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仮説の日々

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日々生じる仮説を検証したりしなかったりする育児とそのほか諸々の記録。
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#日記

よろこぶたのしみ

よろこぶたのしみ

子どもの言葉

●よろこぶたのしみ

子がある日、「ママのよろこぶたのしみはなに?」と聞く。
よろこぶたのしみ!きれいな言葉だなあ。

いろんな文字を覚えること
クリスマスツリーのかざりつけ
かわいいお花を見つけて歩くこと
かわいいお花をもっとかわいくすること
楽しいお菓子をかわいくすること

これが子の「よろこぶたのしみ」だそうです。

●どんぐりさん

雪の日に赤ちゃんの頃に買ったどんぐり帽子

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かわいさの奥にいるもの

かわいさの奥にいるもの

子があと2ヶ月で4歳になる。この世に出てきてもう丸4年になるのか。

4歳になりかけている娘は相変わらずかわいい。これまでもずっとかわいかったし、今もかわいい。

小さい人、のような感じが、かわいい。ピンク色のカットソーにピンク色のニットズボンを履いているのが林家パー子みたいで、かわいい。

私がかわいい、というと、子どもは照れるのか、「かわいくない〜」といって顔を隠す。一方で、寝るときに
「おか

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運動神経ってなんだろう

運動神経ってなんだろう

陶芸家の友達が、足が遅いし球技も苦手だから自分は運動神経が悪いと思ってたけど、ロクロをまわして成型ができる、そのための安定した体勢を保てるこの技能はなんらかの運動神経じゃないかと今は思う、と言っていた。

子供とボルダリングの壁がある遊び場に何度か行っていたら、けっこう高くまで登れるようになった。その写真を見て、運動能力の高くないうちの実家勢は「すごい運動神経!」と言うのだけど、夫いわく「娘は運動

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おばけからの電話

おばけからの電話

トゥルルルトゥルルル…

「あ、電話だ。もしもし、おばけさんですか?あ、はい、ここに服を着てない子供がいます。はい、はだかんぼうです。え、近くまで、来てる…?」

子供がタタタッとオムツに手を伸ばす。

「あ、子供が今オムツを手に取りました。あ、右足がはいりました。でもまだおいしそうなお尻は出てます、あ、お尻も隠れちゃいました!でもまだ両足両腕は出てますよ」

子供がひったくるようにズボンを手にと

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好きがあふれてる

「おかあさんのこと、だいすきだなあと思って」

昨日の就寝前のいちゃこらタイムに、子供が突然、「自分の気持ちに改めて気づいた人」みたいな口ぶりで言った。だいすきだよ、だあいすき、だいすき!などなどは日々言い合っているけれど、こんな口調は初めて。どこで仕入れたのかなあと考えていると

「てんとうむしのこと、だいすきだなあと思って」
「かたつむりのこと、だいすきだなあと思って」

と続いたので、かわい

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生活も遊びになる

生活も遊びになる

「せんたく、たのしいねえ!」

子供が順調に家事を遊びにしている。今好きなのは、角ハンガーに洗濯を干すこと。洗濯機が回り終わった音がすると「おわったよー!せんたくほす!」と、わたしが洗濯物を運ぶのを待ち構える。

「きょうはあわあわするぅ」と車の中でさも楽しい遊びを思い出したように言って、夕飯の後に食器を洗うこともある。

家事ってほんと遊びになる。わたしは幼少期に、テレビCMのままごと用の掃除機

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『LGBT差別禁止』の違和感

『LGBT差別禁止』の違和感

むかし、歌舞伎を母親と観に行った時に、音声ガイダンスが、織田信長と森蘭丸のような男性間の結びつきを「菊花の契り」と呼んだ、みたいなことを説明していた。肛門が菊の花ってことよね。ほー。と思った。

もとは下世話なサブカルチャーだったとはいえ、今はハイカルチャーの立ち位置にある歌舞伎が、堂々とそういう説明をする日本において、ニュースキャスターが「性的マイノリティの人」という言葉を使うことに、白々しさを

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掃除の不可解

掃除の不可解

料理は腑に落ちる。掃除がわからない。

料理は、やるほど身についていく感覚があるし、「つくる」のは楽しいことだし、やる気のある日もない日も、うまくできる日もできない日も、全てが少しずつ、蓄積していく感じがある。

やり方のバリエーションも豊かで、どの道をいってもそれぞれに良い。さっと簡単に、たまごかけご飯にするだけでもおいしい。一晩かけて素材を漬け込んで焼いたり、ブイヨンやルゥから自分でつくってス

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子どもはインスタレーション

子どもはインスタレーション

休みの日に車が使えなかったので、娘と二人でバスに乗って隣町に出かけた。はじめは「でんしゃにのりたい」と言っていた娘も、バスに乗り込むと大喜びで、「ばすにのってゆられてく!」「おおがたばす〜にのってますthっおとなりへっはいっおとなりえ」とうたを歌った。人はほとんど乗っていなくて、子どもが喋るくらいの声の大きさで歌うくらい、なんのそのの雰囲気だった。

隣町までは太い国道が一本通っていて、車を運転す

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システム対個人ではなく、システム対システムの問題

システム対個人ではなく、システム対システムの問題

わたしは数字や記号をつかった抽象思考の苦手な文系なのだけど、最近思うのは、どうやらシステムが好きだなと。

社会システム、共同体運営の仕組みについて知ることが好き。

今興味があるのは、北欧の社会福祉国家のシステムと、ホモ・サピエンス共通の親でありもっともサステイナブルな文明を維持してきたといわれるブッシュマンの共同体システムと、縄文。

北欧に興味があるのは、信頼できる国政が存在すると知ることは

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「生理は個性」の代替案

「生理は個性」の代替案

facetimeでの実家とのやりとりで、最近調べている北欧の福祉国家システムについて話すと、3月まで公務員だった母が「そうはいっても権利意識ばかりで休まれると、休まない方ばかりに負担がかかる」と言う。

「コロナで子どもが家にいるからって休む人が多くて、子どもがいない人が本当に大変だったのよ」

「制度的に休んでいいなら、休んで何の問題もないじゃん。お母さんは家におばあちゃんて主婦がいたから子ども

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生理は生理

生理は生理

生理は個性って、変なフレーズ。妊娠は個性。更年期は個性。排泄は個性。射精は個性…他の生理的現象に置き換えるとヘンテコ具合がよくわかる。個人差のある生理的現象は、個性、ではないよな。個性というのは、人と人の人間関係のある、社会の中で生起するその人らしさのことで、生理的現象はそれらと違う層にある(といっても無関係ではないけど)身体に備わっているもの。

そのままの形で、素で普通に話題にできるのがいいの

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工芸は肯定につながるもの

工芸関係の文章や作家の言葉には、「自己表現ではなく」という表現が頻出する。「自己表現ではなく、自然が身体を経て現れてくる」「工芸の本質は、つくり手が自らを消していくことにある」「わたしが色をつくるのではなく、わたしを通じて、色が生まれる」「機械のように動くことで、そこに自然が現れてくる」…



私自身、20代を伝統工芸の産地で働いたのは、自然の美しさを凝縮させて引き出す人の手の力を知りたいと思

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2歳はかわいい

2歳はかわいい

子どもをみていると、超越的存在、みたいなものについて考える。子どもがそうだってことではなくて、自分から出てきたとは思えない子どものかわいさに、自然て、すごいものをつくるものだなあと思う。

そこにわたしの努力とかってのは何ら関係ないしなあと思ったんだけど、でも子どもが基本的に笑ってるのは、いや、もうすぐにイヤイヤ言って、卵割りたかった、パン買いに行って欲しかった、朝ごはんはパンが良かった、などなど

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