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最近の記事

泥酔

幸せを望んでいて 今、幸せと感じられる事は 何よりも尊いことなのに 幸せだと、満足してしまっているから、 将来のための頑張る が、 できなくなってしまっている 怠けているだけなのだけれど、 今日も明日も なんとなく幸福で なんとか、なってしまっていて 描いた夢も 決めたはずの覚悟も 壊したかった現状も 柔く、溶かされて 足元が温かい程度になってしまった もっと溺れていたいのに あんなに願って望んだのに 夢なんて やっぱりただの泥水じゃないか 幸福を感じるほど こぼれ落

    • 月夜に

      今日も昨日も、無駄にした。 自分の所為な だけ だけれど 悪意が触れた が、 それよりも 至極真っ当で純粋な指摘の方が 自分に向けられていなかったとしても 鋭く痛い所に突き刺さっている もうなんだか、嫌になってしまう 分からない 好きと嫌いも 僕と君と世界との違いも 何よりも大切なはずの筆を 握り潰してしまいそうになる まだ、僕は 夢をみれているだろうか こんなぼやかすような、曖昧な 世迷言で 世界を分かれるだろうか

      • 音を止まして

        言葉を溢すほどに 矛盾していく 本心を隠したいのか 本音と理想がズレているのか 認めたくはないが この弱音たちが本心なのだろうか 強くありたいと、願うほど 叶えたい未来が鮮明になるほど 弱く脆くなっていく 精一杯の去勢を張った 誰にも負けたくなかったから 誰にももう心配をかけたくなかったから 誰かと笑顔になるたびに 心が冷えていくようで 僕だけが ずっと笑えないままでいる あの日の僕が 救われないままでいる 温もりを掬えないままで 座り込んでしまっている

        • 青空の贖罪

          華やかでも 響き届く声でも無くて 記憶にすら残らないような こんな凡庸な声で 君を振り向かせることなんて できないと分かっているのに 分かってしまっているのに どうして 諦められないのだろう どうして 今日も憧れてしまうのだろう 弱気だと、笑われるだろうが 努力する程に 平凡さが身に染みていく 大丈夫なんて言わせないで そうじゃないんだ、 ばかり探してしまうから この先は明るいと 理解している。 諦めるくらいなら、 こんな人生に意味はなかった と、心の底で思っている。

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          社会性

          ひとりぼっちで構わないと、 思えてはいるけれど  やっぱりどうしても寂しくなってしまう まあ、きっと誰といても 僕は寂しさから逃れられないのだろうけど 嘆く割に その渦中に居続けるのは、どうして 変わろうとしないのは、どうして 嫌いだ、不幸だと見せる割に 笑えてるじゃないか 人と関わって 揉まれるけれど、弾き出されはせずに 社会の中で生きていける君が 不快で、 羨ましくて、 疎ましくて、 輝いてみえる どこまで行けばいいんだろう あの帰り道の続きを、僕だけずっと歩い

          人に悩みを相談できない

          頼ってなんて、簡単に言うけれど どんなに辛くて苦しくて どうしようもなくて 助けて欲しくても  どうしても 人に悩みが話せなくて それは、 不信感が拭えないから 弱みを見せられない程に弱いから かと思っていたけれど なんだか違うかもしれない。 そもそも、解決してほしい訳ではなくて このぐちゃぐちゃを なんとかしてほしいとは思うけれど、 誰かにしてもらった整理整頓や 提示された解決策は 結局、自分には馴染まなくて 使いこなせない きっと、自分で答えを見つけるのが 楽で

          人に悩みを相談できない

          イデア

          こんな言葉じゃ何も言えていないのに こんな言葉だけじゃ死ねないのに 美しくもなくて 本質的でもなくて 何も表していなくて 言葉はいつも沈黙未満である こんな言葉じゃ満たされないのに こんな言葉じゃ眠れないのに こんな言葉じゃ君の気を引けないじゃないか どうしてくれるんだ 幸せなはずなのに ずっと、心が満たされなくて 身体の中がからっぽで 笑い合うほどに どんどん、乾いていくようで ただ、僕を見て欲しいだけで 言いたいことも、聞いてほしいことも 別にないのに 普遍的で絶

          幸福論

          投げ打ってしまおうかと 思ってしまう程の悩みも 案外、 ふいに風が吹くように ふわりと この身の中から吹き飛んでいく 久しぶりだな こんなにも穏やかなのは こんな心地でずっと生きられたなら もう少し、息がしやすいだろうね この安穏とした日々が 長くは続かないことは もう十分過ぎるほど 経験由来で理解している 皮肉にも、 そんな安寧を続けたくて 無理に波を鎮めようとすれば 祟りかのように、 荒れていくばかり だから、 遠回りにも見えるが、 落ち着いて理性的に 病んでし

          正義論

          ポツリこぼされた嫌いに 浅はかな同調が重なって まるで大悪党かのようになりました こんな私刑が許されてはならない 正義を騙ったって それは秩序を乱す行為でしか無い 法も絶対的に平等ではないが ひとりから始まる私刑よりかは 平等であろう 規則も何も無く 個々の裁量に委ねられている現状は もはや、民衆による独裁だ

          不明瞭なままで

          曖昧な言葉ばかり紡いで 絶対的に明日が保証されていると 愚かしい勘違いをしている この強迫的な焦燥を 夢と呼ぶのなら、 それは、想定とあまりにも違っている ゆるやかで穏やかな 微睡みに 睡蓮が浮かんでいる そんな美しいまま 溶けてしまえたらいいのに なんて、気持ちが半分と 激しすぎる夢に焦がされる日々が 興奮で心地よくて堪らない という気持ちが、半分 そんな混濁が きっと、僕そのものなのだろう 都合の良いように改変して 根拠も、言葉もデタラメなのに それっぽく定義

          不明瞭なままで

          楽しい、すら

          その瞬間の楽しいが強ければ、強いほど 好きになってしまうほど、 寂しいが強くなる それに耐えられるだけの満足を 他に持ち合わせていないから その楽しい瞬間や好きな気持ちごと、 手放してしまいたくなる とても、大切なのに とても、大切にしたいのに 始まってもいないうちから その後を怖がって 閉じこもってしまう そして、ただ 寂しいが溢れていく 人を信じられなくなって 関わらないのはとても楽で そのまま来てしまった結果 楽しいの過ごし方も 好きな気持ちの抱え方も 何もかも 分

          楽しい、すら

          風船

          ひとりぼっちは、やっぱり寂しくて 耐えられるほど、強くないから あなたがいいのに あなた以外でもいいや なんて思ってしまう 大丈夫なんかじゃなくて 自分のことすら 見えなくなっていく 悩みに満たない しにたいは、 一体、どうすればいいんだろう いつまで、湧いてきてしまうんだろう こんなに泣き虫なのに 泣かないと決めてしまったあの日から 呪いかのように、 僕からその決意が消えない 悩みなんてなさそうと言われたくて その方が楽で なにも不都合なんかなかったはずなのに 膨れ

          放課後の独白

          救えなかったという後悔が じっとりと心を濡らしていく そんなことは漏らさないけれど もっと、ちゃんと 話を聞いてあげれたら 違った未来を 見せてあげられたのかもしれない と、柄にも無いことを思ってしまう そんな後悔は杞憂だったかのように 君は鮮烈で 逞しく、自らで輝いていた 救いなんて言葉とは 無縁かのように振る舞って そんな君に、 導く大人としてではなく、 ただ1人の人間として 惹かれていた 輝かしい未来を 泥臭く、貪欲に求める その執念ともいえる情熱に 心が浮き立っ

          放課後の独白

          神格化未満

          嘘ばかり吐いた それなのに、理解されないと嘆くのは とても身勝手だった 嘘を重ねて 自分ですら騙されて 美化よりよっぽどタチの悪い 都合の良い妄想をしている 嫌いが増えていく 誰も愛しちゃくれないなら いっそ 縛り付けられて、何もかも忘れたい 愛情も罵詈も ぜんぶうけとめるから 僕の神様になって 僕を攫って

          神格化未満

          道草

          いつからか 道を外れてしまっていたようで 躓いたあの道も もう綺麗に舗装されたみたいなのに 僕は まだあの日からずっと 歩き方すら分からないままで しゃがみ込んで 俯いて ただ、時間だけが過ぎていた 止まない足音が 心音と重なった ぼんやりとした焦燥感は 苦痛だけれど、 確かな原動力だった

          溜まり場

          雑多な、けれども最低限の秩序はある 密やかな拠り所であったはずのそこは、 すでに存在意義を失っていて もはやただの荒地と化していた 僕が清廉になったのか 程度が下がったのかは分からないが 大きく、広くなってしまうと 理解し合えないのは仕方がないんだろうね それにしても酷すぎるとは思うが すこしだけ、 優しくなれたならいいのにと思いながら 自分には関係は無いと ただ、その地を去った薄情者だ ほんの少しの違和感に 憎悪という名を付けた そうしたら、全てが憎く見えてきた 感情