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心に残っている「いただきます」の話

ひとり時間でワクワクすることの一つに、「ひとりごはん」がある。
今日は「ヘルシーに、蕎麦が食べたいっ!」と思い立ち、美味しそうなお蕎麦やさんを探した。

あいにくの雨の中、駅から少し歩くところにあったが、自分の行きたいところへならへっちゃら。
店内に入ると、ひとりで来ている人も結構いた。
おじさんも、お姉さんも、「ひとりで蕎麦を食べにくる人」って、なんかいいよなぁと思った。

選んだのは、かき揚げ蕎麦。

えだまめとえびがたっぷり入ったかき揚げに、硬めの十割蕎麦。
(かき揚げはヘルシーに入るのか?と頭をよぎったが、通り過ぎていった。)

かき揚げがそり立つのを見て微笑む。

これこれ!私が食べたかったやつ!!

でも一旦。
手を合わせて「いただきます。」

いつか、どこかのカフェで、ひとりでご飯を食べているお姉さんが、ご飯が運ばれてくると、手を合わせて「いただきます」をしていた。
何気ない光景なのだけど、なんだかそれがとても素敵だった。
そして今も心に残っている。

私も、誰かと食べるときは、「いただきます」をするが、ひとりのときは「いただきます」をきちんとできているか、意識していなかった。
どうだったかな。ちゃんとしていたのだろうか。

そのお姉さんを見た日からは、ひとりでも、手を合わせて「いただきます」をするようにしている。
ご飯に向き合う気持ちで。
食べ物や作ってくれた人への感謝がしっかりできているか、といえば、ちょっと自信はないが、「さあ、今から美味しく食べるぞ〜!」という気持ちで。

さくさくのかき揚げと、かみごたえのあるお蕎麦。
かき揚げを少しずつ崩しながら食べる。たまに、つゆに浸して。
終わりがけに、蕎麦湯をいただいた。

もう、それはそれは最高な「ひとりごはん」だった。

次は、誰かにこのおいしさを教えてあげたいと思った。

誰かと楽しく食べるご飯も大好きだけど、ひとりで決めて、ひとりでじっくりと味わいながら食べるご飯も大好きだ。

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