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和泉とし
2021年11月13日 18:39
薄暗い霧近づいてみれば幸せの扉がそこにありました扉を開けばその中には青空が広がって心は晴れるよう扉をゆけば真っ逆さまに落ちましたどこまでも落ちましたそして体は沈んでく深い海息が苦しいよ目を開くとひどい夢を見た午前5時この日常で良かったそう思った朝
こくびゃく
2021年8月23日 21:54
愛しい僕の心臓を、この手で握りつぶした美しさとか何とか僕に取り込まれる栄養でしかない静寂に狂わされている騒音に生かされているそんな事実は知りたくなかった全ては説明できてしまうそのうち纏まって本屋に並ぶ空白に耐えられないから夢、ゆめ、夢聞こえない声が聞こえる誰かが僕を犯している僕が罪を犯している音がするナイフを突き立てたくせに被害者ヅラして血を見て泣いて吐いている
矢口れんと
2021年8月5日 09:55
「暁」 藍色の空を塗り替える罪 夜の女神に恨まれぬよう 平穏な無の去り際を 誰も惜しむことのないように わたしはわたしを祓うため 飾り立て 世界の始まりに沐浴をする まず目を覚ましたのは深海のクジラ 風が騒いで 遠く白波が沸き立つ くすぐられ はだけていく 白い衣 繰り返される羞恥の染みに 雪雲のパフを撫でつけられて 逆上せた 息吹が漏れて広がり
2021年7月17日 19:37
高い空へ上がる入道雲暑い太陽が命を照りつける蝉の声鶯の鳴き声顔には汗が流れてて水筒の湧き水を飲んだら真夏のような命の喜び感じてる全身でいまほかに何も求めない
2021年7月11日 17:15
夕刻の峰々が少年時代の記憶のふるさとに重なり見える夏の空暑い日遊び終えた帰り道夕涼みの子守歌歌う祖父の微笑みと共に聞く孫たちの赤ほっぺ茜の峰々に穏やかな日々が蘇る今日の草むらの帰り道何度も振り返る茜の峰々を少年の夏の思い出を
2021年6月7日 22:59
晩春のころと初夏のころふたつの季節が重なってたんぽぽが綿毛になったとき初夏の風が吹き綿毛と一緒に春をさらっていくんだよれんげの花が咲く上を綿毛が飛んでゆく空へと来る夏はみんな見てるけど去る春は誰も見ていないそれが悲しいから私は綿毛のゆく空を見ていようと思う
2021年6月21日 19:01
静かな月夜川辺の花が風に揺られて散りました花びらたちは光る水面に浮かび星空に見守られ遠くの国へ流れてゆきますきれいな幸せのあるあの国へその向こうの遥かな国へと導かれ花びらたちは無垢な命に清められ静かな光になる初夏の夜月の夜に舞う夢うつつな蛍はいつかの花びらたち
2021年6月29日 17:22
渓谷の中静かな石の上に座って森の声が来るのを待っている小さな喜びに生きたい生きていることを感じたい翔ける風運んでくるその声に命は喜ぶ石の上の静かな私いま森とともに呼吸している
2021年6月14日 00:40
風が止んだ世界で獣になっているその異質さが酷く美しい記号や方程式じゃなく君の心音が知りたい心に染まった奥の奥、そこにある歪んだ音が聞きたい滝のような情熱を空気が太陽に吸い込まれ無色透明それと僕は混じり合えなかった零れ落ちる豊かさは僕の体温を奪っていく木々が鳴らす不可解は弦楽器のようだ吹き飛ばせた透明な無限を思い出すこびりついて離れない夢の夢
壱貫亨治
2021年6月22日 17:32
それなりに必死だったかなそれ以上に適当だったかな自分を認めるために他人の言葉を欲しがって自分を守るために他人の心をバカにして若くもないのに青二才喜寿でもないのに老ぼれて爪やら髭やら伸びるのが生きてる証左と鏡越し目が合う手前の呆れ顔おいおいお前さん少しは真面目に生きてみろそれとも何か今更お前見捨てた夢でも拾うのかそれならそれで構わんが無駄と徒労に明け暮れた唯一無二
2021年6月20日 07:01
明日の事など門外漢今日の結果と知れば良し初めて会った日の事を変わらぬまんま覚えてる先の事など言いたかないけれど言葉が其処に在る触れ合う時間のゆらぎには覚える事が増えて行き連なる日々の散漫に生きてる事を思い出す細かい事は気にしないそれも含めて約束だ遠くて近くに在るものを愛しい想いが連れて来る容易いくらい当たり前それが波間の砂粒だ飾りひとつも無くて良い
2021年6月18日 17:11
求めた向こうに光はある叶わぬ夢は星になるそんな夢の数だけ夜空の星は光る今日もひとつ夢が星になります夕日が沈み幻想的な山の端が浮かぶころ農夫の子供が一番星を探して祖父母の幸せを祈るころに
2021年6月17日 08:02
見上げる月は分離して並行世界の夢を見る愛する人の傍で何処かの僕も生きていて羨みよりも祝福を互いの直ぐなる想いさえ綺麗事だと説き伏せる僕の性根はオポジション力になりたい気もすれば助けて欲しいと仰いだり声無き声の存在に僕の情緒はミーイズム見るもの全てが分離して不安を心の依代にうんざりしながら愛してる此方の僕も生きていて
2021年6月14日 17:13
空が病んでいる簡単なことさ物質的なことに夢中になってみんなが空を見上げなくなったからそれだけの話さ瞳に映る空を見つめている心空を眺めて心を満たしてゆけばこの空はきっと本当の空へと蘇るそう信じているよ