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ケーキ店で受ける質問のデザイン《後編:時間》 +

 「余計な言葉」は省き、他方で「有効な言葉」はケチらずに添える、という心掛けをバランスよく持ちたいもの、というお話の続きです🍰

 ケーキ🍰を買う時、店員にいつも訊かれること
--- 「お持ち帰りのお時間はどのくらいでしょうか?」。
 でも、違う表現を用いている店もあります
--- 「冷蔵庫までのお時間はどのくらいでしょうか?」。

 これら二種類の表現に差はあるでしょうか?一般客にはほぼ同じに聞こえるでしょう。そして、後者の方が「配慮が深い」、と言われてもおそらくピンとこないでしょう。むしろ「耳馴染みがなくて反応しにくいから変だ」と感じるかも知れません。
※質問の主旨は保冷材の量決定にあることはご存じの通りです

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会話・確認の要点は、あくまで

「冷蔵庫に入れられない時間を最小限にすべきで、その間の高温(常温)状態を保冷剤で緩和しようと目論むが、次に冷蔵庫に戻せるのはいつか」

です。
 店側が重んじるべきことは、「商品の品質を保ちたいので早めに冷蔵庫に入れてください🙇」とお客さんにお願いする気持ちです。

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 昨日upした前編 :ケーキ店で名前を聞く理由(リンクはコチラ) 及び今回の例のように、「可能性まで充分に考慮して言葉を選んで質問する」のは極めて高度なことである、と気付きます💡


 ここでの要点は2つあります。

 まず、「工夫」を追求する取り組みには”終わりがない”ということです。
 「これで充分だろう」と考えてしまう完成度の高い慣習的な言動であっても、まだまだ改善の余地があるということです。

 2つ目は、ある程度の良識のある人にとっては、前回の”名前”の事例話を聞くと「それくらい常識でわかるだろう」との決め付けをしてしまう傾向があります。この例の場合、戸惑ってしまって瞬時に答えられない人が馬鹿なのではなくて、しばらく考えるのにはちゃんとした理由があるのです。それを”させない”のが、本当に行き届いた顧客サービスを提供できている店、と評価できるのではないでしょうか。

 今回、もし流し読み風になってしまった場合、「”お作法”について言及した回」と捉えてしまわれるかもしれませんが、それではあいにく早合点です。当方は”礼儀作法を指導するプロ”のような人ではありません。
 「ありきたりな一つの答えを出そうとする」のではなく、本質をついた工夫の追求心を持てるか否か、という提起です。

 

 

 

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