に鳥肌が立つ。勝手に決めてくれるな、押し付けるなと思う。勿論信頼性のある根拠を基に論理的に説明がなされ合理的判断が可能な場合には納得する。しかしそんなことはまず無い。その傲慢や暴力性にほとほとうんざりしている。

また話がずれてしまった。そんなこんなでタイトル避けしてしまった"The best thing"なんだけど、意外にもサウンド的には結構好みだった、わりとポップな感じでもあるのに。何となくCoccoの明るめ曲調の曲に雰囲気が似ている気もした。そういえば、Savage Gardenはギターが効いていた1stアルバムのサウンドも、わりとCoccoの曲のサウンドに通じるところがあるような。それはやっぱりネギさんが90年代のロックが好きなんだろうけど、ポップめの方向でも類似性を感じるっていうのは面白いな。

そして、この曲でもやっぱりダレンは「飛ぶ」ことについて歌っていた。でもここでは"Never want to fly"(絶対にとびたくない)と言っている。絶望しロマンスを撃ち殺した"Gunning down rommance"や折れた翼で必死に飛び立とうとしている"You can still be free"とは真逆の方向性。
この時期、ダレンはやっぱりかなり危なかったんだと思う。双極性だったのでは。。曲の中でも"roller coaster "とか"up is down"とか出てくるし、本当に振れ幅が大きい。曲単位でもそうだし、曲の中でもそう。"Never want to say what you mean to me"(相手が自分にとってどんな意味を持つのか言いたくない)と言った直後に"You're the best thing about me"(相手が自分のベスト)と言っている。加えて、そう言い切っておきながらも最後は"You could be the best thing about me"(相手が自分のベストかも)"What if you're the best thing about me?"(そうだとしたらどうする?)と、断定からは距離をとって曲が閉じられている。
非常に混乱していて矛盾している。本当に紙一重のところだったんだと思う。"I only pray it doesn't kill me"(殺されないよう祈るしかない)という詞にもあるけど、ギリギリの状態で、飛ぶ、飛ばない、生きる、生きない、信じる、信じない、愛する、愛したい、愛されたい等の感情や選択肢がごちゃ混ぜカオスで存在していて、この曲はそれらが「ハイ」のモードの時に表出されたものなんだろう。逆に(「ハイ」の状態が切れたか「ハイ」の結果、失敗したことによって)「ロー」というか「ダウン」状態の時が"Gunning down rommance"なんだと思う。

ダレン、本当によく生き残ったね。

3連符&深い部分で押さえる低い音ということできれいに音が出ない。でもやっぱり指一本で弾くよりは忙しなくなくなる感はある。
1回目ではとても歌が追いつかなかった。やっぱり歌詞乗せが難しい&口が回っていないし、全編歌うことにしたから、歌詞は読みながら歌っているんだけど次はどんなメロディーだったっけ?と考えながら歌うので記憶の呼び起こしのコストがかかっている。最後のほうは進行もメロディーも覚えきれず、変わってしまっていた。頭の限界である。

野鳥版日本語↓
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飛びたくなんか
去りたくなんかないんだ
君が僕にとってどんな意味を持つのかなんて絶対に言いたくない
逃げたくなんかないし
信じることを恐れるのも絶対に嫌だ
君は僕のベスト

時々これはただ化学的なことだって思うんだ
はまり込んだ迷路で出口を探す
感覚を遮断してくるりと振り返り足元にある地平を感じるために
君は近すぎるんだ、どこからが君でどこからが僕なんだろう
いつも押し問答で
時々正気がどこかへいってしまうんだ
僕は途方に暮れよろめき茫然としている
重力を越え成層圏に向けて
君と僕はまるでジェットコースターのようだよね
君は僕のアドレナリンの源泉なんだ
そして僕はわかりかけてきている

飛びたくなんか
去りたくなんかないんだ
君が僕にとってどんな意味を持つのかなんて絶対に言いたくない
逃げたくなんかないし
信じることを恐れるのも絶対に嫌だ
君は僕のベストだって

割れたガラスの上を歩き炎の中でも道を作る
僕は愛のために尽くすんだよ
心の平和にも理性にもキスしてサヨナラ
昇って下って毎日ありえないことが起こる
酔っているようでゾクゾクするよ
もはや身を滅ぼさないよう祈るくらいしかできないね

飛びたくなんか
去りたくなんかないんだ
君が僕にとってどんな意味を持つのかなんて絶対に言いたくない
逃げたくなんかないし
信じることを恐れるのも絶対に嫌だ
君は僕のベスト

君は僕のアドレナリンの源泉なんだ
そして僕はわかりかけてきている
君は僕のベストなのかもしれないって

飛びたくなんか
去りたくなんかないんだ
君が僕にとってどんな意味を持つのかなんて絶対に言いたくない
逃げたくなんかないし
信じることを恐れるのも絶対に嫌だ
君は僕のベスト

君は僕のベストなのかもしれない
もしそうだとしたら?
ーーーーー


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