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本質よりも〔好み〕を掲げて空転するデザイン

 モノゴトの評価をする際、
・〔主観〕を取り込んでよい(≒感性を活かす)場面
と、
・そのような〔個人の好み〕を前面に出さず〔本質〕を充分適確に捉えなければならない事案
とがあります。こと、仕事等で成果や品質を上げたい場面において。

 需要伸長の予測が絡んだりするような拡販戦略の類等、”お堅い”領域の話は別として、末端の労働者においても充分に関わりがあるような《簡易なルーチンワークをどうこなすか》の事例だと捉えてください。
 効率よく(あるいは、一労働者としては”楽に”)仕事をこなすために《広い意味での最善の方法》を模索したいわけですが、管理者に「言われるがまま」に盲目的になるのではなく、多少の〔意見〕〔要望〕や〔理想〕の気持ちを抱くことも少なくないでしょう。

 例えば、事務仕事において💻
 PC上で、何らかのアプリケーションの類を使用するという立場(役務)だとして、その中の仕様についての検討。社内の情報システム部門が開発/構築を手掛けているので、不適合な要素がもしあれば改修し、必要に応じてアップデートすることが可能です。

 貴方にとっても、最も馴染みやすいようにと、この『note』画面のイメージ例で以下展開します。

 

 白抜きのハートマークがあり、そこをクリック/タップすることで赤塗りのハートマークに変える

 皆さん全員がご存知のように、これが【スキを押す】という動作ですね。

 

 この現在の仕様について、画面デザイン担当に

『(自分は)この赤色よりもピンク色が良いと思うので変更してくれないか』

のような”要望”を挙げたりしますか?

 

 もし全員に《『スキ押し』した後に変化する色付けについて、赤とピンクとどちらが好みか?》というアンケートを行なえば、拮抗とまでは言わないまでも「ピンク票💗」もそこそこ集まるかもしれません。

 ただこの話、

本質思考が一切無い

わけです。

好みや主観にすぎない

 
という論点を的確に捉えることが肝要です☝

 

 何せ、本質に基づいていない「変更要望」ですから、10人のユーザーのうち9人という多数が「ピンクが良い」と言ってるぞ!という数の論理でもありません。
~そうなれば「残り1人のも尊重すべき」とか言い出すのか? と差し込む人もいるでしょうが、少数意見が云々という着眼ではなく…

 

 例えばもし、ハートを押した際のアイコンの変化が

💔

 
のように、だれがどう見ても異なる印象を与えるような仕様なのであれば、改めるべきでしょう。誰も異論無いでしょうし、本質に沿った「改修対象」だと評価されます。
~上記例はそんな論点ではありませんね

 

 また、〔主観〕由来の要素を迎合してしまうと生じ得るマイナス要素は多層的です。

しばしば唱えられがちな論点:
開発者側の意向ではなくユーザーの声を取り入れるべきだ!

 表面上では、たしかに/ごもっとも なのです。
 その論調の妥当性の検証を深めるの本提起ではありません🙅‍♂️
~というのも、ちなみに、《開発者側の意向》と書きましたが実はそれは不適切な表現で、決して《開発者側の好み》ではなくてあくまで《本質に基づいた開発者による着地点》ですので⚠

 あくまで『現在のユーザー』のうちの”声の大きな人”が強く主張したところで、人の入れ替わり等でいずれ「赤を推す人」が主流になったらまた変更したらよい、のような妙な寛容性や融通を”臨機応変”と言ってしまうのも筋違いだと思います。

 好みや主観に由来する〔意見〕に靡くとはそういう空転のムダへの認知から遠いままだ、ということを意味します。

 

 さらに、本来、ICTの仕様変更の工数の大きさも考慮されるべきところですね。今回はその要素を抜きにした〔本質〕要素のみで述べてきましたが、上記のような”要望”は、概ね情報システム系〔知財価値〕への評価力が弱い人から発せられがちです。
~自ら手を動かすことがある立場の人ならこのような「右往左往」の馬鹿さ加減を身に染みて掴んでいるため、”振り回し”を差し控える心得を持っている傾向にあります。

 本質不在の主観にすぎない『方針』提起に左右される活動軸のブレ…多くの仕事現場において、その”気づき”に至っていない潜在的な《低生産性》《品質低迷》要因になっているおそれがあります。
 

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