父親が会ってくれた。

お久しぶりです、hiromiです。実は年末、大きな動きがあったのです。

他の人から見ると取るに足らないことかもしれないけれど。私にとっては一年で一番と言ってもいいくらい大きな出来事でした。

師走のある日、実家に帰りました。その翌日、仕事が休みだったので日中ぼーっとリビングで過ごしていたら、父が私に急に話しかけてきました。

「お母さん、あれからなんか言ってきた?」

私は、「ううん、何も。」と一言だけ返しました。

(母からパートナーに会ってもいいかどうかの連絡を必ずすると言われたまま連絡がなかったのです。でもそれは仕方がないことだし、時間がかかることだから催促するつもりもなかったのです。)

すると思いもよらぬ言葉が飛んできました。

「別に、お父さんは会うだけなんやったら、会ってもいいで。その・・・彼女・・・いや彼に。」

私がはじめてパートナーの話をした日、父はずっとパートナーのことを「彼女」と呼んでいたのに、その言葉を言い換えてくれたこと。思いがけないタイミングで、会ってもいいと譲歩してくれたこと。

そのふたつが一気に押し寄せてきて私は動転してしまいました。「ありがとう。また日時の候補連絡するね。」と言うことしかできませんでした。

そのあと洗面所に駆け込みました。溢れ出てくる涙を止めることができなくて大変でした。

1週間後、その日はやってきました。たった1時間、とあるホテルに併設されたカフェで3人でお茶をしました。

父はパートナーの個人的なことについては、何一つ聞きませんでした。パートナーが私を大事に思っているのか、ただそれだけをずっと問うていたように思います。

父が言いました。

「一番大事なことは、お互いが好き同士でいること。一緒にいて楽なこと。二人は合っていて、いい感じに見える。」

話をしていて、日中であることも気にせず、人目も憚らず、私はまたボロボロと泣いてしまいました。

もともと私自身は結婚願望が強いわけではなくて、親の反対を押し切ってまで結婚をしたいという気持ちは一切ありませんでした。

でもパートナーが周りの人とは少し事情が違うがために、親に門前払をされるという状況はどうしても納得がいかなかったのです。

結婚の許しが出たわけではないし、パートナーの戸籍が男性に変わったわけでもないけれど、父が私の愛するパートナーを、性別でふるい分けるのではなく人として見てくれたこと、それだけでもう十分でした。

父が言いました「問題は、お母さんやな。」と。そう、大きな関門がまだ私の前に立ちはだかっています。母は私に似て、とても頑固です。

「雰囲気見てたら、お互いが好き合っているかは伝わる。お母さんに見せるわ。」

そう言うと父は、私とパートナーのツーショット写真を撮ってくれました。まさか父から、そんな言葉が飛び出そうとは思ってもみませんでした。


思い続ければ、ちゃんと相手に伝わる。

時間はかかったとしても。

だから焦らないでいい。

大事な人を慈しむ気持ちを持ちながら、日々を大事にしていこうと思った2017年の年末でした。


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