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#空

【詩】灰色の空

【詩】灰色の空

灰色の空が

ビルの谷間に落ちてくる

僕の心を覆うみたいに

それでもいいんだ

本当にそうして隠して欲しい

僕のすべてをその中に

ちょびっとの悲劇

【詩】たとえば僕がもぐらなら

【詩】たとえば僕がもぐらなら

たとえば僕がもぐらなら

君は空を駆け回る鳥で

もしも声が聞こえても

一目見たいと願っても

見上げる事も叶わない

あなたは今も空の中を

くるりくるり回っているのかな

またそのさえずりが聞こえた気がした

ちょびっとの悲劇(30日目)

【詩】飛んでゆこう

【詩】飛んでゆこう

ふわり

髪をなびかせるやわらかい風

そんな心地良い朝に僕らは生まれた

この風の中 この空の下を飛ぶために

命という重い枷をつけて

小さな体ではばたいて

僕はどこまでゆけるかな

この詩が僕の向かう先に届いているなら

広い青空 笑って飛んでゆこう

ちょびっとの悲劇

【詩】青く青く、赤く赤く

【詩】青く青く、赤く赤く

この場所は特別だ

君が確かに居るから

青白い空さえ鮮やかで

映り込んだ涙が青く青く

この世界は欠けがえない

君が確かに居たから

例え二度と訪れないとしても

沈んでゆく陽が赤く赤く

ちょびっとの悲劇(67日目)

【詩】スポットライト

【詩】スポットライト

空には描いたような乳白色の雲が貼りついていて
その隙間から差し込む日差しは
僕らのことを照らしているだろうか
この広く狭い世界で当たるスポットライトになるだろうか

光が当たることなんてないからと
いろんなものを諦めて捨ててきてしまったけれど
それがどんなに尊かったなんていうことに
今更気付く僕だった

朝の空に雲から差し込む日差しが
ここを照らしてくれなくたって
こぼれた光をかき集めたら
それが

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