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Flavors

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いつも馴染みの食材たちに、くだものやスパイス、ハーブ、薬味や自家製の調味料など、香りや風味をまとわせることで生まれる変化の可能性や面白味のこと。 忘れずに書きためていこうと思いま… もっと読む
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#コンポート

新生姜のコンポート

新生姜のコンポート

歳を重ねると、
今日は何ともなくて身体が軽い!という日より、なんだかここが気になる、なんとなくしんどい、なんて日が少しずつ増えてきた、と気づき始めました。
気象病には無縁だったつもりが、雨の前日になると時折頭が痛んだりすることも。
最近は夏バテだけでなく、秋バテに梅雨バテまで耳にしますが、
そのたびに(もしかしてわたしも?)と気になり検索したりしています。

建物や街、移動する車内など、
エアコン

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豆と桜のコンポート

豆と桜のコンポート

昨日は4月1日でした。
「この日だけは嘘をついても許される」
エイプリルフールとして知られていますが、
そんな意気地もユーモアセンスもないのでしょう、毎度つきそびれている気がします。

四月一日という苗字は、わたぬきさんと読むと、着物を着るようになってから知りました。
昔は一着の着物を大切に着回し、
夏になれば裏地を取り、秋になればまた裏地をつけ、冬には間に綿を入れ、
そして春にその綿を抜いて、と

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洋梨の甘露〜ル.レクチェでおやつ編

洋梨の甘露〜ル.レクチェでおやつ編

一年のうち、束の間にしか手に取ることのできない旬のものたち。
毎年それを手に取り、味わいを愉しみながら
“走り”には出逢いたてのときめき、
“名残り”には別れ間際の寂しさ、という風に、
私のなかには
人生になぞらえたくなるほど離れ難いものたちが、いくつかあります。

必ず感じるのは、栗と洋梨。
今から、別れが寂しくてなりません。

洋梨の沼にはまるたび、その香りの虜になっている私。
姿を消したその

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葡萄の葡萄酒煮

葡萄の葡萄酒煮

夏の終わりと秋の始まりが曖昧なまま、
日々の寒暖差に体調が気になる季節の変わりめ。

秋は好きなのに、薄ら寂しい気分になる頃でもあります。
けれど栗や柿、葡萄に梨…
さまざまな豊かな実りが持つ色と香りと味わいが、そんな弱虫を下からそっと持ち上げてくれるようで。
秋の美しい色、
見ているだけでうれしくなってしまいます。

そのままでもおいしいけれど、
特に巨峰と赤ワインのコンポートは
何度作ってもや

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梅雨時の、幸せコンポート

梅雨時の、幸せコンポート

まだ5月だというのに、晴れれば真夏日確実の強い陽射しが降り注いで、もうしっかり暑い!ですね。

梅雨の後ろ側に、激しい灼熱の存在の濃ゆさを感じて、うっすら怖い気さえしています。
体感的にも、夏はもうすぐそこですが、
これから梅雨時に身を置くようになると
思うように汗もかけないし
気分のほうも、
すっきり、元気いっぱい!
とは、なかなかなりにくいですね。

こんな時に
フルーツの力が、ありがたいんで

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