記事一覧

【詩】フル・ボディ-69

手をふれる 手を置く 手をふれる 手を置く ふれるそして持つ それから置く

金山みちる
3週間前
7

【詩】リミットZ

鳥の羽の下に 蝶の羽の下に 風の影はそよいだ 風を割る 影を割る 命は力強く伸びてくる 生々しいことにくたびれた 嘘の方がまだ良い 月曜日の消えた一週間を思い描く 月曜…

金山みちる
1か月前
12

【詩】一音と半音の往復

互いの視線 接点の中で 一文字づつ 想いを組み立てる 「あなたは今しあわせですか」 あの日から随分経ちました 希望することは象徴を抱いて死ぬこと 貴方を思う私の気持…

金山みちる
1か月前
16

【詩】空白の金曜日

貴方を思う私の気持ちというものに 耐えられない あなたに合わせて嘘を重ねた 私は子供で貴方の否定に慣れていない SEXしないで朝まで話して スープは一口づつ口に含…

金山みちる
2か月前
19

【詩】孤独の乗数

「歯の矯正している間だけ付き合おう」 と、貴方は言いました 貴方が私に与える存在の緩やか窒息感 細長く続く絶望の尾ひれ 「嫌いです」と、私は言いました 捻じ曲げ…

金山みちる
2か月前
19

【詩】Re:記述-Ω

私とあなたは背中合わせで アイしてる あなたは彼女とアイしてる 私も彼氏とアイしてる 意味もないけど 貴方の背中に寄りかかり 風のうたを聴いている サヨウナラ

金山みちる
2か月前
18

【詩】記述-Ω

私とあなたは背中合わせで 話してる あなたは彼女と話してる 私も彼氏と話してる 意味もないけど 貴方の背中に寄りかかり 風のうたを聴いている サヨウナラ

金山みちる
3か月前
14

【詩】二度とないもの

指先に糸を縫い付け 記憶を辿る 割れた鏡のどれかに 隠れた私がいる 追いつけずに 諦めた塵の中に 私に触れるものがある わがままな虹の先に 色の濃い糸を通す 私…

金山みちる
3か月前
19

【詩】拳≠G

何かを叩いて音を出す 原初の儀礼を模倣して 私は何かに助けを願う 経験的な呪詛を担う 始まりの自我は 遠い姿を目の前に示す 終わりの見えない軋轢として 更なる儀…

金山みちる
3か月前
8

【詩】メトロノームの曲線

ウランが共鳴すると月と地球が同時に鼓動を始めた 太陽系の軌道は銀河系のとある軌道に追随し やがてあるものを避けて行く   曲線に沿う感情を束ねながら 幼かった私は…

金山みちる
4か月前
20

【詩】支配と隷属の終わりの日に

山肌が雪を被り 木々が白くなる 空気が透き通ると音が止まる 目の前に広がる景色に 二人で規則正しく音を紡ぐ 寝ても寝ても眠いと君は言うから 冬だからね、陽の光を…

金山みちる
4か月前
12

【詩】追憶-β

あなたといけないことをする チリチリと余韻が焦がれる 口びるが渇いてしまうと愛を囁くのが億劫になる あなたといけないことをする 頬を近づけてキスをする自由は許し…

金山みちる
4か月前
30

【詩】黒々としたゲーム

人は噛む 太陽に気高く叫ぶ勇気を持つために 風と仲良くできる優しさを欲するが故に 人は噛む とても強力な中心 存在と存在の間の空白 緩衝材としての躊躇い 寝つき…

金山みちる
5か月前
22

【詩】唄う

 終わりなきことをくちにすれば、  猶予のない寂しさが追いかけて来ます。  さしあたって、あなたには本当のことを伝えておきます。  ただ、さようなら。また会う日…

金山みちる
5か月前
14

【詩】人間嫌いたち

尋問される胸骨の裏側に あなたと同じ鼓動をみる あなたにそれが気づかれてしまったら メランコリーを希釈して 飲み続けていた事がバレてしまう 今日という他にはない…

金山みちる
6か月前
24

【詩】私とつがいのぬくもり

貴方の視線を吸い込みすぎて 私は沈黙と共に溺れる 四百年あとの約束なのに 回遊し続ける過去は 間違いを起こしたの? これは飲み込まれた未来なの? 吐き出された未来なの…

金山みちる
6か月前
27
【詩】フル・ボディ-69

【詩】フル・ボディ-69

手をふれる
手を置く
手をふれる
手を置く
ふれるそして持つ
それから置く

【詩】リミットZ

【詩】リミットZ

鳥の羽の下に
蝶の羽の下に
風の影はそよいだ
風を割る
影を割る
命は力強く伸びてくる
生々しいことにくたびれた
嘘の方がまだ良い
月曜日の消えた一週間を思い描く
月曜日は日曜日の夜から
一歩も出てこなくなった
綺麗な顔をした風は
通りすがりのわたしの顔を
よく見ていた
後悔を巨大にしたのは私

私たちは優しい世界になるように
何か努力しているのだろうか

私は優しくなる努力をしているだろうか

もっとみる
【詩】一音と半音の往復

【詩】一音と半音の往復

互いの視線
接点の中で
一文字づつ
想いを組み立てる
「あなたは今しあわせですか」
あの日から随分経ちました

希望することは象徴を抱いて死ぬこと

貴方を思う私の気持ちというものに
耐えられない
あなたに合わせて嘘を重ねた
私は子供で貴方の否定に慣れていない
SEXしないで朝まで話して
スープは一口づつ口に含んで
私の中に喜びを要求しないで
空白の金曜日

捕食の円環
食べ飽きたあなたの吐息

もっとみる
【詩】空白の金曜日

【詩】空白の金曜日

貴方を思う私の気持ちというものに

耐えられない

あなたに合わせて嘘を重ねた

私は子供で貴方の否定に慣れていない

SEXしないで朝まで話して

スープは一口づつ口に含んで

私の中に喜びを要求しないで

【詩】孤独の乗数

【詩】孤独の乗数

「歯の矯正している間だけ付き合おう」

と、貴方は言いました

貴方が私に与える存在の緩やか窒息感

細長く続く絶望の尾ひれ

「嫌いです」と、私は言いました

捻じ曲げられた接点に尽くすのが

言葉なのでしょうか?

今日も海は白いのです。

【詩】Re:記述-Ω

【詩】Re:記述-Ω

私とあなたは背中合わせで

アイしてる

あなたは彼女とアイしてる

私も彼氏とアイしてる

意味もないけど

貴方の背中に寄りかかり

風のうたを聴いている

サヨウナラ

【詩】記述-Ω

【詩】記述-Ω

私とあなたは背中合わせで
話してる
あなたは彼女と話してる
私も彼氏と話してる
意味もないけど
貴方の背中に寄りかかり
風のうたを聴いている
サヨウナラ

【詩】二度とないもの

【詩】二度とないもの

指先に糸を縫い付け

記憶を辿る

割れた鏡のどれかに

隠れた私がいる

追いつけずに

諦めた塵の中に

私に触れるものがある

わがままな虹の先に

色の濃い糸を通す

私の世界と貴方の世界に祝福を

二度とないものより

【詩】拳≠G

【詩】拳≠G

何かを叩いて音を出す

原初の儀礼を模倣して

私は何かに助けを願う

経験的な呪詛を担う

始まりの自我は

遠い姿を目の前に示す

終わりの見えない軋轢として

更なる儀礼を課す

幸いなる執着よ

私はここを動きはしない

【詩】メトロノームの曲線

【詩】メトロノームの曲線

ウランが共鳴すると月と地球が同時に鼓動を始めた

太陽系の軌道は銀河系のとある軌道に追随し

やがてあるものを避けて行く
 
曲線に沿う感情を束ねながら

幼かった私は笑顔の意味だけを

廃棄していきました

ただ、笑える様に

多様な色をたずさえた砂時計は

今も刻を落とし続けています

【詩】支配と隷属の終わりの日に

【詩】支配と隷属の終わりの日に

山肌が雪を被り

木々が白くなる

空気が透き通ると音が止まる

目の前に広がる景色に

二人で規則正しく音を紡ぐ

寝ても寝ても眠いと君は言うから

冬だからね、陽の光を浴びないからね

と、僕は答える

夜だけの世界は誰も起きていない

みんなが眠り続ける

磁力を見せつける誇らしげな月の

裏側にある世界

エメラルド色の冥王星の音を聞きながら

またとない輝きを放つ太陽は
気になってしょう

もっとみる
【詩】追憶-β

【詩】追憶-β

あなたといけないことをする

チリチリと余韻が焦がれる

口びるが渇いてしまうと愛を囁くのが億劫になる

あなたといけないことをする

頬を近づけてキスをする自由は許して欲しい

あなたといけないことをする

チリチリと余韻が焦がれる

肌をすり合わせたときの呼吸は

幾重にも重なった音がする
#詩

【詩】黒々としたゲーム

【詩】黒々としたゲーム

人は噛む

太陽に気高く叫ぶ勇気を持つために

風と仲良くできる優しさを欲するが故に

人は噛む

とても強力な中心

存在と存在の間の空白

緩衝材としての躊躇い

寝つきの悪い余白

臆病な希望に

黒々としたゲーム

アミダラの名物

とある静寂を招き入れ

必然を張り合わせて出来上がったもの

人は噛む

私は興味はないから

無心で立ち上がり

野山を駆け巡る

【詩】唄う

【詩】唄う

 終わりなきことをくちにすれば、

 猶予のない寂しさが追いかけて来ます。

 さしあたって、あなたには本当のことを伝えておきます。

 ただ、さようなら。また会う日まで。

 かすかなお別れの匂いなど、気にすることなく生きて下さい。

 静かにたたずむ勇気が、かならずあなたのとなりに居ます。

 早めの夕闇には、少しも恐れることはありません。

 確かな思い出があなたの手を引っ張り、かたときも温

もっとみる
【詩】人間嫌いたち

【詩】人間嫌いたち

尋問される胸骨の裏側に

あなたと同じ鼓動をみる

あなたにそれが気づかれてしまったら

メランコリーを希釈して

飲み続けていた事がバレてしまう

今日という他にはない祭日に

すげかえる事の出来る祝祭はなく

ただ安い花の匂いや

ガルバニウム鳥の羽音に心を安める

執着から離れた好意は空っぽで

例え触れたとしても

それは影である

狂おしくも同色しか描けない好意は

嘘だと知っている

もっとみる
【詩】私とつがいのぬくもり

【詩】私とつがいのぬくもり

貴方の視線を吸い込みすぎて
私は沈黙と共に溺れる
四百年あとの約束なのに
回遊し続ける過去は
間違いを起こしたの?
これは飲み込まれた未来なの?
吐き出された未来なの?
それとも思い出した未来なの?
嘘と感じる鈍さと筋張った影の味
朽ちてゆく標準形式の生命には
雲と氷とオイルの匂いが残る

私はその夜
暗闇で立っていることが
できなくなってしまいました
取り返しのつかないこと
なのでしょうか
大丈

もっとみる