ご質問への回答 -親との関係性-

先日始めたPeingにさっそくご質問をいただきました。ありがとうございます。

プロポーズされるまでにパートナーのことを親にどう伝えていたか、ということについてですね。

簡単にはPeingで回答していますが、これに誠意を持って回答するには、わたしの生まれ育った環境について書く必要があります。しかし、すべてを包み隠さず書くことはしたくないので、少しふんわりとした表記にさせていただきます。

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実家は自営業(接客業)です。家の1階がお店で2階が住まいという感じでした。仕事も住まいも同じ場所なので、父親と母親は同じ時間を過ごすことがサラリーマン家庭に比べると格段に多かったと思います。

そして母親は友人と遊びに行ったりでかけたりすることがほとんどなく、家族で出かける以外は徒歩圏内でほぼすべての生活をしていたと言っても過言ではありませんでした。(ひとりで出かけるのが好きなわたしは、この生活はストレスがたまらないのだろうかとはいつも気になっていました。)

接客業ということもあり、両親は仕事場ではニコニコと笑顔でいつも会話をしていました。しかし関係が必ずしもよかったという印象は、娘のわたしには持てませんでした。

両親のどちらかだけが良い悪いということはありません。

ただ、わたしは何度か亀裂の入りかけたふたりを見てきたからこそ、家族間でパートナーについてやパートナーシップに関する話をすることをいつのまにかタブーだと思ってしまっていたのだと、この質問をいただいて改めて思いました。

加えて、わたしには兄弟がふたりいます。それぞれ既婚で、ふたりともプロポーズが起きた後に、両親にはじめてパートナーがどのような人かを伝え、顔合わせをしたと認識しています。付き合っている時から、その相手について親に説明するということがあれば、我が家ではかなりの珍事の部類に入ると言わざるをえません。

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今のパートナーと出会うまで、わたしは正直パートナーシップはいつか切れてしまっても仕方のないものだと思っていました。「愛すること」にどこか臆病で、そして冷徹な気持ちが根底に存在していた気がします。

これまで付き合った人には本当に申し訳ないことをたくさんしてきたとも、今は思います。勝手に諦めて、ちゃんと向き合えなかったことがたくさんありました。本当にごめんなさい。

そんな中で、わたしは今のパートナーと出会いました。「愛すること」も「家族」という存在もどこか怖いものだと思っていたはずなのに、わたしは満たされてしまったのです。いつだってわたしの臆病さに向き合ってくれて、優しく抱きとめてくれました。本当の心を見せられないわたしを、怒ることもなく責めることもなく、包み込んでくれました。全てが、はじめてでした。愛することは弱さを見せあえることなのかもしれません。

これまで知らなかった、たくさんの感情を教えてもらいました。「この人と 生涯をともにしたい」とプロポーズを受けた日、心から思いました。

そしてnoteを開設するに至りました。

これを書いた日、何度も泣きました。目が腫れて、熱くて仕方なかったな。

でも、結果的にはよかったと思っています。このことがあったから、わたしは両親と対話することができるようになったのです。

なんとなく避けていた親と、自分が泣きながら話をすることなんて、パートナーと出会えなければすることなんてなかったと思います。遺恨のようななんとも言えない親への気持ちは、流した涙に溶けてなくなっていった気がします。

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質問箱どうなんだろう?って思っていましたが、自分ひとりだと書こうと思わなかったことを書く良い機会になりますね。

ずいぶんと長い回答になってしまいました。またご質問があれば、ぜひしてくださいね。


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