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外国語教育

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外国語専科2年目。「どうして外国語なんか学ばないといけないのか?」そんな風に思う子どもたち、先生たちに根拠をもって説明ができるように、外国語教育について学んだことを発信します。
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記事一覧

授業実践マインド

授業実践マインド

発明家のエジソンは、自分の行動を「実験」と捉えていたようです。「失敗をしたことがない」という考え方になるのも納得です。
実は小学校の外国語科の教科書にエジソンの言葉と似た言葉が載っていました。年度初めにそれを見てから、子ども以上に私に刺さる言葉でもありました。そこからそのマインドを大切にしています。

私は人とのコミュニケーションは得意な方です。人間関係は一種のゲームみたいなもので、その人をどう攻

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外国語専科業務で一番大変な仕事

外国語専科業務で一番大変な仕事

専科になって一番大変だと思ったのは、所見書きです。単純に量が多いです。私の場合は、3校を巡回しているので、おおよそ300人ほどの成績をつけることになります。

5、6年生はABCの評価ですが、3、4年生は所見になるのでこれがなかなか大変です。週に1回しか会わない、休み時間も移動やALTとの打ち合わせで子どもたちと関わる時間が作れないので、子どもの顔と名前を一致させるのも、時間がかかります。

そこ

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校内研修を終えて

校内研修を終えて

外国語専科として、先生方向けに外国語の研修を行いました。

①言語活動について
②言語活動を考えてみよう!
③授業を行う際の大切なこと

について話しました。

①言語活動について

「言語活動」とは、「実際に英語を用いて、自分の考えや気持ちを伝え合う活動」です。

研修では、実際の授業で行う活動を行い、「練習」と「言語活動」の違いについて体験的に考えていただきました。

「練習」の例として、キー

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外国語授業アイデア集

外国語授業アイデア集

3年生Let’s try1 Unit9 Who are you?の授業アイデア紹介です。今回は単元終末のアクティビティを紹介します。

①単元内容
教科書では、十二支の動物たちがかくれんぼをしている絵本が教材として載っています。
進出表現として、体のパーツや気持ちを表す言葉、Who are you? Are you a〜?という誰かを尋ねる表現が出てきます。

②単元ゴールのアイデア
単元のゴール

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外国語授業アイデア集

外国語授業アイデア集

私の地域では、光村図書Here We Go!という教科書を使用しています。今回は6年生のUnit9Junior High School Lifeという単元で思いついた言語活動例を紹介します。

①Unit9 単元紹介

この単元は、中学校に向けて入りたい部活や頑張りたいことを扱う内容です。初めて出てくる表現として、What club do you want to join? I want to j

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実践紹介~外国語で自由進度学習に挑戦

実践紹介~外国語で自由進度学習に挑戦

11月頃の実践です。光村図書Here We Go!6Unit6 This is my town.という町紹介の単元で自由進度学習にチャレンジしました。

①単元について

単元目標は「外国人観光客のために、地域の魅力を伝えて地元を活性化させよう!」と設定し、その伝える方法として、動画での発信を選びました。単元計画は動画発表までを自分で決め、自分のペースで進めていきます(資料1)。

②マイアプロー

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外国語の授業で使えるゲームの紹介

外国語の授業で使えるゲームの紹介

外国語通信Part6

①インプット活動におすすめのゲーム

外国語では、よくゲームを使って表現に慣れ親しませることがあります。新しい単語や表現もせっかくなら楽しんで学びたいですよね。他教科でもアレンジしていくと使えるものもあると思います。

1、Keyword Game(キーワードゲーム)
 出ました、大定番。1つキーワードを決め、教師が言った単語を繰り返し言い、キーワードが言われたら、何も言わ

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アウトプットの効果

アウトプットの効果

外国語通信Part5

前回は、英語のシャワーをたくさん浴びせる大量のインプットの大切さをお伝えしました。今回は提案授業をもとに、アウトプットの大切さについて見ていきたいと思います。

①インプット活動とアウトプット活動のちがい

 「聞くこと」「読むこと」はインプットの活動、「話すこと」「書くこと」がアウトプットの活動になります。今回の提案授業では、キーワードゲームがインプット、カードコレクティ

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外国語活動と外国語科のちがいって?

外国語活動と外国語科のちがいって?

前回の通信では、言語活動を中心に授業を組み立てることが大切とお伝えしました。今回は、もう少し具体的に外国語活動、外国語科の授業について見ていきたいと思います。

①外国語活動と外国語科の違い

言語活動は領域別の目標と対応して、
外国語活動(中学年)では、「聞くこと」「話すこと(やりとり)」「話すこと(発表)」の3領域、
外国語科(高学年)では「聞くこと」「話すこと(やりとり)」「話すこと(発表)

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外国語の授業は「言語活動」が大事

外国語の授業は「言語活動」が大事

外国語通信Part3

前回の通信で、外国語はコミュニケーションの学習であり、言語活動を通して身につけていくものであるとお伝えしました。今回は言語活動について、詳しく見ていきたいと思います。

①言語活動とは?

言語活動とは、
「実際に英語を用いて、互いの考えや気持ちを伝え合う活動」
のことです。
注意すべきは、学習する表現について理解したり練習したりするための指導とは区別されているということで

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外国語は英語を学ぶわけではない?

外国語は英語を学ぶわけではない?

外国語通信Part2

学習指導要領解説より、外国語活動・外国語科の目標は以下のようにまとめられています。

外国語そのものを学ぶのではなく、外国語を使い、他者とのコミュニケーションをする力を身につけていくことがねらいとなっていると読み取れます。まとめると、
「外国語はコミュニケーションの学習」であると言えます。

 さて、このコミュニケーションの力は、どのように身につけていけば良いのでしょうか

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なぜ外国語を学ぶの?と子どもに聞かれたら

なぜ外国語を学ぶの?と子どもに聞かれたら

外国語教育通信Part1

年度初めの授業で、「なぜ外国語を学ぶのだろう?」と子どもたちに問いかけてみました。すると、「外国人と話すため」「海外に行ったときに役立つから」などの解答がありました。確かにその通りだと思います。みなさんだったら、何と答えますか?私なりの考えですが、主に3つを子どもたちに伝えました。

①言葉の力をつけるため

コミュニケーションをとる際に、何を手段とすべきでしょうか。言

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