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ちょっとだけケーザイかじったら、ちょっとだけ見えた

緊急事態宣言の中ではありますが、新規陽性数は下がってきており、しかしそれも下げ止まりか?と言われる今日この頃。数ヶ月前を思い出すと、政府は疲弊していた経済をなんとか!と考え、「G●T● **」なんてキャンペーンを打ち出していました。

この「G●T● **」キャンペーンには、様々な立場から様々な意見がありました。結果的に、新規陽性者数の桁が変わる勢いで伸びてきた時に、打ち切りになりましたね。それによって、我が家の小旅行も1つトビました。笑

日本語教師が何で経済の話なのか?と思われる方もいると思いますが。
私はこのnoteの自己紹介に「日本語を教えたり、教える人を支えたり」と書いているように、日本語教師という職業にもフォーカスを当てており、その職業が少しでも明るくあるようにと願ってイロイロやっております。

が、この日本語教師という職業は、以前にも少し書きましたが、

なかなかの低賃金。「食っていかれない職業」と言われています。
主な学習者がアジア圏であり、高い学費が取れないから とか
国際情勢やコロナや地震などの災害などに左右されやすく、安定しない業界だから
とか言われ、なかなか人件費を上げる状況にないと言われています。

しかし、この理由にはいつもモヤモヤさせられていて、
何かしっくりこないところがありました。

話はまたちょっと大きくなりますが、
巷には「長時間労働」「過労死」「同一労働同一賃金」…遡れば「男女雇用機会均等法」など、雇用や労働に関するワードがあり、どこかこれも、うやむやなまま。

モヤっとするわ〜!  
こういう時は、何か大切なことを見逃しているもの。何だろ、それ?う〜ん。

考えながら本屋を訪ねた時に、お目当ての本の隣に
この本が置いてありました。

Eテレの番組のテキストですが、そのタイトルを並べてみましょう。
 第1回 「商品」に振り回される私たち
 第2回 なぜ過労死はなくならないのか
 第3回 イノベーションが「クソどうでもいい仕事」を生む⁉︎
 第4回 <コモン>の再生ー晩期マルクスのエコロジーとコミュニズム

このタイトルを見ているだけでも、「『資本主義』って、一体なに?」って思いませんか。
私は、お目当ての本とともに即買いました。

著者名もタイトルも知っているけれど、内容はまるで分からない「資本論」。
が〜っと読んでみただけですが、それでも驚きの連続!

マルクスは資本を”運動”と定義しているのです。どんな運動かというと、絶えず価値を増やしながら自己増殖していく運動です。

ん??

ここで重要なのは、資本家は「労働が生み出す価値」を労働者から買っているのではなく、「労働力という商品の価値」に賃金を払っているということです。
しかも、日給1万円分の労働力は、すでに資本家のものになっているので、それをどう使うかは資本家の自由。…(中略)…一度労働力を売ってしまえば、その間、裁量権を持っているのも、労働が生み出した余剰価値を受け取るのも、資本家であって、労働者ではないのです。

なんだって?

労働力は、人間が持っている能力で、本来は「富」の一つです。労働力という富を使って、本当なら生活をもっと豊かにしたり、夢を実現したり、社会に役立てたり、働く人に幸福感や十日間をもたらしてくれるような活かし方ができるはずです。
ところが、資本主義は、この労働力という「富」を「商品」に閉じ込めてしまう。資本家にとって、買った商品を使うにあたり、労働者の生活の質や夢、やりがいに配慮することは関心事ではありません。彼らが執心しているのは、労働が生み出す価値の量。それを最大化するために労働を支配していくのです。こうして、生きるために働いていたはずが、働くために生きているかのように本末が転倒していきます。

こりゃいかん!

資本主義社会では、だれも生存保証をしてくれません。資本主義は、共同体という「富」を解体し、人々を旧来の封建的な主従関係や共同体のしがらみから解放しました。共同体から「自由」になるということは、そこにあった相互扶助、助け合いの関係性からも”フリー”になるーつまり、切り離されてしまうということです。
だから、今は何とか生活できていても、体を壊したり、失業したりすれば生活がたちゆかなくなって、ホームレスになってしまうかもしれない。そんなリスクに常に晒されている労働者はみな「潜在的貧民」だとマルクスはいいます。…(中略)…資本主義社会の労働者は、そんな不安定ななかで、自分の労働力という商品だけを頼みに、それをどこに売るかも自分で決めて、必死に生きていかなくてはなりません。ここに落とし穴があります。

なんか妙に納得……している場合ではありませんが、
どうしようもなく世の中(=私たち)が「金」に振り回されている感覚の理由は、少しだけ見えた気がしました。
マルクスの言っていること、それが様々な問題の下に横たわっているのかしら…。
日本語教師の賃金問題の下にも…。
そこは、もっと勉強しないと分からないな…。

すみません。尻切れ…。汗

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