えざきゆみこ/日本語を教えたり、教える人を支えたり

フリーランス日本語教師 日本語教師養成講座講師 国家資格キャリアコンサルタント:個別キ…

えざきゆみこ/日本語を教えたり、教える人を支えたり

フリーランス日本語教師 日本語教師養成講座講師 国家資格キャリアコンサルタント:個別キャリア相談 CHEERS:日本語教師対象勉強会など主催 https://www.facebook.com/nihongo.teachers.nagoya

最近の記事

自分のことばを使って生きてる

久しぶりにnote、書いてみようと思う。 緩〜い気持ちで読んでくださいませ。 8年ぶりに海を渡った。 つまり、8年ぶりに文化・習慣・言語を振り回していても通用しない国に行ったのだ。といっても、お隣の国だから似ている部分も多く、異国からの旅行者としてもまったく珍しくない人として数日滞在してきた。 都心のホテルに滞在したが、日本人観光客は少なく、フロントとのやりとりも日本語では通じない。それでもチェックイン/アウトしなくちゃならないし、問題があったらそれを説明しないといけない

    • その何でもない『種』を見逃さないで

      私は日本語教師でもあるけれど、キャリア相談もしているので 学習者からはもちろん、現役日本語教師の方から 転職の相談に加え、大学院への受験相談の依頼をいただきます そのお話… 結局ご自身の身の上話やら日々の関心やらが8割ほどで 大学院受験の話は2割ほど でも、その身の上話や日々の関心が 実は大学院へ行く(行きたい)志望の『種』で その「自分事の話」が独自の研究テーマになっていくのだと思う 「誰かの役に立ちたい」「社会のためになる」と考えて 大学院での研究を考える方はいらっし

      • すぐに使えなくても、いつまでも使える

        第二言語習得❤️の後輩?に 学部生が読むべきオススメ本を聞いた時に 「小柳かおる先生の本を」との回答があり 私も読みたいと思いつつ放置状態だった ←いつものこと で、昨日、その小柳先生のオンラインセミナーに参加 このところ 「発達心理学」「認知科学」「社会構成主義」やらの本を つまみ読みしていて もっと学習者の言語的発達に 深いレベルでリーチした学問を携えていたいと思ったところに 小柳先生の話は、ビビビッと働きかけてきた 明示的でなく暗示的に… 特に響いてきたのは 学

        • 日本語授業記録:授業を見てもらいます

          明日の授業準備が終わりました。 ちょいと時間がかかりました。 明日、勤務する学校で授業見学があります。つまり、教務の方に見てもらうのです。緊張します。ちょっと嫌です。そもそも「授業見学」って何なんだ!誰が「見て学ぶ」んだよ!なんて、緊張のストレスから思ったりします。 でも、授業を第三者に見てもらい、フィードバックがもらえるのは貴重な機会。 日本語の授業を何年もやっていると、自分の授業が一つの考えややり方に凝り固まっていくような感覚すら覚えます。小さな変化はあっても、ブレイク

          日本語授業記録:テストから見えてきたもの

          大学での留学生対象の日本語の授業。 前期の授業はこれをやっていました。 7月の前期授業の最終日には、同様の手順を踏んでテストを実施。 「友人とは?」というテーマで、全員の学生が自分の考えを見事に書き上げました。 今日はその評価をしていました。 テストの評価は、もちろん自分の授業の自己評価でもあります。 あらかじめ作成した評価項目に沿って学生たちの文章を読んでいくと、私の授業で十分に行えた点と不足していた点が浮かび上がります。そして、ゆっくりじっくり学生たちの文章を読んでい

          日本語授業記録:テストから見えてきたもの

          日本語"教育"授業記録:これから何がしたい?

          連休に入ったが、フリーランスは通常営業中 連休初日は、キャリア相談と日本語教師養成講座で「日本語教師のキャリア」の授業を行なった。 キャリア相談は対面またはオンラインで行っているが、本日はオンライン。 これまでの経緯を伺い、言葉の向こうに垣間見える「意味」を探る。 最後に、自ら目標を立てていらっしゃったので、その達成状況を伺った。 最近、世間で目標を立てるのはよく見聞きするが、「目標立てっぱなし」だったり、達成度の評価がテキトーだったりする。 私はこれを「やるやる詐欺」と呼

          日本語"教育"授業記録:これから何がしたい?

          日本語授業記録:日本語と出合える場所へ

          日本語の授業 初級〜初中級あたり教える言葉や文法は、日常生活でよく使われる表現ばかりで、学習者もモチベーション高くその授業を受けてくれる。それに、学習した表現が教室の外でも使われていて、無意識のうちにそれが反復練習となり、身に付くのも早い。 しかしそれが、中級から中上級、そして上級へと上がっていくと「先生、そんな言い方、聞いたことない」という学生の反応に頻繁に出くわす。 先日は、日本語能力試験の一番上のレベルN1を受験しようとしている学習者に、「実際に日本語を使う時に、文法は

          日本語授業記録:日本語と出合える場所へ

          日本語授業記録:考えを言語化する練習

          2021/7/※ 大学にて 日本語の授業。「読む」と「書く」にポイントを置いた授業。 前期の授業は、この本の一部を使いながら進めてきた。 この本は、あるテーマについて1分間の短い時間、あるフレームに沿って考えることで、深い哲学的思考を技化しようとするもの。Eテレにも登場する小川仁志先生のご著書だし、思考法は、まさに本質看取のやり方なので、この「1分間思考法」を授業で真似させてもらうことにした。 哲学的思考というと、小難しそうだが、やり方は至ってシンプル。 1イメージする

          日本語授業記録:考えを言語化する練習

          メディア

          土曜日の午後 zoomでミーティング2件 どちらも『メディア』の話 誰でも自分のメディアが持てる時代になった このnoteもメディアの一つだね そのメディアとどう付き合うかも どのメディアを使うかも自由だけれど それにはある程度の戦略とか心の構えが必要で 用途に合う…というより、「自分」に合ったメディアを使わないと 使っている方が疲れてしまう 自分のメディアを持てる時代になったけれど、 使い続けられなければ、メディアの意味がない 私もいくつかの発信方法を知ったけれ

          私的「対話」の壁

          人と人が語り合い「対話」をすることが、様々な場面で用いられていますが、私的には壁にぶつかっています。本で読むほど簡単に先に進めないなと感じているのです。 そんな中、今日この本の読書会に参加し、その先に小さな光が見えてきました。 筆者は社会構成主義の第一人者ケネス・J・ガーゲン。彼は、人は対話を通して意味を作っていくのであり「言葉が世界を創造する」としています。 彼は、著書である「現実はいつも対話から生まれる」において、対話をこのように説明しています。 現代社会において、

          日本語教育関連だけじゃ気づけないこと

          お勤めを辞めてフリーランスになってからは、読書量が格段に増えました。 これまでは社内という枠の中で仕事をしてきましたが、フリーになったということは、自分で枠を決め自分で舵を取っていかねばならないと感じ、それには知識量(≒情報量)があまりに不足していると感じたことが、そのきっかけになりました。 もともと本屋やCDショップが好きで、そこでの購買意欲は旺盛でした。しかし、それを実際に読むとなると話が違っていたのですが、行動を起こす(=読み始める)とそれが『習慣』となり、得た知識(

          日本語教育関連だけじゃ気づけないこと

          彼女の優勝、彼女のチーム、彼女らの在り方

          大坂なおみが、全豪オープンで優勝! 毎日、様々なメッセージ/エピソードを日本に送りながら、 優勝への安定感も抜群でした。 小さなミステイクがあっても、そんなことは気にせず堂々たるプレイ。 愛のある姿勢、チャーミングな笑顔、そして、はっきりNOと言えるココロ。 本当に彼女は、今の日本の私たちを救ってくれる女神のようです。 そんな彼女を取り巻く”チーム・ナオミ”。 この存在は、大坂なおみ本人にとって、大きなものなのでしょう。 それぞれがチームのバランスを考えながら、 自分の強

          彼女の優勝、彼女のチーム、彼女らの在り方

          それって結局、ここでもおんなじ

          clubhouse 「音声のSNS」と呼ばれるメディアですが、どんなものかと始めて10日程経ちました。今日は、有名講談師が移動中にちょろっと話す部屋、京大の先生方が哲学について話す部屋、日本語上達法について語る部屋で聞いていました。 私的には、clubhouseに慣れるというよりどんなものか知りたいという好奇心が先に立っていますが、やってみたいけど、部屋を立ち上げる程ではないなぁということで、モデレーターの方から呼ばれたら話しに行き、話したいトピックなら手を上げて話してみた

          ちょっとだけケーザイかじったら、ちょっとだけ見えた

          緊急事態宣言の中ではありますが、新規陽性数は下がってきており、しかしそれも下げ止まりか?と言われる今日この頃。数ヶ月前を思い出すと、政府は疲弊していた経済をなんとか!と考え、「G●T● **」なんてキャンペーンを打ち出していました。 この「G●T● **」キャンペーンには、様々な立場から様々な意見がありました。結果的に、新規陽性者数の桁が変わる勢いで伸びてきた時に、打ち切りになりましたね。それによって、我が家の小旅行も1つトビました。笑 日本語教師が何で経済の話なのか?と

          ちょっとだけケーザイかじったら、ちょっとだけ見えた

          あえて未来志向

          数日前に突如起こった「女性蔑視発言」騒動 これは単なる騒動ではなくてこれまで一貫してあったことで、それが時々表層に浮き上がってきても、ささっと火消しのできる程度のことだったのだろう。 発言をした本人は「いつも通りいかない『今回』」に当惑したのではないだろうか。 当惑するのは当たり前だ。 今回の騒動は、女性に対する見方だけではなく、全般的な「ものの見方」が問われているからだ。 例の「わきまえている」発言。自らが周囲に要求している『わきまえ』が、国民に受け入れられると勘違いして

          地道だけど、できることを。

          愛知県にある大学で、今年度から日本語教師養成プログラムの「教育実習」を担当させてもらっています。教育実習ですから、4年次の学生達が履修してきます。 4年生ですから就活があります。そのために授業を休みます。それはそれでいいのですが、「教育実習をしても日本語教師にはならないんだな」「まぁ、そんな事を今更…」「じゃ、私は何のために養成してるんだ?」と、教えながら葛藤していました。 そもそも、文化庁の「令和元年度内の日本語教育の概要」にある、下記『年代別日本語教師等の数』のグラフ