昨日の夜は何を食べましたか。それは、どんな匂いでしたか。 好きな香りはたくさんある。夕飯…
今年の冬はよく冷える。 帰宅して真っ先にエアコンの暖房を入れる。風を直に受けてみるも、運…
スマートフォンは、今や脳の代わりになった。いやだね、と、センセイは言う。考えること、その…
新年度に向けて、新しいノートを買った。 ちょうどまでとはいかなくとも、2、3ページを残して…
最後に泣いたのはいつですか。僕は、いちいち覚えていられないほどにしょっちゅうです。なんと…
同窓会が中止になって、ホッとした。どうしようもなく好きだったあの子も、今思えばほんの子供…
指の一本さえ動かない。意識をおいてけぼりにして、体だけが9.8m/s2で沈んでいく。足の先から…
通勤ラッシュの駅構内で寝転びたい。 人に迷惑をかけたいわけでも、まして、注目を集めたいと…
僕は明日ハタチになる。0時になっても魔法は解けない。革命は起こらない。いずれにしてもこれ…
駅をふたつ乗り過ごす。長椅子にそれぞれ2、3人が眠っている。読みかけの文庫本は上着のポケッ…
人は死んだらどうなるのだろうか。 かくいう僕は、死んだことがないからわからない。まわりに…
部屋の東の壁に面したベッドには、朝になると否応にも光が降り注ぐ。海の方までずっと見渡せる…
1年も街を離れれば、その様相は随分と変わってしまう。地形に極端な特徴があるか、なぜだか潰…
こんな夢をみた。 金曜日の帰り道は、レンタルビデオ屋で待ち合わせをしよう。VHSなんてもう1…
ここはどこだ。 僕は一体、何者だ?とはならない。前者にはなる。幸いなことに、もしくは、残…
ある秋のよく晴れた日の午後、僕は一匹の黒い猫を拾わなかった。 偶然だったのだ。偶然、偶々…