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EffectuationとVRIOで新規事業を成功へ

皆さん、こんにちは。広瀬です。

これまでIT業界で様々な新規事業立ち上げに携わってきた過去を振り返ると、従来の計画的なアプローチでは、不確実性の高い現代において、新規事業を成功させることが難しくなってきていると痛感しています。

特に、市場の変化のスピードが速く、顧客ニーズが多様化している現代においては、事前に綿密な計画を立てても、その通りに進むことは稀です。皆さんも過去の経験では、市場調査で想定していた顧客ニーズと実際のニーズが大きく異なり、製品開発が難航したケースや、競合の予期せぬ参入により、市場シェアを奪われてしまったケースなどがあったことと思います。

そこで今回は、私が今まで実践してきたバージニア大学経営大学院のサラス・サラスバシー教授によって提唱されたEffectuation理論に、ユタ大学経営大学院のジェイ・バーニー教授によって提唱されたVRIO分析を組み合わせることで、自社が今持っている能力や内部資源を最大限に活用し、競争優位性を築きながら、新規事業を成功に導くという、従来のアプローチとは全く異なる新しい考え方を提案したいと思います。

この手法を用いることで、限られた資源(Bird-in-Hand)を有効活用しながら、変化に柔軟に対応し、競争優位性を築くことができます。不確実性が高い状況下でも、リスクを抑えながら、創造的なアイデアを生み出し、市場のチャンスを掴むことができるのです。

このNoteでは、まずEffectuation理論とVRIO分析について解説し、Effectuation理論に基づくアイデア創出プロセス、VRIO分析によるアイデアの評価、競合分析、そして事業化に向けた戦略策定について解説していきます。

今回は新規事業の立ち上げにフォーカスしていますが、その他の新規プロジェクトの立ち上げなどにも応用できる手法です。私の提案する手法が、皆様の新規事業立ち上げの参考になれば幸いです。

Effectuation理論を詳しく知りたい方は、以下のNoteから始まるEffectuationシリーズのNoteを御覧ください。

VRIO分析について詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ。




第一章 不確実性と新規事業開発

現代社会は、かつてないほどの不確実性に直面しています。グローバル化、技術革新の加速、社会構造の変化、そして予期せぬ出来事の発生など、企業を取り巻く環境は刻々と変化し、未来を予測することが極めて困難になっています。

こうした不確実性の増大は、新規事業開発において特に大きな課題となります。新規事業は、未知の市場、顧客、技術への挑戦であり、その成功は不確実性に大きく左右されます。従来の新規事業開発では、綿密な市場調査や事業計画に基づいた計画的なアプローチが主流でしたが、変化の激しい現代においては、計画通りに進まないことがほとんどです。むしろ、当初の計画に固執することで、変化への対応が遅れ、失敗に繋がるリスクが高まります。

そこで、このNoteでは、不確実性が高い状況下における新規事業開発において、Effectuation理論とVRIO分析を組み合わせた新たなアプローチを提案します。

Effectuation理論は、不確実な状況下で、限られた資源を活用し、周囲の人々との相互作用を通じて機会を創造していく起業家的なアプローチを重視します。予測不可能な未来をコントロールしようとするのではなく、自らがコントロールできる要素に焦点を当て、状況に応じて目標を柔軟に変化させていくことで、新規事業を成功に導くことを目指します。

一方、VRIO分析は、企業の内部資源に着目し、その資源が価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Imitability)、組織(Organization)の4つの基準を満たすかどうかを評価することで、持続的な競争優位性を特定するためのフレームワークです。新規事業においても、独自の資源や能力を持つことが、競争優位性を築き、成功を収める上で重要となります。

Effectuation理論とVRIO分析を組み合わせることで、不確実性下においても、以下の3つのことが可能になります。

  1. 柔軟なアイデア創出
    Effectuation理論に基づき、既存の資源や能力を活かしながら、市場のニーズや変化に対応した柔軟なアイデアを創出

  2. 競争優位性の確保
    VRIO分析を用いて、新規事業の競争優位性を評価し、持続的な成長を可能にする資源を特定

  3. 効果的な新規事業戦略策定
    Effectuation理論とVRIO分析の結果に基づき、不確実性に対応できる柔軟かつ効果的な新規事業戦略を策定

このNoteでは、Effectuation理論とVRIO分析を用いた新規事業開発のフレームワークを提案し、その有効性を検証することを目的とします。具体的には、各理論の解説、フレームワークの構築などを通じて、不確実性の高い現代で新規事業開発の成功に繋がる知見の提供を目指します。


第2章 理論的背景:EffectuationとVRIO

不確実性の高い現代における新規事業開発を成功に導くための理論的基盤として、Effectuation理論とVRIO分析を組み合わせたアプローチを提案します。本章では、それぞれの理論について解説し、新規事業開発への適用方法を検討します。

2.1 Effectuation理論

Effectuation理論は、不確実な状況下における意思決定と行動に関する理論です。従来の計画的なアプローチとは異なり、未来を予測しコントロールしようとするのではなく、「手持ちの資源」と「コントロール可能な要素」を起点に、周囲の人々との相互作用を通じて、機会を創造していくことを重視します。

Effectuation理論は、以下の5つの原則から構成されます。

  1. Bird-in-Hand(手中の鳥)
    手持ちの資源(経験、知識、スキル、人脈、資金、技術、顧客基盤、販売チャネルなど)から始め、市場機会を探索します。将来の予測に頼るのではなく、今あるものを最大限に活用することで、リスクを抑えながら、新たな可能性を追求します。

    • 新規事業開発においては、既存の技術、顧客基盤、販売チャネルなどがBird-in-Handとなりえます。
      例えば、既存の技術を応用して新たな製品を開発したり、既存顧客のニーズを分析して新たなサービスを創出したり、既存の販売チャネルを通じて新たな市場に参入したりするなどが考えられます。

    • 重要なのは、これらの資源を単に「所有」しているだけでなく、いかに「活用」するかという点です。
      例えば、複数の既存技術を組み合わせることで、新たなイノベーションを生み出す、既存顧客との関係性を深めることで、新たなニーズを発見する、既存の販売チャネルをオンライン化することで、より広範な顧客にアプローチする、といった工夫が求められます。

      • あるソフトウェア開発会社が、長年培ってきた画像処理技術を応用し、新たなAI画像診断システムを開発する。

      • ある飲食店が、既存顧客のアンケート調査から、健康志向の高まりを捉え、新たなヘルシーメニューを開発する。

      • ある製造業者が、既存の販売代理店網に加えて、自社ECサイトを開設し、直接顧客への販売を開始する。

        Bird-in-Handの原則は、新規事業開発だけでなく、既存事業の改善や新市場への進出など、さまざまな場面で応用することができます。重要なのは、現状を冷静に分析し、自社が保有する資源を最大限に活用することです。

  2. Affordable Loss(許容可能な損失)
    事前に許容できる損失額を設定し、その範囲内で行動することで、リスクをコントロールします。 失敗から学び、大きな損失を回避しつつ、試行錯誤を繰り返しながら、事業を成長させていきます。

    • 新規事業開発は、本質的に不確実性が高く、失敗のリスクが伴います。 しかし、事前に許容できる損失額を明確にすることで、過度なリスクを回避し、精神的なプレッシャーを軽減することができます。

    • 許容可能な損失額は、事業の規模やステージ、経営者のリスク許容度によって異なります。 重要なのは、損失額を金額だけで判断するのではなく、時間、労力、信用、機会費用などを含めた総合的な視点で検討することです。

    • 新規事業開発では、市場の反応を見ながら、段階的に投資を行い、リスクを最小限に抑えることが重要です。

      • 最初は、最小限の投資でプロトタイプを作成し、市場の反応を検証します。

      • 反応が良ければ、投資額を増やし、本格的な事業展開へと進めます。

      • 反応が悪ければ、損失を最小限に抑え、撤退 or 方向転換を検討します。

        Affordable Lossの原則は、新規事業開発だけでなく、投資、交渉、人間関係など、さまざまな場面で応用することができます。重要なのは、リスクとリターンのバランスを考慮し、自分にとって許容できる範囲で行動することです。

  3. Crazy Quilt(クレイジー・キルト)
    多様なステークホルダー(顧客、サプライヤー、競合他社、投資家、地域社会など)と連携し、共創します。 あらかじめ決められた計画に固執するのではなく、ステークホルダーを巻き込み、共に未来を創造していくことで、予期せぬ機会や資源を獲得し、新たな価値を創造することができます。

    • 新規事業開発においては、顧客との共創を通じてニーズを明確化したり、パートナー企業との連携を通じて新たな技術やノウハウを獲得したり、競合との協業を通じて市場を拡大したりすることが可能になります。

    • ステークホルダーとの相互作用を通じて、当初想定していなかったアイデアや方向性が生まれる可能性もあります。 これは、計画的なアプローチでは得られない、Effectuationならではのメリットと言えます。

      • ある化粧品メーカーが、新製品開発にあたり、顧客を招いたワークショップを開催し、意見交換を通じてニーズを明確化し、製品開発に反映する。

      • あるIT企業が、新規事業で必要となる技術を持つスタートアップ企業と提携し、共同で開発を進めることで、開発期間の短縮とコスト削減を実現する。

      • ある地域活性化プロジェクトにおいて、行政、企業、住民が連携し、それぞれの資源やノウハウを持ち寄り、地域課題の解決と新たなビジネス創出を目指す。

        Crazy Quiltの原則は、新規事業開発だけでなく、組織運営、地域活性化、社会問題解決など、さまざまな場面で応用することができます。重要なのは、多様な関係性を構築し、互いの強みを活かしながら、共通の目標に向かって協力することです。

  4. Lemonade(レモネード)
    予期せぬ出来事や失敗を、新たな機会に変えます。 不確実な状況下では、予期せぬ問題や変化、そして失敗は避けられません。Effectuation理論では、そのような状況を逆手に取り、新たな機会として捉え、柔軟に対応することで、事業を成長させていきます。

    • 新規事業開発においては、市場の変化、競合の出現、技術革新、予期せぬ顧客の反応、想定外のトラブルなど、さまざまな予期せぬ出来事が起こりえます。 これらを単なる「問題」として捉えるのではなく、「新たな機会」として捉え、柔軟に対応することで、事業を成長させることができます。

      • ある健康食品会社が、開発中の新製品に、想定外の副作用があることが発覚。しかし、この副作用を逆手に取り、新たな効能を持つ医薬品としての開発に方向転換し、成功を収める。

      • あるオンラインサービス企業が、競合の参入により、顧客数が減少。しかし、これを機に、顧客の声を丁寧に分析し、サービスを大幅に改善することで、顧客満足度を高め、競争力を回復する。

      • ある飲食店が、コロナ禍による営業制限で、客足が激減。しかし、これを機に、オンライン販売やデリバリーサービスを開始し、新たな収益源を確保する。

        Lemonadeの原則は、新規事業開発だけでなく、人生におけるさまざまな困難や試練にも応用することができます。重要なのは、ネガティブな出来事に直面した際に、どのように捉え、どのように行動するかです。前向きな姿勢と柔軟な発想を持つことで、困難を乗り越え、新たな成長を遂げることができるでしょう。

  5. Pilot-in-the-Plane(飛行機の中のパイロット)
    未来を予測しコントロールしようとするのではなく、自ら「飛行機の操縦桿を握り」、環境変化に柔軟に対応します。 まるでパイロットが、刻々と変化する天候や気流に対応しながら飛行機を操縦するように、起業家もまた、不確実な状況下で、自らの行動と決断によって未来を切り開いていく必要があります。

    • 新規事業開発においては、市場の反応、競合の動き、技術革新、社会情勢の変化など、さまざまな要因によって、当初の計画通りにいかないことが多々あります。

    • Pilot-in-the-Planeの原則は、変化の兆候をいち早く察知し、計画に固執することなく、柔軟に戦略を修正していくことを重視します。

    • そのためには、市場調査、顧客の声の収集、競合分析などを継続的に行い、状況を的確に把握することが重要です。

    • また、変化に対応できる組織体制を構築することも必要です。 例えば、権限移譲を進め、現場の担当者が迅速に意思決定できるようにする、部門間の連携を強化し、情報共有をスムーズに行えるようにする、といったことが考えられます。

      Pilot-in-the-Planeの原則は、新規事業開発だけでなく、企業経営全般、そして人生においても重要な考え方です。変化の激しい現代においては、過去の成功体験や固定観念に囚われず、常に状況を把握し、柔軟に方向転換を行うことが、成功への鍵となります。

2.2 VRIO分析

VRIO分析は、企業の内部資源に基づく競争優位を分析するためのフレームワークです。企業が保有する有形・無形の資源が、以下の4つの基準を満たすかどうかを評価することで、その資源が持続的な競争優位に貢献するかどうかを判断します。

  1. Value(価値)
    顧客に価値を提供し、企業の収益増加やコスト削減に貢献する資源か?

    • 高いブランド力、優れた製品品質、効率的な生産プロセス、顧客との強力な関係

  2. Rarity(希少性)
    競合他社が保有していない、希少な資源か?

    • 特許技術、独自のノウハウ、優秀な人材、希少な原材料へのアクセス

  3. Imitability(模倣困難性)
    競合他社が容易に模倣できない、または模倣にコストがかかる資源か?

    • 複雑な技術、長年の経験に基づくノウハウ、強力な企業文化、特許で保護された技術

  4. Organization(組織)
    企業はその資源を効果的に活用できる組織構造、プロセス、文化を持っているか?

    • 優れたリーダーシップ、社員のモチベーション、効果的な情報共有システム、柔軟な意思決定プロセス

新規事業開発においてVRIO分析を用いる意義

新規事業開発は、不確実性が高く、競争も激しい環境で行われます。VRIO分析を用いることで、限られた資源を効果的に活用し、競争優位性を築くための戦略を立てることができます。具体的には、以下の点が挙げられます。

  1. 必要となる資源の特定
    新規事業を立ち上げ、成功させるために必要となる有形・無形の資源を明確化し、VRIOの4つの観点から評価することで、競争優位性を構築するための重要な資源を特定することができます。

  2. 競争優位性の評価
    既存の資源や能力が、新規事業においても競争優位性を発揮できるかどうかを客観的に評価することができます。

  3. 資源の活用方法の検討
    VRIO分析の結果に基づき、既存の資源をどのように活用すれば、新規事業において競争優位性を築き、持続的な成長を確保できるのかを検討することができます。

  4. 新規事業におけるリスクの低減
    VRIO分析によって強みを活かした事業展開を行うことで、不確実性によるリスクを低減し、成功の可能性を高めることができます。

競争優位性を判断する

VRIO分析では、以下の4つの観点の評価結果に基づき、各資源・能力がどの程度の競争優位性を持ちうるかを判断します。

  1. 一時的な競争優位(Vrio)
    価値はあるが、希少性、模倣困難性、組織のいずれかが欠けている場合。

    • この状態では、すぐに競争優位性を失ってしまう可能性があります。

  2. 短期的な競争優位(VRio)
    価値と希少性を満たしているが、模倣困難性や組織が欠けている場合。

    • これは、競合他社に模倣されるまでの短期間のみ競争優位性を保てる状態です。

  3. 長期的な競争優位(VRIo)
    価値、希少性、模倣困難性を満たしているが、組織が欠けている場合。

    • 資源を活かしきれていない状態であり、組織能力を強化することで、持続的な競争優位性を獲得できる可能性があります。

  4. 持続的な競争優位(VRIO)
    4つの観点すべてを満たしている場合。

    • これは、長期にわたって競争優位性を維持できる理想的な状態です。

戦略の方向性を検討する

VRIO分析の結果を踏まえ、以下の様な戦略の方向性を検討します。

  1. 強みを活かす戦略
    VRIO分析で「持続的な競争優位」と判断された資源・能力を最大限に活用し、新規事業の差別化や競争力強化を図ります。

  2. 弱みを克服する戦略
    VRIO分析で「一時的な競争優位」「短期的な競争優位」「長期的な競争優位」と判断された資源・能力については、その弱点を克服するための戦略を検討します。例えば、希少性を高めるために新たな技術開発を行う、模倣困難性を高めるために特許を取得する、組織能力を強化するために人材育成を行う、などが考えられます。

  3. 機会を捉える戦略
    VRIO分析で特定された強みを活かし、市場の機会を捉える戦略を検討します。

    • 例えば、新たな顧客ニーズに対応した製品開発、新たな市場への参入など

  4. 脅威に対処する戦略
    VRIO分析で特定された弱みを克服し、競合や市場の脅威に対処する戦略を検討します。

    • 例えば、競合他社の模倣に対抗するための差別化戦略、市場の変化に対応するための事業ポートフォリオの見直しなど

VRIO分析とSWOT分析

これらの戦略の方向性は、SWOT分析でも検討することができます。しかし、SWOT分析は外部環境と内部環境を分析するフレームワークであり、個々の資源・能力が競争優位にどの程度貢献するかまでは分析できません。一方、VRIO分析では、資源・能力を4つの基準で評価することで、その競争優位性を持続的なものにするための具体的な戦略を検討することができます。

つまり、VRIO分析を用いることで、SWOT分析では得られない、より深い分析と、より精度の高い戦略策定が可能になるのです。

Effectuation理論との連携

Effectuation理論とVRIO分析は、一見異なる理論のように見えますが、両者を組み合わせることで、不確実性の高い現代においても、既存の資源や能力を最大限に活用し、競争優位性を築きながら、新規事業を成功に導く強力なフレームワークとなります。

Effectuation理論が重視する 「手持ちの資源」を起点としたアプローチは、VRIO分析による資源の評価と活用方法の検討と非常に相性が良いのです。

具体的には、以下の様に連携させることができます。

  1. Effectuation理論で「手持ちの資源」を明確化
    まず、Effectuation理論の「Bird-in-Hand(手中の鳥)」の原則に基づき、自社が保有する資源を洗い出し、その可能性を探索します。

  2. VRIO分析で資源を評価
    次に、VRIO分析を用いて、洗い出した資源を4つの観点(価値、希少性、模倣困難性、組織)から評価します。

  3. Effectuation理論で機会を創造
    VRIO分析の結果を踏まえ、Effectuation理論の他の原則(Affordable Loss、Crazy Quilt、Lemonade、Pilot-in-the-Plane)を適用することで、資源を有効活用し、機会を創造していきます。

    • 例えば、「Affordable Loss」の原則に基づき、リスクを最小限に抑えながら、実験的な取り組みを行う。

    • 「Crazy Quilt」の原則に基づき、顧客やパートナー企業と連携し、新たな価値を共創する。

    • 「Lemonade」の原則に基づき、予期せぬ出来事を逆手に取り、新たな機会として捉える。

    • 「Pilot-in-the-Plane」の原則に基づき、市場の変化に柔軟に対応する。

このように、Effectuation理論とVRIO分析を連携させることで、不確実性下においても、

  • 既存の資源を最大限に活用

  • 新たな機会を創造

  • 競争優位性を築く

  • 変化に柔軟に対応

しながら、新規事業を成功に導くことができるのです。


第3章 Effectuationに基づく新規事業アイデアの創出

不確実性の高い状況下では、従来の市場調査や分析に基づいた計画的なアプローチでは、有効な新規事業アイデアを生み出すことが難しくなります。そこで、本章では、Effectuationの5原則を適用し、既存の資源や能力を活かしながら、柔軟かつ創造的なアイデアを生み出す方法論を提案します。

3.1 Effectuationの5原則を適用したアイデア創出プロセス

  1. Bird-in-Hand(手中の鳥)
    まず、自社が保有する資源(技術、ノウハウ、人材、顧客基盤、資金など)を洗い出し、それらを活用できる新規事業アイデアを検討します。

    • 既存の技術を応用した新製品開発、顧客ニーズを捉えた新サービス創出、既存顧客基盤への新規事業展開などが考えられます。

    • この段階では、実現可能性や市場規模よりも、「今ある資源で何が出来るか」 という視点が重要です。

  2. Affordable Loss(許容可能な損失)
    各アイデアについて、許容可能な損失額を設定し、その範囲内で実行可能なアイデアを絞り込みます。

    • 時間、費用、労力などを考慮し、失敗した場合でも、事業全体に大きな影響を与えない範囲で、リスクをコントロールします。

    • この段階では、「最大のリターン」よりも、「許容できるリスク」 を重視します。

  3. Crazy Quilt(クレイジー・キルト)
    顧客、サプライヤー、パートナー企業、競合他社など、多様なステークホルダーを巻き込み、共創を通じてアイデアを具体化していきます。

    • 顧客インタビュー、ワークショップ、共同開発などを通じて、ステークホルダーのニーズやアイデアを収集し、新規事業に反映させます。

    • この段階では、「計画通りに進めること」よりも、「多様な意見を取り入れること」 を重視します。

  4. Lemonade(レモネード)
    予期せぬ出来事や失敗を、新たな機会として捉え、アイデアを柔軟に変化させていきます。

    • 市場調査の結果、当初想定していたニーズと異なるニーズが見つかった場合、それを新たなアイデアのヒントとして活用します。

    • 競合他社の参入など、予期せぬ状況変化が発生した場合でも、柔軟に戦略を修正し、新たな方向性を模索します。

    • この段階では、「問題を解決すること」よりも、「問題を機会に変えること」 を重視します。

  5. Pilot-in-the-Plane(飛行機の中のパイロット)
    市場や顧客の反応を見ながら、アイデアを柔軟に修正し、事業を方向転換していきます。

    • プロトタイプを作成し、市場検証を行いながら、顧客の声を収集し、製品やサービスを改善していきます。

    • 必要に応じて、ターゲット顧客や事業戦略を修正し、変化に対応していきます。

    • この段階では、「計画に固執すること」よりも、「柔軟に方向転換すること」 を重視します。

  6. ビジネスモデル・キャンバスへの落とし込み
    1〜5のプロセスで検討した内容を、ビジネスモデル・キャンバスに整理します。

    • 顧客セグメント、価値提案、チャネル、顧客との関係、収益の流れ、主要な資源、主要な活動、主要なパートナー、コスト構造の9つの要素を明確化することで、新規事業全体の構造を可視化し、関係性を整理することができます。

    • ビジネスモデル・キャンバスは、アイデアを具体化し、関係者間で共有するための有効なツールとなります。


3.2 新規事業アイデアの成長戦略

アンゾフの成長マトリックスをヒントに作成した
新規事業成長マトリックス(筆者作成)

Effectuationの5原則に基づき新規事業アイデアを創出した後、それをどのように成長させていくのかを考える必要があります。ここで役立つのが、アンゾフの成長マトリックスです。

アンゾフの成長マトリックスは、企業が成長するための戦略を、「製品」と「市場」の2つの軸で分類したフレームワークです。

  • 既存市場(現在、企業が事業を展開している市場)

  • 新規市場(現在、企業が事業を展開していない市場)

  • 既存製品(現在、企業が提供している製品・サービス)

  • 新規製品(現在、企業が提供していない製品・サービス)

この2軸を組み合わせることで、以下の4つの成長戦略が導き出されます。

  1. 市場浸透戦略(既存市場に既存製品で挑む戦略)

    • 顧客獲得のためのプロモーション強化、販売チャネルの拡大、価格戦略などが主な施策となります。

  2. 新製品開発戦略(既存市場に新規製品で挑む戦略)

    • 新製品開発、製品ラインの拡張、既存製品の改良などが主な施策となります。

  3. 新市場開拓戦略(新規市場に既存製品で挑む戦略)

    • 新規顧客層へのアプローチ、海外市場への進出、新たな流通チャネルの開拓などが主な施策となります。

  4. 多角化戦略(新規市場に新規製品で挑む戦略)

    • 新規事業の立ち上げ、M&A、異業種への参入などが主な施策となります。

新規事業のアイデアを、このマトリックスに当てはめて考えることで、どのような方向で事業を成長させていくべきか、具体的な戦略を検討することができます。

例えば、

  • 新規事業のアイデアが、既存技術を応用した新製品であり、既存顧客層をターゲットとする場合は、「市場浸透戦略」または「新製品開発戦略」が考えられます。

  • 新規事業のアイデアが、全く新しい技術に基づく新製品であり、新たな顧客層をターゲットとする場合は、「新市場開拓戦略」または「多角化戦略」が考えられます。

このように、アンゾフの成長マトリックスは、新規事業のアイデアを具体化し、事業化に向けた道筋を明確にする上で、有効なツールとなります。

3.3 アイデア創出に活用できる手法

Effectuationの5原則を適用する際には、ブレインストーミング、デザイン思考、顧客インタビューなど、さまざまな手法を組み合わせることが有効です。

  • ブレインストーミング
    自由な発想でアイデアを出し合い、多様な視点を取り入れることができます。

  • デザイン思考
    顧客視点で課題やニーズを捉え、共感に基づいたアイデアを創出することができます。

    • 特に、ジョブ理論 を用いることで、顧客が「何を成し遂げたいのか」(ジョブ)という根本的なニーズを理解し、そのジョブを解決するためのアイデアを創出することができます。

  • 顧客インタビュー
    顧客の生の声を収集し、ニーズや課題を深く理解することができます。


3.4 アイデア発想から市場検証までのプロセス

新規事業のアイデア発想から市場検証までのプロセスは、プロダクトマネジメント の考え方と非常に親和性が高いです。プロダクトマネジメントとは、顧客に価値を提供する製品やサービスを、市場に投入し、成長させていくための包括的な活動です。

  1. アイデア発想
    Effectuationの5原則を適用し、ブレインストーミングなどを通じて、多様なアイデアを創出します。

  2. アイデアの評価
    VRIO分析などを用いて、各アイデアの競争優位性や実現可能性を評価します。

  3. プロトタイプ作成
    選定したアイデアに基づき、プロトタイプを作成します。

    • プロダクトマネジメントにおいては、MVP(Minimum Viable Product) の考え方が重要です。MVPとは、顧客に価値を提供できる最小限の機能を備えた製品のことです。

  4. 市場検証
    プロトタイプを用いて、市場調査や顧客インタビューなどを行い、市場の反応を検証します。

    • プロダクトマネジメントにおいては、ユーザーテスト や A/Bテスト など、様々な手法を用いて、顧客の反応を分析します。

  5. アイデアの修正
    市場検証の結果を踏まえ、アイデアを修正・改善します。

    • プロダクトマネジメントにおいては、フィードバック を迅速に製品開発に反映することが重要です。

  6. 事業化
    修正・改善したアイデアを基に、事業化に向けて具体的な計画を実行に移します。

    • ここで言う計画には、ターゲット顧客の選定、マーケティング戦略(STP分析、4P/4C/7P/7C分析など)、価格戦略、販売戦略、プロモーション戦略、資金調達計画、人員計画、リスク管理計画など、事業化に向けて事前に検討してきた内容が含まれます。

    • これらの計画は、事業の規模や特性、市場環境、競合状況などを考慮し、策定する必要があります。

    • また、計画に固執しすぎることなく、市場や顧客の反応を見ながら、柔軟に修正していくことが重要です。

    • Effectuation理論の「Pilot-in-the-Plane(飛行機の中のパイロット)」の原則を忘れずに、常に状況を把握し、必要があれば方向転換を行うことで、不確実性に対応しながら、事業を成功に導くことができます。

  7. その他
    事業化した後のリスク管理、事業運営のためのチームビルディングやリーダーシップ、事業評価のためのKPI設定や事業の進捗管理、事業の成長戦略の策定など、考えるべき項目はまだまだありますが、今回はここに項目を示すだけとして詳細な記述は今後「新規事業の運営」のようなNoteで解説していこうと思います。

Effectuationの5原則を適用し、プロダクトマネジメントの考え方を踏まえながら、上記のプロセスを進めることで、不確実性の高い現代においても、顧客ニーズを捉えた、競争優位性のある新規事業アイデアを創出し、事業化を成功させる可能性を高めることができます。


第4章 VRIO分析による新規事業の評価

Effectuation理論に基づき、新規事業のアイデアを創出した後は、そのアイデアが実際に成功する可能性があるのか、客観的に評価する必要があります。VRIO分析は、アイデアの潜在的な競争優位性と実現可能性を分析するための有効なフレームワークです。

4.1 VRIO分析の4つのマトリックスによる評価

VRIO分析では、以下の4つのマトリックスを用いて、新規事業アイデアを評価します。

  1. Value(価値)

    • そのアイデアは、顧客にどのような価値を提供できるのか?

    • 顧客のニーズを満たし、彼らの問題を解決できるのか?

    • 市場に受け入れられるだけの魅力的な価値提案なのか?

    • 競合製品・サービスと比較して、どのような差別化ポイントがあるのか?

    • 収益性が見込めるビジネスモデルなのか?

  2. Rarity(希少性)

    • 独自の技術、ノウハウ、特許などを活用しているか?

    • 希少な資源や能力を持っているか?

    • 市場に類似の製品・サービスは存在しないか?

    • 競合他社との差別化要因は何か?

  3. Imitability(模倣困難性)

    • そのアイデアは、競合他社が容易に模倣できない、独自のアイデアか?

    • そのアイデアは、競合他社が模倣するのに、どれだけの時間やコストがかかるか?

    • 技術的な障壁、法的障壁、ブランド力など、模倣を困難にする要因は何か?

    • 模倣された場合でも、競争優位性を維持できるか?

    • 独自性の持続期間はどれくらいか?

  4. Organization(組織)

    • そのアイデアを実現するために必要な組織体制、プロセス、文化は何か?

    • 必要な人材、技術、資金などを確保できるか?

    • 組織全体で、新規事業を推進する体制は整っているか?

    • 社員のモチベーションを高め、新規事業に積極的に取り組める環境を構築できるか?

    • 変化に柔軟に対応できる組織文化があるか?

4.2 評価基準の明確化と客観的な評価

VRIO分析を行う際には、各マトリックスにおける評価基準を明確にすることが重要です。例えば、「価値」を評価する場合、「顧客満足度調査で80点以上」、「競合製品と比較して価格が20%以上低い」といった具体的な基準を設定することで、客観的な評価が可能になります。

また、評価を行う際には、複数の担当者による評価、外部専門家による評価などを実施することで、評価の客観性を高めることが重要です。

4.3 潜在的な競争優位性と実現可能性の分析

VRIO分析の結果を総合的に判断することで、新規事業アイデアの潜在的な競争優位性と実現可能性を分析することができます。

  • 競争優位性
    VRIOの4つの基準を満たす項目が多いほど、競争優位性が高いと考えられます。特に、「希少性」と「模倣困難性」が高いアイデアは、持続的な競争優位性を築く可能性が高いです。

  • 実現可能性
    「組織」の項目で高い評価を得ているアイデアは、実現可能性が高いと考えられます。組織体制、プロセス、文化などが整っていない場合、アイデアが優れていても、事業化に失敗する可能性があります。

4.4 競合分析へのVRIO分析の活用

VRIO分析は、自社の資源・能力を評価するだけでなく、競合他社の分析にも活用することができます。競合他社の資源・能力をVRIO分析の4つの観点から評価することで、以下の様な情報を得ることができ、新規事業戦略の策定に役立てることができます。

  1. 競合の強みと弱みの把握
    競合がどのような資源・能力を強みとしているのか、逆にどのような弱みを抱えているのかを分析することができます。

  2. 競合の戦略の予測
    競合がどのような戦略をとってくるのかを予測することができます。

  3. 自社の戦略との比較
    自社の戦略と競合の戦略を比較することで、自社の戦略の有効性や改善点を検討することができます。

  4. 模倣の可能性の評価
    競合が自社の資源・能力を模倣してくる可能性を評価することができます。

  5. 差別化戦略の検討
    競合との差別化を図るための戦略を検討することができます。

VRIO分析の結果を踏まえ、アイデアの潜在的な競争優位性と実現可能性を分析することで、どのアイデアを事業化すべきか、どのアイデアを修正すべきか、どのアイデアを諦めるべきかを判断することができます。


第5章 VRIO分析に基づく新規事業戦略の策定

VRIO分析によって新規事業アイデアの潜在的な競争優位性と実現可能性を評価した後は、その結果に基づき、具体的な戦略を策定する必要があります。本章では、VRIO分析の結果をどのように戦略に結びつけ、不確実性に対応しながら新規事業を成功に導くのかについて解説します。

5.1 VRIO分析結果の活用

VRIO分析の結果は、新規事業戦略の方向性を決定づける重要な情報となります。

  • 強みを活かす
    VRIO分析で「持続的な競争優位」と評価された資源や能力は、新規事業の大きな強みとなります。これらの強みを最大限に活かす戦略を策定することで、競争力を強化し、市場での成功確率を高めることができます。

  • 弱みを克服する
    VRIO分析で「一時的な競争優位」「短期的な競争優位」「長期的な競争優位」と評価された資源や能力は、新規事業における弱点となります。これらの弱点を克服するための戦略を検討することで、競争優位性を強化し、持続的な成長を可能にすることができます。

  • 機会を捉える
    VRIO分析で特定された強みを活かし、市場の機会を捉える戦略を検討します。

    • 例えば、新たな顧客ニーズに対応した製品開発、新たな市場への参入など

  • 脅威に対処する
    VRIO分析で特定された弱みを克服し、競合や市場の脅威に対処する戦略を検討します。

    • 例えば、競合他社の模倣に対抗するための差別化戦略、市場の変化に対応するための事業ポートフォリオの見直しなど

5.2 具体的な戦略の検討

VRIO分析の結果を踏まえ、以下のような具体的な戦略を検討します。

  • 資源の獲得・強化

    • 不足している資源を獲得するための戦略

      • 例:必要な技術を持つ企業との提携、M&A、人材採用

    • 既存の資源を強化するための戦略

      • 例:研究開発投資、人材育成、設備投資

  • 差別化戦略

    • 製品・サービスの差別化

      • 例:独自の機能、デザイン、ブランド、顧客体験

    • 価格の差別化

      • 例:プレミアム価格戦略、低価格戦略

    • 流通チャネルの差別化

      • 例:独自の販売チャネル、オンライン販売

  • 市場参入戦略:

    • ターゲット市場の選定

    • 参入タイミング

    • 参入方法

      • 例:新規参入、提携、買収

5.3 不確実性への対応

不確実性が高い状況下では、事前に綿密な計画を立てることよりも、変化に柔軟に対応できることが重要になります。

  • アジャイル開発

    • 短期間で開発サイクルを回し、顧客からのフィードバックを反映しながら、製品やサービスを開発していく手法。

    • 不確実性の高い新規事業開発に適しています。

  • リーンスタートアップ:

    • 「構築 - 測定 - 学習」のサイクルを繰り返すことで、顧客ニーズを検証し、無駄を省きながら、事業を成長させていく手法。

    • リスクを抑えながら、新規事業を開発していくことができます。

5.4 Effectuation理論との統合

VRIO分析に基づく戦略策定においても、Effectuation理論の5原則を意識することが重要です。

  • Affordable Loss
    あらかじめ許容できる損失額を設定し、その範囲内で事業を展開することで、リスクをコントロールします。

  • Crazy Quilt
    多様なステークホルダーと連携し、共創することで、予期せぬ機会や資源を獲得します。

  • Lemonade
    予期せぬ出来事を逆手に取り、新たな機会として捉え、柔軟に対応します。

  • Pilot-in-the-Plane
    市場や顧客の反応を見ながら、柔軟に戦略を修正し、事業を方向転換します。

VRIO分析とEffectuation理論を統合的に活用することで、不確実性に対応しながら、競争優位性を築き、新規事業を成功に導くことができます。


まとめ

今回は、不確実性の高い現代において、新規事業開発を成功に導くためのフレームワークとして、Effectuation理論とVRIO分析を組み合わせたアプローチを提案しました。

従来の新規事業開発は、綿密な市場調査と予測に基づいた計画的なアプローチが主流でした。しかし、VUCAの時代と呼ばれる現代においては、外部環境の変化が激しく、予測が困難な状況下で事業を展開していくことが求められます。

Effectuation理論は、そのような不確実な状況下においても、起業家的な発想と行動によって、新たな機会を創造し、事業を成功に導くための理論です。

  • 「Bird-in-Hand(手持ちの資源)」を起点に、

  • 「Affordable Loss(許容可能な損失)」を設定し、

  • 「Crazy Quilt(多様なステークホルダーと共創)」し、

  • 「Lemonade(予期せぬ出来事を機会に変え)」、

  • 「Pilot-in-the-Plane(環境変化に柔軟に対応)」

することで、不確実性を乗り越えることができます。

一方、VRIO分析は、企業の内部資源を分析し、競争優位性を特定するためのフレームワークです。

  • 「Value(価値)」「Rarelity(希少性)」「Imitability(模倣困難性)」「Organization(組織)」の4つの観点から資源を評価することで、

  • 持続的な競争優位性を構築するための戦略を策定することができます。

Effectuation理論とVRIO分析を組み合わせることで、不確実性の高い現代においても、

  • 既存の資源を最大限に活用し、

  • 新たな機会を創造し、

  • 競争優位性を築き、

  • 変化に柔軟に対応

しながら、新規事業を成功に導くことができるのです。

今回提案したフレームワークは、新規事業開発だけでなく、既存事業の改善や新市場への進出など、さまざまな場面で応用することができます。

不確実性の高い現代において、Effectuation理論とVRIO分析を活用することで、企業は、より創造的で、より競争力のある、より持続可能な事業を展開していくことができるでしょう。
皆さんの、新規事業開発や業務改善の参考になれば幸いです。


今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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