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27歳。トランスジェンダーのパートナーにプロポーズされるも、親の大反対にあう。家族の在…

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27歳。トランスジェンダーのパートナーにプロポーズされるも、親の大反対にあう。家族の在り方や婚姻制度について考えたり、考えなかったりする毎日を綴っていました。

最近の記事

大事なご報告とnote投稿終了のお知らせ

皆さまへ大事なご報告があります。 5年間一緒にいたパートナーと別の道を歩んでいくことを決心いたしました。応援のメッセージをくださっていた皆さまには、申し訳ない気持ちがありますが、これが自分の心に正直に向き合った結果です。 *** 「実家に帰り、両親と話す。」 そんな言葉にすれば平易になってしまうことが、わたしは正直しんどくて、モヤモヤして、苦しくて。 なんでこんなに、かなしいんだろう。 なんでこんなに、やるせないんだろう。 そんな思いを2年に渡って抱いてきまし

    • ご質問への回答 -性別にまつわる話をするとき-

      Peing、たくさん質問きていてびっくりしました。お返事遅めですみません。ご質問、とっても嬉しいです! 今回はFtMの方からのご質問ですね。そもそも「FtMってなんだ?」と思われた方もいらっしゃると思うので説明を先にさせていただきます。 わたしのパートナーのように、女性(Female)として産まれたけれど男性(Male)として生きたいと思っている人がFtM(Female to Male)と呼ばれています。 FtMの自覚があるからといって、全員が手術をし戸籍を変えているわ

      • やっぱり、まだ会ってはもらえない。

        多忙を極める時期がようやく過ぎ去り、いろんなことと向き合える期間を持つことができるようになりました。 「質問箱、返事してないやないか」と思われた方ごめんなさい。8月頭まで体調不良を起こさなかったことが自分でも不思議なくらい、バタバタしていました。(夏バテしても倒れない頑丈な体に産んでくれた母親に本気で感謝。) そんな怒涛のさなか、実は大きな変化が。 パートナーの性別がついに「男性」に!!! 家庭裁判所との度重なるやり取りの末、ようやく戸籍が変わったのです。たった一枚、な

        • ご質問への回答 -女性への恋愛感情-

          随分と日が経ってしまいました。すみません・・・。自分の心にゆとりがないとプライベートと真摯に向き合えない性分で、それが良い部分でもあればダメな部分でもあるなと感じています。 Peingに寄せられたご質問に遅ればせながら、回答させていただきます。 性自認が女性でありパンセクシュアルのわたしに、戸籍上女性の人を好きになったことはあるか、あるならその思いは伝えられたのかという質問が届きました。 わたしは中学一年生の時に本屋さんで知らない男の人に痴漢され、さらにあやうく売春させ

        大事なご報告とnote投稿終了のお知らせ

          ご質問への回答 -親との関係性-

          先日始めたPeingにさっそくご質問をいただきました。ありがとうございます。 プロポーズされるまでにパートナーのことを親にどう伝えていたか、ということについてですね。 簡単にはPeingで回答していますが、これに誠意を持って回答するには、わたしの生まれ育った環境について書く必要があります。しかし、すべてを包み隠さず書くことはしたくないので、少しふんわりとした表記にさせていただきます。 *** 実家は自営業(接客業)です。家の1階がお店で2階が住まいという感じでした。仕

          ご質問への回答 -親との関係性-

          質問箱、はじめました。

          何年振りかもわからないくらい、久しぶりに連絡をくれた友だちがいました。 どうやらその子は、現在教員として働いているらしく、教え子に性的違和を感じている子がいて、接し方に悩んでいると打ち明けてくれました。(詳しいことはその子が特定されると困るので書きません) 正直、わたしは何も持っていません。特別な知識があるわけでもないし、何かアドバイスができるわけでもないです。でもわたしは、友だちに会いたいと思いました。何に悩み、どうしていきたいのか、聞いてみたいと思ったのです。 いざ

          質問箱、はじめました。

          「左利きでよかったな」って思った日のこと。

          出張中の朝、田舎の美しい景色を眺めながら朝食をとっていた時。 「あ、わたしはマイノリティなんだな」 ふと置かれていたお箸やスープの位置を見て、配置を自分用にカスタマイズしたあと、そんなことを思いました。 おぼんに乗せられていたお箸などを左右に入れ替える。 普段からなんの気になしにやっていたことですが、なぜかそのことがその時とても気になってきました。 *** 小さい頃から何をやるのも左。お箸だって、鉛筆だって、学校の授業でやったサッカーのキックをするときだって。全部、

          「左利きでよかったな」って思った日のこと。

          いくら丼は、やっぱり貴方と食べたい。

          気がつけば、クリスマスイブですね。 そうそう、無事タイから帰ってきました。渡航前から体調不良だったのですが、渡航中は奇跡的に治まってくれていました。空気読んでくれる私の身体、ありがとう。そしてパートナーの性別適合手術は、無事成功しました。 渡航中の話はまた今度書こうと思うのですが、今日は私がいくら丼を渡航前に家で食べて泣いた話をお届けします。 前回書いた通り、パートナーは先に渡航し、手術中は私は同行しないスケジュールでした。前泊入院していた時に電話したんですが、明日が手

          いくら丼は、やっぱり貴方と食べたい。

          性別を変える。

          ついにパートナーが、性別適合手術を受けることとなりました。「何するの?」と多くの人が感じると思います。平たく言うと、今の性別の生殖機能を無くすのがこの手術の一番の目的です。彼の場合だと、戸籍は女性なので、子宮卵巣と胸(乳腺)を取ります。このステップを経ることで、性別を変更することができるようになります。 あまり知られていないかもしれませんが、日本では性別を変更するためには以下の6つの条件をクリアする必要があります。 ①二人以上の医師により、GID(性同一性障害)である

          性別を変える。

          実は、ずっとモヤモヤしていたことがありました。

          中学生くらいの頃から私を形容する性的指向は、バイセクシュアル(両性愛)だと思っていました。そのまんまあんまり疑問を持たず、10年と少し生きてきました。 でも、多分それは違ったんだとここ1年くらいで思うようになりました。 きっとパンセクシュアル(全性愛)っていうカテゴリーに属すんだと思います。好きになる人の性別に、どうもこだわりがもてない。 いや、まあ、もはやそんなことをここでわざわざ書くことすらどうでもいいような気がしてきました。 久しぶりにnoteのアプリを開いたの

          実は、ずっとモヤモヤしていたことがありました。

          同棲開始。そして、私が思うことは。

          「note最近更新しないね〜」と方々からお声をいただいており、たくさんの人に関心を持っていただいているのだなと改めて思う今日この頃です。 実は、3月下旬より、正式に同棲しはじめました。パートナーが転勤で2年と少し東京に住んでいたため、遠距離生活が続いていたのですが、この度関西に帰ってくることになり、ついに一緒に住むことになりました。 2月の休みはひたすら住居探しをしていたのですが、条件に合う物件探しは難航。大変でした。「まあ、もうここでいいか」と物件探しに疲れているのが見

          同棲開始。そして、私が思うことは。

          サンクス、ゴッドマザー。

          アルコールに溺れて記憶をなくしたことなんて、私は一度もなかった。ずっとそう思っていました。その言葉を聞くまでは。 ある日、少し飲み過ぎて帰ったあと、遠距離中のパートナーと電話をしました。 仕事の話をした記憶は十二分にあります。ベッドに転がり、真っ白な天井と枕を交互に見比べながら。 でも、そんな言葉を発したことを何一つ私は覚えていません。 「なんで、結婚できないの」だなんて。 私はそんな生ぬるい言葉を吐き出したのか。出来なくても仕方がないと割り切っているつもりだったの

          サンクス、ゴッドマザー。

          父親が会ってくれた。

          お久しぶりです、hiromiです。実は年末、大きな動きがあったのです。 他の人から見ると取るに足らないことかもしれないけれど。私にとっては一年で一番と言ってもいいくらい大きな出来事でした。 師走のある日、実家に帰りました。その翌日、仕事が休みだったので日中ぼーっとリビングで過ごしていたら、父が私に急に話しかけてきました。 「お母さん、あれからなんか言ってきた?」 私は、「ううん、何も。」と一言だけ返しました。 (母からパートナーに会ってもいいかどうかの連絡を必ずする

          父親が会ってくれた。

          遠回りもまた、人生の楽しみ方。

          あれから、また実家に帰ってご飯を食べました。そのあと親とテレビを見たりたわいない話をしながら、同じ時間をしばらく過ごしました。 私はなんと切り出せばいいか分からなくて、ずっと本題を切り出せずにいました。言わなきゃと思えば思うほど、自分の意志とは関係のない話しかできない、意気地のない自分がどうしようもなく憎たらしくなりました。 「そろそろ寝るよ。」と母は階段を上がっていこうとします。何かを言おうとして、でも何も言わない娘を見かねた母が私を抱きしめてくれました。「何か言いたい

          遠回りもまた、人生の楽しみ方。

          大きな誤算から学んだこと。

          noteを開設し、Facebookに友人限定公開をしたところ、驚くほどのコメントと個別メッセージをいただきました。noteも1500近い閲覧がなされており、少々びっくりしております。 hiromi個人を知る多くの人にとっては、「トランスジェンダーのパートナーとの結婚を親に否定されること」が、応援の対象になることを知りました。でもそれは赤の他人だからそうできるのであって、両親や兄弟が同じ反応をするわけではないこともよくわかりました。 あえて自分の気持ちを世間に晒したのは、共

          大きな誤算から学んだこと。

          プロポーズをされて、幸せには土俵があることを知りました。

          上手く事が運べば、noteを開設するつもりなんて毛頭なかったのです。でも、私が今まさに直面している課題について同じ状況に陥った/陥るであろう人と共有しておくべきことなのだと思いました。だから胸の内を、ここにしたためることにしました。 このnoteの更新が最後となる日は、私が人生のなかで二番目に幸せだと感じられる日になると信じて、言葉を絞り出していきます。 先日108本のバラをいただき、愛する人からプロポーズをしていただきました。それは付き合って3年記念日のこと。人生で

          プロポーズをされて、幸せには土俵があることを知りました。