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2022年3月の記事一覧
博多唐人町の記憶 2006年11月4日の画像を通してそれよりも遠いはるかな昔が見える
2006年に執筆された私の母のエッセイから引用
「四十年近く前、私の一家は九州博多に住んでいた。夫が勤める会社の社宅だったその家は、博多湾から近く、海に出れば能(の)古島(このしま)がすぐ眼の前に浮かんでいた。作家の檀一雄が晩年二年ほど住んだという島である。
(中略)
途中、住宅街への曲がり角に一軒の駄菓子屋があった。ここで息子は必ず身を乗り出して「ぎゅうにゅう、ぎゅうにゅう」と店の中