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万能な工場機械~高速自動化とその対極 +

 【仕事の合理化・省力化】を目論む際に筆頭として挙げられる【自動化】というものは、

人の手によって行なっている現状業務が、あまりに単純作業であるから等、機械やプログラムによって代替しても差し支えがないような場合に、そのような体系への切り替えを目論む

ということであって、

既存のソフトやツールを購入・導入すると何かしら役に立つだろうから、との期待で【手元に置くことから始める】という捉え方は、多くの場合有効な結果には繋がりません。
⇒よそで使っている自動化機械に感心している場合ではありません🙅

 一段深く言えば、その【現状業務にムダは無いか】や【顧客満足を効果的に生み出せているのか】を吟味するのが先にすべきこと、なのですが💧

 

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 さて、
 皆さんは「工場見学」に行ったことはありますか?
 当方は一昨年、日清食品の『インスタントラーメン🍜発明記念館』を訪れました。そこの話ではないのですが、テレビの情報番組でも、思わず「へぇ~」と言ってしまうような驚きの技術が紹介されているのをよく見掛けます。

〔自動化・高速化の追求〕
〔異物混入撲滅のための仕掛け〕
〔品質維持を可能にするチェック機能〕等といった要素です。

 以前紹介されていたのは、
①(マヨネーズ工場で大量に使用する)卵割り機 と、
②(お弁当等に添えられる)タレビンへの醤油充填方法
でしたが、驚愕のすぐ後に落胆にも似た”オチ”が付いていました😲

 

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 ①は、とにかく超高速なのです!【製造ライン】を想像されると思いますが、その工程で、〔卵をセット~叩いてヒビを入れる~割る~器で受ける~白味を取り除く〕の流れが見事にこなされていく様子は圧巻です🚅

 

 意外に感じた、と言うか呆気にとられたのはその次の工程。

 先ほどよりは遅いピッチなのですが、ラインが流れている傍らに人が立ち、動体視力をフル稼働しながら、個々の器に目を光らせています。それは何をしているのか?

 --- 「卵の殻が混入していないかのチェック/もしあれば取り除く」というものでした😓

 

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 ②は、素人には想像できないような「科学的思考」によって発案された方法です🙄

 〔蓋が開いた状態のタレビンを”醤油の池”に大量に投げ入れる~そこを一度真空密閉する~元に戻した際には、圧力の関係で容器内が醤油で満たされている〕という見事な出来栄えでした👏

 でも、その後にオチがありました🤣

 先ほどまでの豪快な一括処理とは打って変わって、一つひとつに対して手作業で行なう〔キャップ締め〕の工程があるのでした😓
⇒ご自身が行なう場面を想像してみてください。

 

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 双方ともに何ともハギレが悪いです。そこまでできたのに、何故、残る”人力”工程に関し、もっとマシな自動化手法が導入されないのか、充分な追求/追究をしたのか、疑念を抱かざるを得ません。
 今や様々な高性能センサーがありますし、②の蓋締めについても自動化を諦めるほどの特殊性は有していないと思います。単なる導入コストの問題かもしないですし、調査はしていないのですが、中途半端な合理化でもったいない、というのがテレビで観た感想です。

段階を踏む改善計画の途中で、順次領域を増やしていくのならばそれでもいいのでしょうけれど、部分的なものだけで「すごい!」と感心しているのでは残念ですね😓

 『AIの導入が進むとあらゆる工程が自動化されるが、最終のチェックは人の目で』などという件(くだり)を耳にすることがありますが、何か違うような気がします😎
 それにより、少なくない人が〔納得〕や〔感心〕で満たされる実状があるのかもしれませんが、《チェックが必要な「ヒトの有用度」がそもそも高いことを機械にさせているの!?》といった本質思考ができる人にとっては、その”アピール”は【品質保全の信頼性を高めている】との評価には到底至りません🙅

 

 「より前のフェーズですべきこと」を認知していない面々に理解させるのは、クリエイティブな改善アイデアを生み出すよりも難題です💦

 本稿の主題の一つは、(中途半端な)事例を見聞きして感心しきりになってしまうという多勢の態度(評価)への違和感が、なかなか払拭できそうにありません😇

+++ ちなみに、ジャンルや領域は異なるものの、当方のワークではそのような改善懸案に対し執着を持って取り組んでいます✌

 

 

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